「バリバラ特集ドラマ『悪夢』」は、加賀谷演じる統合失調症の真(まこと)が、障害者や周囲の人との交流を通して自身の障害を受容していくコメディ。加賀谷自身も統合失調症で入退院を繰り返した経歴を持っており、ストーリーには彼のさまざまな実体験が散りばめられている。
取材会の冒頭で「名優、ハウス加賀谷です」とおどけた加賀谷だが、自身が主演を務めることについては「勝手に社会が作ってしまった障害者のイメージを少しでも柔らかくできたら、と思い参加させていただきました」と真摯に胸の内を明かす。芝居の中で「白い人」の幻覚に苦しむ一方、コミカルな演技をする場面が多く、「コメディアンとしてバラエティの部分を出した。やりすぎかなと思ったが、フルスロットルでやらせていただいた」と手応えを明かした。
ドラマには
なお取材会の終了後、加賀谷はお笑いナタリーの単独取材に応じた。
ハウス加賀谷のコメント
──主演として参加された撮影の現場はいかがでしたか?
コントや舞台の経験はあるんですが、ドラマに出るのはほぼ初めてでした。監督やカメラマンさんの「現場をよりよくしよう」という情熱がよかったです。おそらく僕がスタッフの方に「こいつ、できるな!」と思われたからでしょうけど(笑)。
──ドラマの中では「白い人」たちの姿が印象的です。
主人公の真が見る統合失調症の症状として現れるものの1つです。僕はそれに類似した幻覚は見たことがないんですけど、「圧迫」と言われる症状をイメージして演じました。
──演じる上で気を付けたことはありましたか?
バラエティタッチで描かれているので、お笑い芸人の僕がやるからには面白くしたい、と。あとは、同じ統合失調症を持っている方にあらぬ偏見を抱かせてしまうことだけは絶対にできない、と常に気にしながら演じました。
──撮影中に、なにか発見したことはありますか?
「こういうふうに間を取って話すことができるようになったんだ!」という発見がありました。松本ハウスが復活したのは5年前ですが、最初は感情表現も乏しいし、セリフに感情も乗ってないし、記憶力も酷かったんです。キックさんの台本を1カ月かかっても覚えられなかった。5年経って、当時よりできることが増えました。それは死ぬほどキックさんと一緒に失敗してきたからだと思うんです。
──ほかにも「悪夢」では多くの障害者の方がコメディを演じられていて、素直に笑いながら観ていいものか、戸惑う視聴者の方がいるかもしれません。
笑わせにかかっている、というフックが出ている状態なので、笑っていただいて結構です。ドラマを観ている方に楽しんでもらいたい、というのは共通の認識ですので。
バリバラ~障害者情報バラエティー~「バリバラ特集ドラマ『悪夢』」
NHK Eテレ 2014年12月5日(金)21:00~21:54
<出演者>
ハウス加賀谷 / あべけん太 /
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