今年8月にスタートしたこのツアーで、札幌、名古屋、大阪、福岡、東京の5会場を巡った銀シャリ。「M-1グランプリ2016」優勝後初となる単独ライブとあって各会場には多くのファンが詰めかけた。
養成所の入学願書に使用した証明写真から始まり、コンビ結成当初のツーショット、一昨年の「M-1」で2位に終わり悔しがる様子など、コンビの歴史を振り返るVTRが上映されたあと、大歓声の中いつもの青ジャケスタイルの銀シャリが登場。橋本が「どうもチャンピオンです」とおどけてみせるとより一層大きな拍手が送られる。
銀シャリの単独ライブに初めて来たという人、何度も来ている人、とアンケートを採ると、それぞれまばらに手が挙がった。これに橋本は「いろんな層が入り混じってていいですね。カレーだとしたらいい状態。伝統のカレーを残しつつ、新たなカレーを継ぎ足す。これが長続きする。伝統のカレーばっかりではどんどん古くなりますから……」と客席を置いてきぼりにしながら独自の視点で評価。ついていけない鰻は観客を代表して「何を言うてんねん」とストレートにツッコミを入れ、序盤からおしゃべりが止まらない橋本を制御した。
漫才に入るとますます勢いに乗る橋本は、思いつくままに上手いことを差し込んだり、鰻が「わかったって!」と降参するまでしつこくツッコんだりと、水を得た魚のように掛け合いを楽しむ。「ピアノの弾きはじめ」というフレーズに「風邪か!」とツッコむと「これが過剰なツッコミですよね」と自分で自分のツッコミを解説し、「旋律(=戦慄)が走ります」と被せて会場を沸かせ続けた。これに呼応するように鰻もヒートアップ。熱が入りすぎてタンの塊のようなものが口から飛び出し、最前列の観客を騒然とさせる場面も。このハプニングも使ってさらに一節、即興で加えて会場を盛り上げた。
また銀シャリは各ネタごとに衣装を変えてステージでお披露目。目にも鮮やかに6本の新作漫才を繰り広げた。エンディングでは「やりきりましたね。途中ノリすぎました(笑)」(橋本)、「いつ終わるんやろと思ってたわ。すごい長いから!」(鰻)と伸び伸びパフォーマンスできたこのステージを振り返り、「(単独ライブは)永遠に毎年サボることなくやっていきます」と宣言。鰻が「来年もやりますので、みなさんも味しめてまた来てください」と独特の言葉のチョイスで笑わせつつ締めくくった。
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