ヤバいのができちゃった

──前作「JAKAJAAAAAN!!!!!」から10カ月で早くも新作リリース。おめでとうございます。

ユリナ　イエイ！

──素晴らしい作品になりましたね。

ザ・ゾンビーズ子　よかったー。

ユリナ　よかったー。

ヨーコ　よかったー。

──やっぱり住所不定無職は楽曲のクオリティがずば抜けていると思います。

ユリナ　ありがとうございまーす。よく言われます（笑）。

──自信あります？

ユリナ　それはもう……ヤバいのができちゃった。うふふふ（笑）。もう自信しかないです。

ゾン子　本当に一番いいと思いますよ。今年出た中で。

──今年出た中で（笑）。ヨーコさんはどうですか？

ヨーコ　うん、確実にいいと思います。あはははは（笑）。

ローファイがいいって思ったことはない

──「JAKAJAAAAAN!!!!!」でもその片鱗はありましたが、今回さらにひと皮むけて、ポップなキラキラ感が増していますね。

ゾン子　曲自体はそんなに変わってないけど、今回プロデューサーでヒダカトオルさんとカジヒデキさんが付いてくれたっていうのもあって、聴きやすくはなってるかな。

ユリナ　ただでさえキラーチューンなのを、ミラクルキラーチューンにしてもらったっていうか。ゾン子が作ったデモとそんなに大幅に変わったわけじゃないのに、本当にキラキラ度が違うんですよねえ。

──住所不定無職は昔からとにかく曲がいいバンドだったと思うんですが、今回は特にその魅力がダイレクトに伝わってきました。昔はサウンドがローファイすぎて、メロディの良さが伝わりにくいところもありましたよね。

ユリナ　よく聴かないといい曲ってわかんなかったもんね。

ゾン子　昔のやつ、ひさびさに聴いたらよくこれで出したなって。

一同　あはははは（笑）。

ゾン子　別にローファイを狙ってたわけじゃなくて、当時はただ単にうまく録音できなかっただけで。最近やっとやり方がなんとなくわかってきたんです。

ユリナ　ローファイがいいとか、最初から思ってないもんね。

ゾン子　でもハイファイにしようとかっていうのも、なんかそれさえも思ってなかった。ただ作って出してただけだったから。

ユリナ　でもヘタなのがいいっしょ、って思ったこともないじゃん。

ヨーコ　ないないない（笑）。

──演奏の粗さとサウンドのせいで周りからはガレージパンクバンドのように思われていたけど、バンドの本質は違ったということ？

ユリナ　ホントそうなんです。泥を磨いていったらその奥にキラキラしたものが……。

──最初からこういう方向性を目指していたんですか？

ゾン子　最初にバンド組むっていう瞬間はなんにも考えてなくて、ただウギャー！っていう感じだったんで（笑）。CDとか作るようになってからは、ずっと「いい曲作りたい」って気持ちだけですね。

──変化のきっかけみたいなものがあったんでしょうか？

ユリナ　あったのかなー？

ゾン子　演奏自体はたいしてうまくなってないよね。

ヨーコ　レコーディング終わってから、この半年くらいでスタジオ入ったの2、3回だし。