DVD収録内容紹介 ～vol.1～

人妻史 前編・後編

解説：

平成時代は空前絶後の人妻ブーム。テレビ、性教育ビデオ、出版などすべてのメディア・産業は人妻によって辛うじて支えられ、「人妻ナース」「人妻女教師」「人妻スッチー」などすべての職業には「人妻」が付けられるという異様な時代に。万葉の時代の「人妻大好き文明」から武家社会成立による「人妻冷遇時代」、鹿鳴館外交による「エロい夫人誕生」、戦後の「団地妻」「金妻」ブームを経て平成の「一億総人妻溺愛文明」に至る壮大な歴史の謎を解き明かす。

高橋Pコメント：

平成時代に大ブームになったものや廃れていったものってネタにしやすいんです。そんな中、僕はよくコンビニに行くんですけど、エロ本コーナーにやたらと人妻モノが多いなって感じていて。で、いろいろ調べてみたら人妻産業って125兆円あるとか、芸人さんでも熟女好きの方が多かったり、春日さんとかね（笑）。なんでこんなブームになっちゃったのかな、おかしいんじゃないかなって思ったのがやるきっかけです。これはまあ大変でしたね。人妻ってやっぱなかなかテレビに出てくれないんで。そのあとは、よくうちの番組出てくれる大阪府立大学の堀江教授とライターの本橋（信宏）さんが調べた人妻の歴史をベースにしながら我々が調べたことも補強して。いろいろと調べていくと、今まで誰も調べていなかったようなネタがいっぱいあったんで、これは歴史として後世に残さないとって（笑）。「人妻研究する際にはまずこれを当たる」っていうくらいに仕上げたかったんです。

白ブリーフ史

解説：

昭和まで日本の国民的衣装だった白ブリーフはなぜ平成時代、突如衰退したのか。戦後、女性達の憧れの的だった白ブリーフが、平成時代「キモイ」「ダサイ」と言われるようになった過程を徹底的に調査し、さらには2011年にプチ復活の兆しの原因となった「白ブリーフ」節電も紹介。今まで単体として研究対象となることはなかった知られざる「白ブリーフ史」の全貌を明らかにする。

高橋Pコメント：

これは平成時代に絶滅したシリーズの1個です。特番時代「ブルマ」っていうのもやったんですけど、ブリーフもその1つだなって思って。本屋さんでいろいろ調べてみたら、「ブリーフ史」って本はないんですよね。「下着の歴史」っていうのはあるんですよ。「ブラジャーの歴史」とかもあるんです。研究者って男が多かったんでしょうね、女性の下着の研究ってかなりあるんですけど、男の下着の研究ってAmazonとか本屋さんとかで検索するとわかるんですけど、まったくないんです。誰も調べたことがない歴史だから番組で絶対に俺らが足跡を残そうって思って、白ブリーフと1回真剣に向き合うことにしました。これも調べ始めたら面白かったですね。今は「ダサい」って言われるけど、昔は本当に憧れの対象で、金髪のオネーちゃんが白ブリーフに寄り添ってるような広告の絵があったりしたんです。にもかかわらず、ほぼ絶滅してしまったその過程を描くことって意義あることなんじゃないかと。

性教育史

解説：

2005年、当時の首相小泉純一郎は、一部性教育を国会で問題視。平成時代、過激な性教育が見られるようになってきていると語った。番組では、明治期以降の性教育史を調査。すると「性欲教育」と呼ばれた当時の驚くべき性教育の実態が明らかに。大杉栄、谷崎潤一郎ら知識人の性欲との葛藤を軸に、日本の性教育の変遷を紐解き、さらにはネット社会登場により性教育がいかに変化していったのか、その謎に迫る。

高橋Pコメント：

これは、最近の性教育が過激化しているというニュースを見て、おかしいなと思って調べ始めたんです。結局、「オナニーは体に良くない」って禁止するのが戦前の性教育で、ずっとそういう教育できやってきていたんですね。この回の一番の財産は、東京大学に赤川学さんっていう准教授がいて、この人を発見できたこと。オナニーで博士論文書いて、社会学の博士号とってるんですよ。そういう人材が埋もれてたっていうことは、メディアには知られてないじゃないですか。ずっとオナニーに向き合ってきている、ちゃんとした方なんです。今はオナニーから発展して少子化問題とかにも言及なさってるんですけど、TPPとかよりオナニーの問題のほうが僕の人生にとっては大事な問題なわけですよ。そこと真面目に向き合っていた方の研究が日の目を見たという意味ではすごい回だと思います。赤川さんは「取り扱われない歴史をちゃんとやることは大事だ」っていう番組の主旨をすごい理解してくれました。