お笑いナタリー Power Push - Netflixオリジナルドラマ「火花」

又吉直樹「火花」映像化笑いとは。人生とは。もがきながら懸命に生きた若手漫才師の10年を描く

Netflixオリジナルドラマ「火花」全10話のストリーミング配信が世界190カ国で開始された。このドラマは第153回芥川賞を受賞したピース又吉の中編小説「火花」を実写化したもの。又吉が繊細に描いた、売れない芸人とその周囲の人たちの心の機微を、林遣都、波岡一喜、門脇麦、井下好井・好井、とろサーモン村田らが体当たりで演じている。

お笑いナタリーでは本作の特集を2回にわたって展開。第1弾として総監督・廣木隆一のインタビューを掲載する。実写化を手がけるうえで大切にした原作への思いや、もがいている人間の美しさについて語ってもらった。

なお第2弾は漫才コンビ・スパークス役の林遣都と井下好井・好井、同じくコンビ・あほんだら役の波岡一喜ととろサーモン村田の座談会を掲載予定。さらに映画ナタリーでも「火花」の特集を企画しているので、さまざまな角度から本作の魅力を感じ取ってほしい。

文 / 狩野有理　撮影（ヘッダ写真）/ 永峰拓也

お笑いコンビ・スパークスのボケ。熱海の営業先で出会った先輩芸人・神谷に惹かれ、弟子入りを志願。弟子になる代わりに神谷の伝記を書くことになる。

スパークスのツッコミ。えんじ色のママチャリが愛車で、徳永を荷台に乗せて事務所へ通っている。徳永とは対照的に、人当たりがよく、社交的。

お笑いコンビ・あほんだらのボケ。荒っぽいが人間味にあふれ、常に芸人であろうとする姿は徳永を魅了する。徳永とは頻繁に会い、笑いの哲学を伝授する。

あほんだらのツッコミ。ヤンキー気質だが穏やかな性格。神谷の気まぐれなネタ変更やアドリブにも対応できる。

宮野真樹
門脇麦

神谷を居候させている女性。神谷が連れてきた徳永をすぐに受け入れ、3人でつるむようになる。

日向征太郎
田口トモロヲ

スパークスの所属する事務所・日向企画の社長。スパークスが高校生の頃、素人の漫才大会に出場していた彼らを見てスカウトした。

緒方健治
染谷将太

日向企画の社員。お笑い担当になり不満を漏らすが、スパークスの成長を認め、彼らを支える存在に。

西田英利香
菜葉菜

日向企画の社員。緒方と同じく、売れないスパークスに対してあからさまに冷たい態度をとる。

渡辺
小林薫

徳永が足繁く通う、武蔵野珈琲店の主人。

百合枝
高橋メアリージュン

山下の恋人。スパークスの活動に深い理解を示し、いつも2人を励ましている。

2001年夏。売れないお笑いコンビ・スパークスの徳永は、熱海で行われた花火大会の営業で先輩芸人の神谷に出会う。花火がスタートし、誰もこちらを見ていない客席。絶望的な状況で漫才を終えた徳永に、あほんだらの神谷は「仇とったるわ」と一言だけ声をかけ、観客に向かって「地獄」と連呼する激烈な漫才を披露する。徳永はその姿に魅了された。仕事後、居酒屋へ繰り出す徳永と神谷。そこで徳永は「弟子にしてください」と神谷に申し出、神谷も「俺の伝記を書くこと」を条件に了承した。この日から徳永は神谷との日々を書きつづっていく。

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Netflixオリジナルドラマ「火花」

第153回芥川賞を受賞したピース又吉の中編小説「火花」を全10話でドラマ化。漫才の世界に身を投じた若者たちが現実と夢の狭間で苦しみながらも、自分らしく生きる様を描く。

スタッフ

総監督：廣木隆一
監督：廣木隆一（1話、9話、10話） / 毛利安孝（2話） / 白石和彌（3話、4話） / 沖田修一（5話、6話） / 久万真路（7話、8話）
原作：又吉直樹「火花」（文藝春秋刊）
主題歌：OKAMOTO'S「BROTHER」
挿入歌：SPICY CHOCOLATE「二人で feat. 西内まりや&YU-A」

キャスト

林遣都 / 波岡一喜 / 門脇麦 / 好井まさお（井下好井） / 村田秀亮（とろサーモン） / 菜葉菜 / 山本彩（NMB48）/ 渡辺大知（黒猫チェルシー） / 高橋メアリージュン / 渡辺哲 / 忍成修吾 / 徳井優 / 温水洋一 / 嶋田久作 / 大久保たもつ（ザ☆忍者） / 橋本稜（スクールゾーン） / 俵山峻（スクールゾーン） / 西村真二（ラフレクラン） / きょん（ラフレクラン） / 染谷将太 / 田口トモロヲ / 小林薫