「ジュラシック・パーク」大ファン・ミキが熱く語る最新作「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」

「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」が7月29日(金)に全国公開されるのにあわせて、ナタリーでは全3回の特集を展開。お笑いナタリーには、シリーズの大ファンであるミキの2人を迎える。

1993年に公開された「ジュラシック・パーク」に魅了されて以来、同シリーズにどっぷりハマっているというミキ。「ジュラシック・ワールド」完結編である最新作を一足先に鑑賞する今回の依頼を大喜びで引き受けてくれた。拍手しながら試写室から出てきた2人の興奮が冷めないうちにインタビューを実施。最新作の感想と、映画好きになったきっかけでもある「ジュラシック・パーク」シリーズの魅力をたっぷりと語ってもらった。

取材・文 / 狩野有理撮影 / 渡会春加

父に連れて行ってもらい兄弟で観た「ジュラシック・パーク」から約30年

──ミキのお二人は、「ジュラシック・パーク」からすべてご覧になっているシリーズの大ファンなんですよね。先ほど試写で最新作「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」を一足先に鑑賞していただきましたが、まずは率直なご感想を。

ミキ昴生 いや、もうたまらんかったですね! シリーズ1作目から観てきた人間からしたら胸が踊るような要素が入りまくっていて。「ジュラシック・パーク」でめっちゃ好きなシーンがあったんですが、こういう形で最新作につながるのかと興奮しました。1作目だけじゃなく、2作目の「ロスト・ワールド」や3作目「ジュラシック・パーク III」に関係する描写もあって、「ジュラシック・パーク」好きのために作ってくれたんだなと思うと感激です。ストーリーはこれまで以上に壮大になっていて、恐竜だけの話に留まらない。子供の頃に「ジュラシック・パーク」を観たときはシリーズがこんなふうに展開していくとは思ってもいなかったですし、当時の感動も蘇ってきました。

ミキ亜生 僕はもう最後20分くらいは寂しくなっちゃいました。「ああっ、もう全部終わっちゃうのか……!」と。「最後なんか起こってくれ!」って祈ってしまう自分もいましたね(笑)。もっともっと続いてほしかったので。

「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」の試写後、感想を語るミキ。

「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」の試写後、感想を語るミキ。

──1作目の「ジュラシック・パーク」は劇場でご覧になっているんですか?

昴生 はい。確かおとんと一緒に観たと思います。小さいとき、僕めっちゃ恐竜好きやったんですよ。恐竜展とかに足を運ぶほど好きで。

亜生 行ってたなあ。家に恐竜のぬいぐるみも置いてた。

昴生 それで2人して連れて行ってもらったと思う。

──なんだか感慨深いですね。子供の頃にお父さんに連れて行ってもらって好きになった映画シリーズの完結編を、30年経った今こうしてまた兄弟で見届けるなんて。

亜生 え、30年前?

──「ジュラシック・パーク」は1993年公開で、約30年前の作品です。

亜生 30年前であのクオリティの高さ? 画期的でしたよね!?

昴生 今のCG映画ともまったく遜色ないし、今観ても全然色あせてない。名作! 「ジュラシック・パーク」は映画史に残る名作です。

亜生 いやいや、今さらあなたが言わなくても、そうなんですよ(笑)。

昴生 これ見出しにしてください。「ミキ昴生が太鼓判、『ジュラシック・パーク』は映画史に残る名作だ」。これでお願いします。

亜生 みんなが思ってる! 100億万人目に言ってるから。

──(笑)。お二人は30代ですから、「ジュラシック」シリーズと共に人生を歩んできたとも言えますね。

昴生 僕は「ジュラシック・パーク」を観てから映画が好きになったので、そういうのも思い出して泣けてきます。映画が好きになったきっかけの作品の完結編をまた亜生と観られたのがうれしい。

亜生 ほんまに。最新作をこうしてお兄ちゃんと観て、人生も振り返れたというか。「ちっちゃい頃はこういう気持ちで観てたなあ」とかも思い出しました。

「ジュラシック・パーク」で印象的だった場面を再現するミキ。

「ジュラシック・パーク」で印象的だった場面を再現するミキ。

「ジュラシック・パーク」で印象的だった場面を再現するミキ。

「ジュラシック・パーク」で印象的だった場面を再現するミキ。

CGじゃないねん、恐竜がいるねん!

──今作は、アメリカ本土に連れてこられた恐竜たちが檻から解き放たれ、人間が暮らす街や海、空に出没するというまさに“ジュラシック・ワールド”になりつつある世界が描かれています。

昴生 今までは自然の中、恐竜が住んでいた場所でのアクションやったけど、今回は人間世界での恐竜との戦いで、これまでとは違うハラハラ感がありました。(主人公の)オーウェンとか、戦い慣れている人はしょうがないにしても、通行人に危害を加えるのはやめてあげて?と思いましたね(笑)。オーウェンが街の広場でめっちゃデカい恐竜と戦っていたそのそばで、ミニスクーターみたいなのに乗っている人がしれーっと食われてました。

「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」より。

「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」より。

「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」より。

「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」より。

亜生 恐竜がいるのに全然気づかずコーヒー飲んでる人もいた。危機感持てよ! なんで気づかへんねん! 冒頭で、恐竜の被害を伝えるニュースがテレビで流れるシーンがあるんですが、妙にリアルでほんまにそういう世界なんやと自然に入ってきました。そして何よりCGがすごかった! もうCGじゃないです、あれはリアルです。

昴生 そうそう。「ジュラシック・パーク」のときから思っていましたけど。

亜生 CGじゃないねん、(恐竜が)いるねん!

昴生 これ、ちっちゃい子供が見たら勘違いしますよ。「この世には恐竜がいる」って。

亜生 ほんまに、映画館出たら「自分は今、恐竜を見たんだ」と思ってしまうよな。柔らかい土を恐竜が踏んでいる描写も気持ちいいんですよね。あの重さで土がめり込んでいくのも、リアルに感じる要素の1つ。あと、出てくる恐竜の種類で言うと今までで一番多いんちゃう?

──シリーズ最多ではないのですが、今作には27体の恐竜が出てきます。

亜生 ヴェロキラプトル、T-レックス、ディロフォサウルスとか、これまで印象的だった恐竜はもちろん、初登場の恐竜にもワクワクした。恐竜好きにもうれしい作品ですよね。

──ちなみにお二人がこういう世界に生きると想像したら……?

昴生 飛行機には絶対乗らないです! 翼竜があれだけいるので。とは言え陸路も危ないので、恐竜と共存する世界なんて安心して暮らせないです。今こうして僕らインタビュー受けてますけど、ここに突然ヴェロキラプトルが来てもおかしくないですからね。

「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」より。

「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」より。

亜生 ヴェロキラプトルが取材してる可能性もありますから。知能高いので(笑)。高速道路を走ってて横見たら、恐竜がバーッと並走してたりもするわけでしょ? 絶対嫌!

昴生 恐竜に襲われた場合、誰を訴えたらいいの? 恐竜保険とかできそう。

亜生 それは必要。でも、おかんが「今日スーパー行ったら、ヴェロキラプトル見たで!」とか言ってたら面白いよな。

昴生 芸能人を見た感覚でな(笑)。

──恐竜に乗ってみたい、とかはないですか?

昴生 そういう感覚がジュラシック・パーク、そしてワールドを生んだんですよ! あなたみたいな人間のエゴが。なんにもこの映画で学んでないですね!

──確かに人間の身勝手な欲が出ていました、すみません(笑)。

亜生 持ってる恐竜によってステータスが変わってくる、とかもあるかもしれません。「隣のお宅、トリケラトプス飼い始めたらしいで?」と噂になったり。

ミキ

ミキ

父になった昴生、子供を助けるためなら恐竜に立ち向かう

──ヴェロキラプトルのブルーが子供のベータを育てていたり、オーウェンとクレアが前作で出会った少女メイジーを親同然に守りながら暮らしていたりと、親子の愛情も色濃く描かれている今作。昴生さんは昨年、男の子が誕生してお父さんになり、父親目線で感情移入する場面もあったのでは?

昴生 ベータが麻酔を打たれて寝ているところがあって、マジでうちの子とそっくりでした。

「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」より、ブルーとベータ。

「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」より、ブルーとベータ。

亜生 恐竜とそっくりって(笑)。

昴生 うちの子と同じくらいベータがかわいいです。劇中のように子供が捕まって連れ去られたら、どんな親でも助けに行きますよ。僕だってオーウェンと同じことします。

──恐竜がいるところでも構わず助けに行く、と。

昴生 関係ないです! ただ、飛行機に1つしか積んでいないパラシュートを嫁に使わせるかっていうのは……。「俺、使ってええか?」とは言うかもしれないですけど。嫁のほうが生命力があるから、そこは譲ってもらいたい気持ちはあります。

亜生 あれ? 奥さんも1人で息子産んだんやったっけ?

昴生 1人で産んでません! ブルーじゃないから。

(編集部注:ブルーは雄がいなくても子供を産めるオオトカゲのDNAが入っている)

──亜生さんから見て、昴生さんの父親ぶりというのはどうでしょう。これまでとは変わりましたか?

亜生 めっちゃ変わりましたね。家に帰るのも早いし、さっきのベータの話もそうでしたけど、全部を子供に重ねて見てしまう。以前は全然子供好きちゃいましたからね? 友達に子供の写真見せられて「何がかわいいかわからん。どう返せばええねん」って言ってた人が、今や息子の写真を人に見せまくってますから。

昴生 それはやってます(笑)。今までは、ちっちゃい子とどうしゃべってええかわからんかったんですよ。普通に大人にしゃべるような口調でしゃべってしまうから、子供をよう泣かせてた。でも今はもう、家帰ったら(赤ちゃん声で)「あ、そうなの? よしよし、よだれいっぱい垂らしちゃったね~」とか言ってます。

亜生 切り替えできてなくて、僕にもその口調でしゃべってくるときあります(笑)。