「最強新コンビ決定戦 THEゴールデンコンビ」各コンビの関係性&注目ポイント解説、MC千鳥が収録当日を振り返るインタビューも (2/2)

あの場所と規模だからこそ出たカッコよさ

──セットに掛けられた予算は1億円だったそうですね。

ノブ 信じられないですよ。教室のお題なら“教室ごと”せり上がってくる。見たことないです。あのデカいスタジオいっぱい、パンパンに作られていて。イオンモールの立体駐車場くらいありました(笑)。写真撮ってないとどこに停めたか覚えていないくらい、巨大です。その迫力も伝わったらいいなと思います。

大悟 お客さんの前でセットが変わるし、逃げ場のない中央にせり上がってきて笑いを取れというのは難しいんですけど、昔のドリフのセットがチェンジするみたいな、目の前で変わるという面白さもあったかなと思います。

ノブ いろんなお題が出て、笑ったりスベったり、すべてのことを地上20m(スタジオのある高さ)でしているんや、とふとたまに我に返ったりしたんですけど、そういうのも面白かったです。

──こういう豪華なステージの場合、芸人さんの気持ちは普段の舞台とは変わるのでしょうか。

ノブ 空気がつかめるまでは難しかったと思います。でも自ずとモチベーションも上がったんじゃないですか? みんな「行ったるぞ」という感じはあった。むしろモチベーションを抑える作業になっていたと思います。ホリケンさんの大喜利でボケまくるところは、むちゃくちゃカッコよかったです。ああいう姿も、あの場所と規模だからこそ出たのかなと思いますね。

大悟 芸人からしたら「やめてくれやめてくれ」という部分もあるんですよ。本来は「期待しないで」という状況のほうがやりやすいので。車やバイクの発表会とかで、ああいうところからせり上がってきたら「ワーッ!」となりますけどね(笑)。

千鳥

千鳥

千鳥・大悟(千鳥ノブ撮影)

千鳥・大悟(千鳥ノブ撮影)

見せちゃいけないような顔も見られた

──さまざまなお笑い番組で司会を務めてきた千鳥のお二人。「THEゴールデンコンビ」という番組にしかない特色を挙げるとすれば?

ノブ 本当のコンビだとネタを“繰って”から見せるというのもあると思うんですけど、コンビじゃない人との即興というのはむちゃくちゃ難しい。相方がどう出るかわからないから。普段のコンビだったら、「あのコンビなら、こういうボケで来るか」ってなんとなく予想がつくじゃないですか。でも、何が起こるかわからなかったのはワクワクしました。ホリケンさんと屋敷のコンビは最初のお題で探り合ってましたよね。ホリケンさんがむちゃくちゃするから。それに食らいついていく屋敷の姿はこの場じゃないと見られないものだった思うし、面白かったです。

──コンビの形が徐々に見えてくる感じも興味深いですね。

ノブ やりながらコンビネーションが作られていくので、ラストの5話まで絶対に見てほしいです。「ちょっとやってみよう」が“全お題”続いて、ラストのお題のときにはすごいチームワークができてたなあ。

大悟 よくも悪くも普段のコンビだと逃げ方を知っているんですよ。今回は1組ずつ「負け」が発表されていくから、お互いに「終わらせちゃダメ。負けちゃダメ」と芸人の意地が出た。あんまり見せちゃいけないような顔も見られた気がします。

千鳥

千鳥

千鳥ノブ(千鳥・大悟撮影)

千鳥ノブ(千鳥・大悟撮影)

最大瞬間風速が一番デカかったのはあのコンビ

──各コンビの印象を教えてください。

ノブ くるまと野田クリスタルは“賞レース制覇コンビ”ですもんね。お互いボケとボケだからどうしてくるのかと思ったら、そんなやり方があるのか!と驚きました。ボケ数もボケのクオリティも、やっぱりすごく平均値が高いです。あと個人的にはスリムクラブ真栄田さんと澤部コンビが面白すぎました。真栄田さんのボケの底力と澤部のツッコミで、最大瞬間風速で言うと一番デカかった。

「最強新コンビ決定戦 THEゴールデンコンビ」舞台裏の様子。

「最強新コンビ決定戦 THEゴールデンコンビ」舞台裏の様子。

──ノブさんは先日「アメトーーク!」(テレビ朝日系)の「芸人ドラフト会議」でロングコートダディ堂前さんを1位に指名されていましたが、堂前さんと男性ブランコ平井さんのコンビはいかがでしたか?

ノブ 楽しみで仕方なかったです。僕らの2、3個下の世代の本当にネタが面白い2人。「なるほどな、そんな設定とその切り口で来るんだ」と思いました。このコンビを見ると、顔に泥を塗られて「やめぇ!」とか言って笑いを取るようなことをやっていた俺が恥ずかしいです(笑)。平安時代の貴族を笑わせるみたいな笑わせ方をしていましたから。

舞台裏にて、ロングコートダディ堂前。

舞台裏にて、ロングコートダディ堂前。

大悟 どのコンビもいい色が出ていましたよ。あんまりコンビ同士でかぶっていなくて。パンチ力は確かに真栄田と澤部、ホリケンさんと屋敷があったと思います。KAƵMAとサーヤの「お互いをどうしていったらいいのか」という探り合いも面白かったです。長田とじろうは昔からの仲いい感じが出ていて安定していたし、いい意味でも悪い意味でも期待どおりだったのは永野さんと津田ですね(笑)。

舞台裏にて、スリムクラブ真栄田。

舞台裏にて、スリムクラブ真栄田。

ノブ せいやと秋山のコンビは、せいやが器用で面白いですね。秋山が何をしていたのかは……記憶をだいぶたどっても思い出せないんですが(笑)。これが秋山の魅力なんですよ。

大悟 “頭脳”に徹していたかな。

──相方のせいやさんも、秋山さんの「適応力」「一般人感」を評価していました。

ノブ コントをやるときはちゃんと半々でやっている、バランスのいい2人だったと思います。

──もしもお二人がどなたか別の「ゴールデンコンビ」を千鳥以外で組んで、本気で1000万円を獲りに行くとしたら誰と組みたいですか?

ノブ そうですねえ……野性爆弾くっきー!さんに任すかなあ。とんでもないものに蹂躙されたい欲がある。本当にやれるんならやってみたいです。ワクワクします。

大悟 ボケ側は選ぶのが難しくて、こっちが考えてやるのか、と思うと、まあ、津田とやって、酒に逃げる(笑)。やったあとに「楽しかったなあ」って言えればいいかな。

ノブ 仲良しだ。俺もくっきー!さんに全任せして、むちゃくちゃしてもらって、俺がガーッて必死に食らいついて、負けても「この人がむちゃくちゃだからですよー!」って逃げられるんです(笑)。でも今回のメンバー8組には“逃げ”が1組もいないですよね。

大悟 まあ1組だけはいたかもな(笑)。

ノブ 大悟の言ってるのがどの組かは、本編を観てもらって。全組ガチで来ていると思いますし、魅力的な8組になっていると思うので、ぜひ最後までご覧ください!

Amazon Original新番組「最強新コンビ決定戦 THEゴールデンコンビ」

2024年10月31日(木)18:00より独占配信(全5話)

視聴はこちらから

千鳥

プロフィール

千鳥(チドリ)

写真左 / 大悟(ダイゴ)
1980年3月25日生まれ。岡山県出身。

写真右 / ノブ
1979年12月30日生まれ。岡山県出身。

高校の同級生だった2人が2000年7月にコンビ結成。2004年に「ABCお笑い新人グランプリ」最優秀新人賞、2005年、2007年に「NHK上方漫才コンテスト」優秀賞、2013年に「上方漫才大賞」大賞など、受賞歴多数。吉本興業所属。