温泉芸人やついの激推し銭湯

──次に、混浴に向けて綿密に作戦を立てる3人組のコント「混浴大作戦」にちなんで、温泉好きのやついさんに「いい温泉の見分け方」を教えてもらえたらなと。

やつい　温泉はほぼいいんですけど。

片桐　例えば源泉かけ流しとかいろいろあるじゃない。

やつい　源泉かけ流しはいいですよ。まず、温泉はろ過したり、時間が経つとかなり効力が下がるんですよ。だから運んでくるお湯とかで時間が経ってるものって、温泉ではあるんですけど、効力は下がってるんですね。だからむしろ人工炭酸泉みたいなものに入ったほうが効果が高い。あと、今は銭湯とかでも浴槽を塩素じゃなくて塩とかでキレイにするシステムがあって。

今立　そういう機械があるの？

やつい　そういうお湯はもう全然塩素くさくないんですよ。塩素ってもちろん体に悪いんですよ。細菌が繁殖しないように入れるものだから、要は生き物を殺すものなんです。だから量的には少ないとか言っているけども、銭湯とかプールで使う量は尋常じゃないわけですよ。プールに入り続けたときの体に対する悪さなんて、ひどいわけです。銭湯なんて健康のために行くのに、塩素が強いところは最悪ですよ。

今立　ヘルスナタリーだ（笑）。塩素が強いかどうかってどうやって見分けるの？

やつい　これはもう簡単なことです。水をすくって臭いを嗅げばいいんです。それで塩素の臭いが強ければ、そこには2度と行かないわけです。

──気軽に行けるオススメは？

やつい　もう最高にオススメの銭湯は、武蔵小山の清水湯さん。ここは、なんと言ってもすごいのは、源泉が2個出てるところ。

今立　ええっ!?

やつい　黒湯と黄金湯。これね、本当にないです、源泉が2つあるとこは。しかも、銭湯だから450円なんですよ。450円だけども源泉が2つある理由がまたカッコよくて。まず初代がそこに銭湯を建てました。昭和初期は、もう銭湯なんで作りゃあ客が入ってたんですよ。だけど、どんどん各家庭に風呂ができてきて、かなり経営が傾いたんですよ。で、2代目のときに「もうつぶそう。赤字だ」と。だけど2代目は「親父が作ったこの銭湯つぶせないよ」って、一念発起して地面を掘ったんですよ。温泉で一発逆転を狙ったら黒湯が出たんです。

一同　おお～。

やつい　それで黒湯が出たことによって、なんとか経営を立て直したんです。で、今は3代目なんですけど、「俺は2代目を超えたい」と。「この2代目が掘った黒湯をただ受け継ぐのは、俺は嫌だ」って言ってまた掘ったんですよ。そしたら黄金湯が出たの！

今立　なんだよもう（笑）。

片桐　なんで出るの？

やつい　信じられないでしょ。だからこれのすごいのは、初代よくそこに銭湯作ったなってこと！

一同　あははは（笑）。

エレ片とスポーツ

──続いては、劣勢になると泣いてしまう「卓球中年仁ちゃん」にちなんでスポーツ話を。

やつい　片桐さんは、スポーツの雑誌で連載してましたね。

片桐　ありとあらゆるスポーツやりに行きましたね。アイスホッケーやりに行ったり。でも僕スケートやったことないって言ったら、「大丈夫です、防具付けてゴールキーパーです」って言われて。

今立　超怖いでしょ。

片桐　あの防具、全部で10何キロあるんだけど、もうロボコップになった気持ちで高揚するんだよね。で、リンクに入ってパパッてやったらバーンって倒れたんですよ。で、終わって家に帰る途中「なんかわき腹が痛いな…」って。翌朝起きて、くしゃみしたら激痛が走って、病院行ったらあばらが折れてたりとか。

今立　あははは（笑）。

片桐　走り高跳びやったらギックリ腰になったりとか。カポエイラやったら足の皮が全部ベロベロにめくれちゃって、翌日ラーメンズの本公演があんのに、足の裏全部絆創膏貼って出たりとか。とにかくね、体がダメなんだよね。

やつい　でもテニスは得意だよね！ テニス部だったんですよ？ あんま見えないですよね。中学校のときでしょ？

片桐　あんまり得意じゃなかったんですけど、エイちゃんっていう友達と2人でコンビ組んで大会に出たの。そしたらエイちゃんのサーブが俺の頭にポーンって。敵の選手が転げまわって笑うっていう。

一同　あははは（笑）。

片桐　「ダメだ、起き上がれない！」つって（笑）。そこの選手、全員爆笑！ で、勝ったんですよね。笑ったから力が抜けちゃったんだよ。そんな思い出、2人はないの？

今立　まあ、僕は体育会系だったんで。中学3年間バドミントンやって、高校も3年間バレー部で。

やつい　強かった？

今立　弱かった。

片桐　モテたでしょ？

今立　モテはしなかった。でも、本当練習やり過ぎて。ある日、練習で走ってるときにどんどん1～2年の奴に抜かれてくんですよ、いつもなら抜かれないのに。で、「おっかしいなー、おっかしいなー」と思って走り抜いて、次の日病院行ったら肺に穴が空いてて。

片桐　あはははは（笑）。

今立　肺の片方がもう半分ぐらいまでいってた。「空気が漏れてます」って。

やつい　ええーっ！

今立　で、俺どうするかな、手術かなと思ったら、「2週間安静にしてください」って言われて、2週間寝たあと診てもらったら治ってました。自然治癒だって。

──やついさんは？

やつい　昔、卓球部。小6のとき「六三四の剣」が流行って、「剣道部に入る」って卒業アルバムに書いたんですけど、中学、卓球部だったんです。

今立　運動部って、やっぱ不良の集まりだったんじゃない？

やつい　いや、卓球部だけ金曜休みだったんですよね。

今立　休みに乗っかっちゃったんだ。

片桐　俺も卓球かテニスかって思ってたけど、姉ちゃんが卓球部だったからバカにされると思って、それでテニス部入ったから。

今立　どっちにしろバカにされてる（笑）。