狙うはノーベル文学賞、爆笑太田が処女小説集刊行

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本日10月29日、東京・新潮社別館にて、爆笑問題・太田光の短編小説集「マボロシの鳥」刊行記者会見が行われた。

「この本が売れたら、今後執筆活動一本でやっていく予定はありますか?」という記者からの問いに「あります!」といたずらっぽく答えた太田。

「この本が売れたら、今後執筆活動一本でやっていく予定はありますか?」という記者からの問いに「あります!」といたずらっぽく答えた太田。

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注目の小説家デビューということもあり、大勢の報道陣が詰めかける中、太田は登場。冒頭の挨拶で「1年半のろのろと書き溜めました。華々しく出させてもらい、夢がかなった」と歓喜の表情を浮かべると、作家の角田光代と大先輩のビートたけしが帯で推薦文を寄せていることに触れ「いい本が出せた。あとは死んでもいいや、という気持ちになりました」と感激しきりの様子だった。

大の読書家であり「日本史原論」シリーズなど数々の著作を世に送り出してきた太田。今回の出版について「腰が重くこれまで先延ばしにしてきた。しかし劇団ひとりや品川ヒロシ、インパルス板倉など後輩が小説を出すようになり、もう言い訳できないなと思うようになった」と告白。しかし「いざ書いてみたら、やっぱり彼らとは圧倒的にレベルが違うなという気持ちがあります(笑)」と自画自賛、会場を笑わせた。

小説という表現方法に関しては、敬愛する向田邦子の名前を挙げながら「向田さんはゾクゾクするような物語を書いてきたのに、それを凄いと言っているだけの自分がもどかしかった。いつまでも批評家でいるのは卑怯で潔くないなと思った」と自己言及。「テロや政治についても直接言葉で言うのではなく、ひとつの物語にして伝えたかった」と持論を展開した。

タイトルにもなっている「鳥」の存在については「書いた場所がケンタッキーだったので」とひとボケ。しかしその後で「『地上から離れたい』という思いと『でもどこかでつながっていたい』という芸人としての思いが、鳥のたとえで表現できるのではと考えた」と真摯に述べていた。

数日前に相方・田中に本を渡した太田。田中からは「売れりゃいいね!」「直木賞とか取れれば仕事とか広がるかな?」といった軽いスタンスの反応が返ってきたらしく「彼は今、傷心なんで(笑)、あまり本については関心ないんじゃないですか」と相方を気遣っていた。

「この本を批評してもらいたい人は?」との記者からの問いには「やはり新潮社といえば村上春樹」と回答。「僕の中では村上さんより早くノーベル文学賞を頂きたいなという思いがあります」と怪気炎をあげた。

「マボロシの鳥」は本日10月29日発売。太田が初めて本格的な小説の執筆に取り組んだ処女短編集で、舞台芸人の一瞬の輝きを描いた表題作「マボロシの鳥」をはじめ、全9篇が収められている。

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