昨日11月10日に東京・下北沢駅前劇場で、
お笑い界に「実況」というジャンルがあってもいいのでは、と思案した川島が、普段実況を付けないシーンに実況を付けて笑いを生み出そう、という実験的なライブを生み出した。オープニングでは川島が自らの登場シーンを「ゆっくりとスーツを来た男が出てきました。あの言葉が出るのか? 出るのか? 『麒麟です』」と実況してみせると、観客から早くも大きな拍手が送られた。
出場者は川島を含む8名の芸人たち。4人ずつAブロックとBブロックにわかれ、ポイント制で実況の腕を競う。Aブロックの
トップバッターとなった浜谷はサッカーのハプニング映像にそつなく実況を付けポイントゲット。続く2つ目の映像は難易度が上がり、映像とまったく関係ない「必須ワード」を実況中に言わなければばならない。しかしこれも機転を効かせて見事にクリア。メリーゴーランド状の遊具に乗った4人の男性を「まわれまわれメリーゴーランド、4人の久保田利伸だ!」と実況した際には大きな笑いが起こった。
実況シーンとして映像のみならずギャグも用意されており、スペシャルゲストにギャグを900個持つサバンナ八木がサプライズ登場。「駅前劇場の床をマッサージする」というギャグの実況に挑んだ向は、スベりかけた空気を「お客さんのコリも取れるということだー!」と熱のこもった言葉で笑いに変えてみせる。
一方篠宮は有名ドラマのワンシーンに対して「武田、鉄矢が、トラックに、飛びだしたー! TTTT!」「あなたが? あなたがー? イエス! ヒィーア!」と、バイク川崎バイクのアルファベット使ったギャグと決めゼリフを盗み0ポイント。溜口は下ネタ連発でライブ出入り禁止寸前に追い込まれる。結果Aブロックは、単なる金魚の水替え作業映像にもうまく実況を付けた向がトップとなった。
Bブロックの出場者は川島、
滑舌が悪く実況に不利な高橋は、43歳という最高齢出場者であることも手伝ってか口調がまるで昭和の講談師に。また低音ボイスで次期川島の座を狙う三福は、独特なストーリーテラーになりきりハプニング映像を実況。しかしそれを見たほかの芸人たちから「呪いのビデオみたい」と言われてしまった。
川島はゲーム「スーパーマリオブラザーズ」の映像に対してウィットに富んだ実況をテンポよく進め、最後はマリオの弟・ルイージにかけたジョークでフィニッシュ。主催者の面目を保つ見事な実況手腕を発揮する。もう1つは敢えて八木のギャグに必須ワードを足す難問に挑戦。八木が15年やってまったくウケないというギャグを、ある大会のネタに見立てて興奮のワンシーンに仕上げた。
この結果、Bブロックは川島がぶっちぎりの勝利。決勝はAブロックの勝者・向が、もっとも伝わりづらい八木のギャグ実況で川島に挑んだ。謎の動きを繰り返す八木に向がチョイスした実況ワードは、ライブ序盤にヒットした浜谷の「4人の久保田利伸」。これがギャグにピタッとハマり、初代「実況中継のススメ」優勝者に輝いた。
川島は「ライブの中盤からもう次回やりたいと思ってました」とライブの成功を実感。ほかの芸人たちも「またやりたい」と意気込みを見せたが、「一番得したのは八木さんでは」「次回八木真澄ライブになってるのでは」と心配の声も上がっていた。
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