「歳とって、最後に残るのは漫才」笑い飯、全国ツアー会見で語る“軸”

笑い飯が本日6月4日、大阪からオンラインで全国ツアー「笑い飯の漫才天国」の開催発表会見を開いた。

このツアーは東京、北海道、愛媛、長崎、愛知、広島、富山、福岡、新潟、宮城、静岡、大阪の全国12カ所を巡り、笑い飯がこれまでのネタをリニューアルしたものや新ネタを披露。中川家、サンドウィッチマン、博多華丸・大吉、フットボールアワー、千鳥、ナイツ、マヂカルラブリー、ロバート、シソンヌ、ジャルジャル、三四郎といった豪華ゲストを迎え、企画コーナーも展開する予定だ。

笑い飯はポスタービジュアルで披露している「聖☆おにいさん」の格好で会見に登場。きちんと権利周りの調整ができているのか疑問が持ち上がり、笑い飯がこれ以上触れないようにしようと慌ててみせる場面もあったが、この衣装は同作のファンだというマネージャーの提案で、実際に許可もしっかり取れている。かねてより「実写化するなら笑い飯」という呼び声高く、満を持しての初扮装。その見た目は報道陣が「お似合いです」と声をかけるほどだった。

本来はコンビ結成20周年を迎えた昨年に記念ツアーを行いたかったが、新型コロナの影響で延期を余儀なくされた。哲夫は「去年からの厄災で溜まっているストレスを吹き飛ばしていただけるようなライブにしたい」、西田は「無観客配信ライブが増えていて、お客さんの前でやる生の舞台の大事さが改めてわかった。できればいろんな方に見ていただきたいということでツアーをやらせてもらう」と今回のツアーへの思いを語る。

そんな中、記事に使いやすいキャッチーなワードを言いたい哲夫は「ワクチン接種も進んでいますし、（このライブが）いい感じの“爆笑ワクチン”になれば」と自信ありげにコメント。しかし「爆笑ワクチン」に引っかかった司会の南海キャンディーズ山里に「爆笑に対するワクチンって、爆笑が起きなくなるんじゃ？」と疑問を呈され、西田にも「ほんまそうやで。ムスッとされる」と指摘されてしまう。この流れを受けて西田は「こういう時代ですから、ライブでバーっと笑ってもらって、みなさんに“爆笑抗体”ができるといいですね」と発言。哲夫は「漢字、漢字やからなあ……」と不満を漏らし、「こっちがレール作っといてごめんやねんけど、漢字、カタカナにしてほしい」とボケへのこだわりを見せていた。

また、会見ではゲスト出演する千鳥、ナイツ、サンドウィッチマンからのメッセージVTRが上映され、千鳥は「我々の師匠。親であり兄弟」と笑い飯との関係性を表現。大悟は「僕らもネタをやるけど、まずは笑い飯の一番のファンとして最前列で見たい」と語るが、「まあ、別に本当に最前列に座るわけじゃないんですけど……」と野暮な補足をしてノブに「比喩ってわかるから！」とツッコまれていた。そんな大悟を「師匠」と呼ぶ山里は、「笑い飯さんは大師匠。僕らが何もないときに一緒に飲み歩いて、お笑いを教えてくれた」と述べつつ、「ただ、1つも言えるエピソードがない」と公の場で語ることをはばかられるような出来事の数々を思い浮かべた様子で口ごもる。1つだけ、西田が「M-1（決勝）決まったその足で飲みに行ったよね」と話せる範囲で山里との思い出を紹介した。

笑い飯の2人にとって漫才は「軸足」。花火や仏教、農業など趣味や興味を生かした活動にも注力している哲夫は「気がついたら二足のわらじどころじゃない。この前いよいよ、稲の藁を使ってわらじ作りまで始めて。漫才がなかったらどこに進んでいるのかわからない」と語る。西田も「歳とって、最後に残るのは漫才だと思う」といい、山里に進化を続けるわけを聞かれると「M-1に後輩が出ているのを見ると刺激をもらう。後輩たちと出番が一緒になったときに、『チャンピオンあんまりやな、現役のほうがいいな』って思われるのは残念」と答えた。

会見にはラフ＆ピース ニュースマガジンの記者としてヘッドライト町田もオンラインで参加。「なんか変なんが紛れ込んどるぞ？」と会場がざわつく中、「M-1優勝前、お二人で春日大社に初詣に行っていましたよね。今回のツアー成功を祈願してお参りに行きますか？」と質問すると、哲夫から「昔からの知り合いやってアピールですか？」と返されていた。

※記事初出時、キャプションに誤りがありました。訂正し、お詫びいたします。