ジャングルポケットが語る劇場版「ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」 “お笑い賞レースの裏側”にも通じる熱さがある

Cygamesが展開するクロスメディアコンテンツ「ウマ娘 プリティーダービー」初の映画化・劇場版「ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」が本日5月24日に公開された。

実在する競走馬の名前と魂を受け継ぎ、超人的な走力を持ったウマ娘たちが、育成機関のトレセン学園で仲間たちと切磋琢磨する姿を描く「ウマ娘 プリティーダービー」。劇場版の主人公は、最強を目指し<トゥインクル・シリーズ>で一生に一度しか挑戦を許されない「クラシック三冠レース」に挑むジャングルポケットだ。

彼女と同じ名前で、競馬好きという縁を持つトリオ・ジャングルポケットは同作の応援隊長に就任。斉藤はウマ娘番組MC役で作中にも登場する。お笑いナタリーでは彼らに「ウマ娘」の世界の魅力、芸人との共通点、斉藤出演シーンの感想などを語ってもらった。

取材・文 / 塚越嵩大撮影 / 小川遼

劇場版「ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」予告編公開中

※バンドル前売り券の販売は終了しております。

いっちょかみできる最後のチャンスだなと思いました(笑)

──斉藤さんは「ウマ娘」シリーズをすべて観ているそうですね。

斉藤慎二 そうなんですよ! 関西の競馬好き芸人の皆さんが「ウマ娘」のゲームをやっていたことで知って、僕のYouTubeチャンネルでも関連企画をやるようになってハマりました。実在の競走馬の名前がキャラクター名になっている作品なので、いつかジャングルポケットという名前のキャラクターも出てくるだろうなと思っていたんですが、まさか劇場版の主役になるとは予想してなかったのでビックリしました。

──斉藤さんは作品内に本人役で登場するほか、太田さん、おたけさんと共に“応援隊長”として作品を盛り上げます。

斉藤 ありがたいです!

太田博久 「ウマ娘」は大人気コンテンツなので、いっちょかみできる最後のチャンスだなと思いました(笑)。ジャングルポケットが主役の映画で、僕らに話がこなかったらこの先のオファーはもうないでしょ! 応援隊長の仕事ができてめちゃくちゃうれしかったです。

左から、おたけ、太田博久、斉藤慎二。

左から、おたけ、太田博久、斉藤慎二。

斉藤 僕が競馬好きのイメージが強いと思いますけど、太田とおたけも好きなんです。僕の競馬番組で2人がレポーターを務めてくれることもありました。

おたけ そもそも「ジャングルポケット」というトリオ名は僕の案ですから。太田と斉藤には言ってなかったけど、18年前の結成時点でいつかこの日が来ることはわかってました。なので僕自身はビックリしませんでした。当たり前のことなので。先取りです。

太田 「ウマ娘」の誕生まで想像できてたのかよ(笑)。

おたけ 「ウマ娘」が誕生したときはホッとしました。

太田 ホッとしました? 当たり前のことじゃなかったの?

斉藤 すいません、おたけはまだ日本語の勉強中なんです(笑)。

どんどん上がっていくハードルを飛び越えた

──実際に作品を観た感想はいかがでしたか?

太田 ウマ娘たちのかわいらしさと“スポ根”っぽいストーリーが融合していて、かなり引き込まれる作品でした。僕は柔道をやっていたので、スポ根もののアニメやマンガが好きなんです。今作はちょうど僕好みでした。ウマ娘たちのかわいらしさや爽やかさに癒されるんですけど、彼女たちが競技に心酔していくにつれて現れる心の中のナイーブな部分も描かれていて作品として奥深い。見応えのあるシーンが満載でした。

お笑いトリオのジャングルポケット。

お笑いトリオのジャングルポケット。

斉藤 人気アニメなので、シーズンを重ねるごとにハードルも上がっていくと思うんですが、それを越える出来でした。レースの臨場感もしっかりと再現されていて、特にダービーのシーンは圧巻。レースが終わったあとのジャングルポケットの雄叫びも迫力満点だし、そのほかの細かいところも丁寧に描かれていました。あとは観る前から楽しみにしていたラストシーン。めちゃめちゃ華やかで、映像ってこんなふうに進化していくんだなと思いました。

劇場版「ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」より、ジャングルポケット。

劇場版「ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」より、ジャングルポケット。

おたけ 僕は一番お気に入りの映画が「ミッション:インポッシブル」で、それに似てるなと思いました。

太田 似てねえよ!

おたけ いやいや聞いて! 実は観終わったあとの爽快感は近いものがあるんだよ。

太田 「何かを成し遂げる」みたいな?

おたけ そうそう。だから次回作があったらトム・クルーズに参加してもらいたいです。海外から来たキャラクターの役で。

太田 ウマ“娘”なのに!?

おたけ、悔しがる

──斉藤さんの出演シーンはいかがでしたか?

斉藤 素の自分でいればいいので、やりやすかったです。完成版を観たときも「うまくやれたかも!」と思いました。声優の皆さんにも褒めていただいてうれしかったです。

斉藤慎二

斉藤慎二

太田 僕は正直、作品内に登場した斉藤さんがリアルすぎて、一気に現実に引き戻される感じがしました。せっかく没入してたのに(笑)。直前までナイーブなシーンなんです。すごく浸ってたのに急に現れるから……。もちろん僕ら以外の方はそんなこと思わないでしょうけど、なんせ相方なので。

斉藤 その意見はちょっと聞きたくなかったな(笑)。

おたけ 僕は「自分もできたんじゃないか」と悔しかったです。

太田 無理だよ! 斉藤さんは競馬番組のMCをやってるから出られたんだよ!

おたけ 違うシーンでもいいんです。夏祭りの焼きそば屋の店員とか。

お笑いトリオのジャングルポケット。

お笑いトリオのジャングルポケット。

斉藤 おたけは「声がいい」と言われることはあっても、声優仕事になるとなぜか下手くそになっちゃうからなあ。

太田 昔、ヒーローと戦う怪獣の声を3人でやったんですけど、おたけが攻撃されたときに「だったらなんだってんだよ」というアドリブのセリフを言って、監督から「怪獣は人間の言葉をしゃべらない」と注意を受けてました(笑)。

おたけ 試行錯誤するんですけど失敗の連続で……。でもチャンスは欲しかった!

食事シーンまですごい

──そのほかのお気に入りシーンは?

太田 夏合宿のシーンに出てくるごはんが本当においしそうで釘付けになりました(笑)。

斉藤 わかる! あそこの映像、すごくきれいなんですよ。

──よくジブリ映画の食事シーンがすごいと言われますが、そういう感じですよね。

太田 そう! ウマ娘は体が資本ですから、パワーを溜めるための食事はやっぱり重要ですよね。設定が生きるように、食事シーンも丁寧に描かれてるのかなと思いました。まずそうなごはんを食べてたら気持ちが冷めちゃうじゃないですか(笑)。

斉藤 僕はやっぱりダービーのシーンが好きでした。主人公のジャングルポケットが直前で目標を見失ってしまうんです。でも気持ちを切り替えて……っていう場面。すごく感動的でした。

おたけ あと注目してほしいのは会場の描写。すごくリアルなんです。僕が競馬場に行ったときに見たお客さんが作品内にも登場してる気がしたんですよね。

おたけ

おたけ

太田 誰のことだよ! たぶん勘違いだよ。

おたけ ここからは想像の域を出ないんですけど……リアルなお客さんを作品内に登場させてるんじゃないかと。

太田 勝手にやっちゃダメだから! ご本人に許可を取らないと!

斉藤 でも会場の描写がすごいというのはその通りで、実際の競馬場の周辺にある駅とか、会場までの通路とかを忠実に再現してるんです。競馬が好きな人であれば「よくここを鮮明に描写してくれた!」とテンション上がるポイントだと思います。

おたけ 隅々まで見てほしいです!