銀シャリが「上方漫才大賞」大賞に!ヘンダーソンは奨励賞、豪快キャプテンは新人賞獲得

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「第60回上方漫才大賞」の大賞を銀シャリが受賞。今年コンビ結成20周年を迎える銀シャリは、2011年(第46回)に新人賞、2016年(第51回)に奨励賞を受賞して以来、9年越しで大賞に輝いた。

「第60回上方漫才大賞」受賞者。左から新人賞の豪快キャプテン、大賞の銀シャリ、奨励賞のヘンダーソン

「第60回上方漫才大賞」受賞者。左から新人賞の豪快キャプテン、大賞の銀シャリ、奨励賞のヘンダーソン

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「第60回上方漫才大賞」大賞を受賞した銀シャリ

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昨日4月12日に関西テレビ、ラジオ大阪で生放送された「上方漫才大賞」。銀シャリは昨年の大賞受賞者である笑い飯からお祝いの花束を受け取り、「本当に歴史ある賞のえげつないぐらいの重みを感じていました。歴史に名を刻めたという気持ちで、本当にうれしいです」(橋本)、「大賞は“獲りたい”といっても獲れない、選んでもらわないと絶対に獲れないやつなんで、一層うれしいですね」(鰻)と喜びを噛み締めた。

「上方漫才大賞」奨励賞に輝いたヘンダーソン

「上方漫才大賞」奨励賞に輝いたヘンダーソン[拡大]

また当日のネタバトルの結果、ヘンダーソンが奨励賞、豪快キャプテンが新人賞を獲得。奨励賞にはカベポスターダブルヒガシ天才ピアニスト、ヘンダーソン、マユリカ、新人賞にはオーパスツーぐろう、豪快キャプテン、ジョックロックバッテリィズはるかぜに告ぐフースーヤがノミネートされていた。

受賞者3組の囲み取材でのコメントは下記の通り。

銀シャリ コメント

──9年越し初の大賞受賞です。今の心境は?

橋本:めちゃくちゃうれしかったですね。ついに獲れたなと。

鰻:しかもコンビ結成20周年、第60回大会というこんなにめでたい回数で。

橋本:今年も全国ツアーが始まるんですけど、いい賞をいただいてがんばりがいがあるなという感じです。奨励賞を獲ったときは(野望を)内に秘めるタイプだったんですけど、“獲りたい”という魂を出していかないとなと思って。4年前ぐらいから「獲りたい、獲りたい」と自分たちの中で言い出しましたね。

鰻:ほんまに誰にでも言っていました(笑)。

橋本:夢は口に出していかないと実現しないのでね。

──お祝いゲストとして笑い飯が駆けつけました。

橋本:僕らが右も左もわからないときに、芸人としてのイロハや漫才師としての取り組み方、ボケ方ツッコみ方ふくめ、ずっと舞台袖から拝見していました。今回来ていただけてめちゃくちゃうれしかったです。哲夫さんは大学の先輩でもありますし。

鰻:哲夫さんぐらいじゃないですか、夜から飲んで次の日の昼前ぐらいまで飲みはる人って。当時そんな感じだったんで、芸人ってずっと飲んでいるもんなんやと(笑)。

銀シャリと笑い飯

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──大賞受賞を知ってから今日まで内緒にしておく、その気持ちはいかがでしたか。

橋本:毎年ありがたいことに、先輩から「今年こそお前らが獲るんじゃないか」と言っていただいていたので、今年も言われたんですけど。「兄さん去年も言ってはったじゃないですか! またそんなこと言うて!」とごまかしていました(笑)。

鰻:聞いてきそうな先輩からは逃げていました(笑)。でも今日はきつかったですね。

橋本:なんばグランド花月で出番を1回やってから来たんですが、テンダラーさんやスーパーマラドーナさんがいて。僕らは何も言ってないですよ?ですけど、「おめでとう!」って言われて。「NGK一回目だけしか出番入ってないやん、それはもうおめでとうやん」って。

鰻:まずこれをやめなあかん(笑)。

橋本:さっきも「よ~いドン!」があったんですが、(月亭)八光さんに「おめでとう」って茶封筒を渡されました(笑)。

鰻:こっちは言ってないんですけどね、まったく(笑)。

橋本:親にも秘密にしてきたんで、テレビを見たおかんがビビってると思います。こんなに秘密にするの、「探偵!ナイトスクープ」の探偵に就任したとき以来です(笑)。妻にも1週間前ぐらいに言った感じです。賞金のことは言っていません! が、これでバレると思います(笑)。

──お2人にとって上方漫才大賞とは?

橋本:幼稚園のときから漫才大好きで、おじいちゃんおばあちゃんちで(上方漫才大賞が)ずっとついているので「すごい大会だな」と思っていました。芸人になってからも、ワッハ上方の演芸資料館(大阪府立上方演芸資料館)で過去の勉強もさせていただいて。本当に歴史ある賞のえげつないぐらいの重みを感じていました。歴史に名を刻めたという気持ちで、本当にうれしいです。

鰻:珍しいですよね。バトルしてもらえるわけではないじゃないですか。大賞は“獲りたい”といってもとれない、選んでもらわないと絶対に獲れないやつなんで、一層うれしいですね。

──今後はどう漫才と向き合っていきたいですか?

橋本:とにかく漫才が大好きなので、健康に気をつけて、長く漫才師をやっていきたいと思います。上方漫才大賞を獲った漫才師がそれだけすごいんだぞと思ってもらえるように、全国ツアーもしっかりやっていきたいです。周りの漫才師さんがすごい人ばっかりなので。いろんな先輩や後輩にも常に見られて、切磋琢磨(せっさたくま)というか、ゆるめる瞬間はない環境だと思います。今の漫才のクオリティを“保つ”というより、上げ続けられるようにがんばりたいです。

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──連覇についてはどうお考えですか?

鰻:まだ獲ってない方もいらっしゃるのであれですけど、もしタイミングがあればいただきたいです。お金がないんです、本当に(笑)。

橋本:次は人に言えるのがうれしいですね。「次お前なんちゃう!?」って。いつか自分が大賞獲ることが決まっている1カ月くらいとかに言ってみたいですね(笑)。

鰻:ギャラだけは高騰でいきたいですね。

──ほかの漫才師に負けない強みは?

橋本:自然体であることと、もうボケとツッコミがないというところですかね。鰻と橋本がやれば、それだけで銀シャリの漫才になる。勝手に出汁が出るというか。

鰻:漫才を楽しんでやっている感じですかね。素でやっているので、ネタ中も面白かったら普通に笑ってしまうんですよ(笑)。

──後輩たちにメッセージをお願いします。

橋本:人から勉強してもいいと思うのですが、とらわれずにそのコンビにしかできない境地にいってほしいなと思いますね。オリジナリティーというか。奨励賞や新人賞を見ていても、みんなすごかったですね。

鰻:マネしても仕方ないもんな。面白かったですね。(先輩の)誰々っぽいとかいうのがなく、それぞれのカラーがあって。

ヘンダーソン コメント

──発表の瞬間を振り返っていかがでしたか?

中村:(全員の得点が表示されていく中)僕たちはトリだったので、全員の点数が波のように押し寄せてきて。マユリカで「91点」が出たときに「うわ、あかんかも」という感じだったんですが、僕らなりに「やり切った感」や、自信があったので、その「もうちょい上を取れるんじゃないか」と。「95点」と出たときに、よっしゃと思いました。

子安:「かみまん投票」が初めて点数に反映されるようになり、マユリカはめちゃくちゃ人気者なので、「(マユリカは)かみまん投票で点を取ってるんかな」とか、あの一瞬でいろいろ考えました。

中村:マユリカが、というか僕ら以外がみんな人気ある後輩らなんで(笑)。かみまん投票の部分はあきらめていましたね。

子安:「かみまん投票かー!」って2人で言っていましたからね(笑)。

「上方漫才大賞」奨励賞に輝いたヘンダーソン

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──同期の吉田たち、見取り図に続く奨励賞受賞です。今後の目標は?

中村:吉田たち(ゆうへい・こうへい)がさっきメッセージくれて。ゆうへいとも「(2023年の吉田たち、2024年の見取り図に続き)同期で3年連続(奨励賞を)獲ることもあるんやな」と。今後はまず、目の前の「THE SECOND」。あと1回勝てば決勝大会なので、「一緒に決勝いこうな」なんていっていました。あとはやっぱり、上方漫才大賞は一番欲しい賞なので、そこに向かってがんばれればと。

子安:僕らの初単独ツアーに奨励賞を引っ提げていくことが目標だったので、まず1個目の目標はクリアできたなと。大賞は“雲の上の存在”というイメージだったんですが、ここまで来たらちょっと欲が出るというか。奨励賞をとれたし、(大賞を)獲る権利は得られたと思うので、これからとれるに値する漫才をしていきたいと思います。

──自分たちでここが変わったと思うところは?

中村:3年前まで漫才を諦めてコントを作り出したり、さまよっていた時期がありました。もともと僕がボケで、相方がツッコミやったんですけど、「漫才をちゃんとしたいな」と思って、フルモデルチェンジして今の形を見つけました。ここ最近で一番仕上がっている状態でこの舞台に立てたので、「試せる!」というわくわく感もありましたね。

子安:質問いただいた記者さん、「石焼き芋」のネタのときも囲み取材にいてくれていましたよね? それ以来ですよ! 僕めっちゃうれしいんです、エモいというか感慨深いです!

中村:9年前くらい前でしたよね。

子安:あのときは歌ネタでしたけど、漫才師としてこの賞を獲れたのが本当にうれしいです。

イベントレポート

──東京進出以来、先が見えない状況にいたこともあると思います。今の2人にとって漫才とはなんですか。

フー:あきらめて違う方向に向かおうとしたこともありましたが、これ(漫才)がしたくて芸人になったので、とにかくめげずに、諦めなくてよかったなという感じです。

子安:800ステージ以上出ていたら、本当に“生活の一部”なので。その“生活”を続けていくためには、(ネタを)更新していかないと、(ステージに)呼んでもらえなくなっちゃうなと東京に行ってより思いました。奨励賞という大きい賞を獲れてほんまによかったなと。まだ続けていいんだという感じです。

豪快キャプテン コメント

──初のタイトル獲得です。受賞の瞬間を振り返っていかがですか?

山下ギャンブルゴリラ:僕は正直、「バッテリィズもおるしな」と思っていたので“無”でした。ただ、結果発表でバッテリィズを1点差で上回った瞬間に、「もしかしたら」って。(タイトルを)獲れないことに慣れてしまっていましたが、予想外ですごくうれしかったです!

べーやん:自分たちの点数が発表されてからは「下回れ、下回れ」と思っていました(笑)。やらしい部分が出ちゃいましたね。決まったときは、涙が出るかなと思ったんですけど、びっくりして鳥肌が止まらなかったです。縁がないものだと思っていたので、ほんまにサプライジング! めっちゃうれしいです。

「上方漫才大賞」新人賞に選ばれ驚く豪快キャプテン

「上方漫才大賞」新人賞に選ばれ驚く豪快キャプテン[拡大]

──次に目指したいものはありますか?

山下:同期のジョックロックやバッテリィズは「M-1グランプリ」で爪痕を残しているので、僕たちもこれを機にほかの賞レースでも成果を出せるようにがんばります。

べーやん:NGK(なんばグランド花月)に出ても、ちゃんとウケる漫才師になりたいです。

山下:前、とんでもなくスベりましたからね。

ベーやん:恐ろしくてあの日はすぐ帰りましたが、今日は胸を張って帰れます。

──今回披露した「おでん」のネタはどのように作りましたか?

山下:ほんまに先月、先々月くらいです。全国ツアーの前日に、いよいよネタがないぞってなって。僕の好きな食べ物のネタやったらすぐにできそうということで、例えば炎のタキノに喫煙所で相談したら「おでんとかどうですか?」って言ってきて。それがきっかけで夜中に作りました。僕もなんでこんなことになったのか、記憶が定かじゃないですが、突発的にできたネタの方がよかったりはするので。ただ、普段は6分とか7分でやるところを4分でやるのは初めてだったので、不安はありました。

──賞金100万円の使い道は?

山下:ボロボロの車を買いたいと思います。車がすごく好きですが、新車はまだ難しいので。いい駐車場が見つかれば買おうと思います。

べーやん:僕も今乗っているのが軽自動車なので、ワンランク上の車を買いたいと思います。

──さきほど(お祝いの)LINEが止まらないとお聞きしましたが、どのくらい届きましたか?

山下:え、だいたい12~13通くらい。そこからは、ピタッと止まりました(笑)。

ベーやん:一番にLINEをくれたのが、カペボスターの浜田順平でした。自分の出番前に舞台袖から送ってくれて。奥さんもテレビで見てくれていたのに、奥さんより先に送ってきたんですよ。最低です、あいつ! メッセージは奥さんから最初にほしかったのに!(笑)

前回の「上方漫才大賞」受賞者は?

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