畑中＆岡部の新コンビ「町のベーカリーズ」始動

昨日6月10日、東京・新宿シアターブラッツにて「新コンビ始動！ 畑中しんじろうとブレーメン岡部を励ます会」が開催された。

NSC9期生の畑中しんじろうは2007年3月にパンサー菅と組んでいたコンビを解散して以降ピン芸人として活動。NSC10期生のブレーメン岡部は昨年2011年4月にブレーメンを解散してピン芸人になった。先輩後輩の間柄ながらも普段から仲が良く、今年2012年5月にコンビを組むことを発表。このライブで多くの芸人たちが見守る中、そのお披露目式が行われた。

激しい太鼓の音楽に乗って現れた2人は手に半紙と筆を持ち、新コンビ名を発表。「町のベーカリーズ」というそのコンビ名に一瞬観客が静まると、後ろに控えた多数の芸人たちから「間が悪いからじゃないの」「もう1回やったら？」というリクエストがかかり、再度同じことを繰り返し「町のベーカリーズ」とハッキリ打ち出した。「なんでこのコンビ名なの？」と聞かれると岡部は、「ぶっちゃけると、しんちゃんが画数にうるさくて」と説明。2人は「ぜひつかみのギャグを考えてほしい」とお願いした。また2人がネタを披露しようと話をしていると、グランジ大が急に絡み出し「仕切り直せ！」と怒号。訳がわからずとりなそうとする畑中と岡部に、グランジ遠山は「大が言ってんだからやれよ！」と舎弟さながら噛みついた。さらにライブを終わらせようとする大と遠山に、ポテト少年団・菊地が「OK！告知ある人？」と加勢。そこで爆笑となったことを機に、畑中と岡部は再度つかみのギャグをお願いした。ゆったり感・江崎の「やる気、元気、江崎」、菊地の「あっちこっち菊地」を参考にしようとした岡部は「あっかんべ、あっかんべ、岡部」というつかみを考案。何も思いつかない畑中は「タンタンタン、タンタンタン、しんちゃん」という語感で乗り切ることにし、パンを焼く仕草などが付け足された。その後再度大から「ピン体質が抜けてない！」と説教が始まり、大と畑中が拳を突出し殴り合いになるかと思いきや、注目の岡部は、なぜか銃の構えをとったため収集がつかなくなり、ネタ披露に移ることとなった。

流れでアームストロング栗山とトレンディエンジェルたかしが前説を務めた後、町のベーカリーズが登場。「お笑い辞めたらどうする？」という会話からやりとりと繰り広げた。ボケ、ツッコミが入れ替わる部分などもありながら、どちらもしっかりとした進行を見せた2人。これまでそれぞれが培ってきたワードセンスも活かした漫才に、次の前説を務めた菊地も「ちゃんとしてましたね」と感嘆していた。2本目の漫才は畑中が作ったアイドルユニットKABUTOを活かした漫才。自由な畑中に振り回される岡部だが、天然ぶりが映える独特のツッコミを見せ、会場を笑わせた。3本目はシソンヌ・じろうが彼らのために作った新作コント。披露した後、じろうは「ブラボー」と言いながら登場するも、2人は「じろうこれどうやるの!?」と泣き顔でにじりよった。相方のシソンヌ長谷川も登場し、「ダメダメダメ。お笑いやろうとしたでしょ。演劇やろうとしないと。シソンヌって劇団の劇団員だから。ボケとかツッコミとかやらせてくれないから」とにこやかに説明するも、畑中と岡部はますます混乱。そこでシソンヌの2人が同じコントをやってみせることに。長谷川に至っては初見にもかかわらず抜群の演技力で会場を沸かせ、岡部は思わず「お返しします！」と叫んだ。最後は、岡部が「いい歌ができました」と挨拶すると、観客からは思わず「え!?」という声が。ネタはブレーメンの人気ネタ・ZOOパーティーで、スター関根の役を畑中が渾身の力で演じきった。

彼らのネタを見た芸人たちは、再度舞台に集合すると口々に「よかった」「これから楽しみ」「頑張れ」と口々に応援。2人も「ほんとに？」と喜んでいると、またもグランジ大は納得がいかない様子で2人に食ってかかっていった。そこに業を煮やしたゆったり感・中村が「うるせーよ！」と一喝。大は「俺たちが信頼している中村さんがそういうんだったら」と引き下がるも、なかなかオチまでまとまらず、見かねた遠山が「グランジを代表して土下座します！ 彼は盛り上げようとしただけなんです！」と頭を下げ、会場は大爆笑となった。そこにさらに大が言い訳をしようとしたため、今度はブロードキャスト房野が出てきて「大！ もう眠い!!」とストップ。その後も全員で賑やかなやりとりを繰り広げ、2人の門出をお祝いした。果たして町のベーカリーズは今後どのようなネタを見せてくれるのか。ぜひ見守ろう。