ファンが選ぶ「ドキュメンタル」MVP&ベストシーン|視聴者アンケートから「面白いとはなんなのか」に迫る

視聴者の声から「面白いとはなんなのか」を紐解く

「ドキュメンタル」は「ドキュメンタリー」と「メンタル」をかけ合わせた造語だ。プライドと大金を懸けた6時間に及ぶバトルの様子は30台以上のカメラに記録され、あの松本人志に観察されている。さらに同業者を笑わせなければいけない。一方で自分は笑ってはいけない。この状況におかれて何人の芸人が普通でいられるだろうか。

そんな環境で必ず1人の勝者が決まるのに、「面白いとはなんなのか」の答えは出ない。むしろ「ドキュメンタル」を見ることで余計に混乱させられる。ヒントを求めてAmazonカスタマーレビューを覗くとそこにはさまざまな意見があった。そこでお笑いナタリーは、「僕の私のMVP」と題して視聴者の声から「面白いとはなんなのか」の解明を試みることにした。

「ドキュメンタル」アンケート企画 僕の私のMVP

10月26日~31日の6日間で実施したこのアンケート企画には、「ドキュメンタル」ファン約180人が参加してくれた。MVPとベストシーンは5位まで、出演者リクエストは10位まで、ランキング形式で発表!

視聴者が選ぶMVP

質問:シーズン1~3の全出演者の中からMVPだと思う芸人を選んでください。(3名まで)

1位野性爆弾くっきー98票
野性爆弾くっきー

宮川大助・花子の写真ネタや仮装ネタの“テディベアちゃん”など、場を支配する時間の多かったくっきーが1位に。真っ向から攻撃を受ける姿は勇ましいが防御力は0と言っていいほどで、諦めたように破顔する姿も愛くるしい。

2位オードリー春日97票
オードリー春日

シーズン3で誰も見たことのない笑いを提供してくれた春日。くっきーとの差、わずか1票! ベストシーンに「春日のカレー」を挙げる人も多く、身を挺したパフォーマンスがファンの脳裏に焼き付いたことがわかる。要求を断らない、受け身の達人がなせる技だ。

3位FUJIWARA藤本48票
FUJIWARA藤本

藤本は出演した2つのシーズンで全体の盛り上げ役として活躍。面白さの察知能力を遺憾なく発揮し、芸人たちの何気ない会話から多くの笑いを誘った。シーズン1で用意してきた小道具が巾着袋に入れたボンド1つだった、というのもその場の流れやノリを重視する藤本らしい。

4位バイきんぐ小峠 / フットボールアワー後藤36票

傑作と評判のシーズン2において、対峙した芸人と本性むき出しでぶつかり合った小峠、ときに自ら仕掛け、ときに笑いの芽をいち早く発見するボケ・ツッコミ両刀使いの後藤が同率4位に。

バイきんぐ小峠 フットボールアワー後藤(右)

マイベストシーン

質問:シーズン1~3の中でもっとも笑ったシーン、お気に入りのシーンを教えてください。(3つまで)

1位シーズン3「春日のカレー」69票
カレーとうな重を模した「おもしろ消しゴム」。

回答者のコメント:理由なく面白かった / あまりにも速度が素晴らしかった / 地上波では放送できない、まさにAmazonプライム・ビデオのよさが出てたと思う / 前代未聞の笑いをやりきる春日さんに今までの人生で一番笑いました / 中学の部室の雰囲気。最高 / さらなるお笑いの可能性を感じた

シーズン3の代名詞ともいえる究極の下ネタが堂々1位。「春日のうな重」も票数に含む。競技中、出演者全員をなぎ倒す勢いで笑いを取っていたこの芸。下品に感じさせないのも春日のすごさ。どんな技なのかは映像を観て確認しよう。

2位シーズン3「秋山とケンコバのマッサージコント」16票
「秋山とケンコバのマッサージコント」のひと幕。

回答者のコメント:純粋にここ10年で一番笑った / 秋山とケンコバの真骨頂のような気がした / 笑わせるVS笑ってたまるか、という「戦いをしている臨場感」がすごく伝わってカッコよかった / TKO木下さんの笑いをこらえる顔もセットで笑った

脱落した芸人によるゾンビタイムで行われた中国人マッサージ師(秋山)と客(ケンコバ)のコント。目の前で繰り広げられる光景に木下は大粒の汗を流しながら耐えていた。

2位シーズン3「くっきーのテディベアちゃん」16票
テディベアちゃん(左 / 野性爆弾くっきー)とテレンス・リー(右 / サンドウィッチマン伊達)。

回答者のコメント:かわいい、面白い、衝撃の3拍子 / 狂気と笑いという「ドキュメンタル」のコンセプトに乗っかり抜群に面白かった / あの一撃の強さはズルい

サンド伊達扮するテレンス・リーに連れられゾンビタイムに暴れまわったくっきーのキャラ、テディベアちゃん。「テディベアのくだりでくっきーが思わず『長くないっすか?』と漏らしたシーン。たしかに長かったけど自分でそれ言っちゃうんだと思って笑った」という意見も。

4位シーズン1「天竺鼠・川原の自己紹介」7票
天竺鼠・川原

回答者のコメント:とんでもないことが始まるというワクワク感がした / ほぼ全員がアウトだった / まだルールがフワフワした空間に緊張感を生ませるキッカケになったと思う

開始早々、平然とボケを放った川原に意表を突かれた芸人たち。思わず自然と頬を緩めてしまい特別にノーカウントになってしまったのが残念だったが攻撃力の高さを見せつけた。

5位シーズン2「ジョイマン高木」6票
ジョイマン高木(撮影:佐藤友昭)

回答者のコメント:小峠と斉藤がまったく同じタイミングで額にジョイマン高木の写真を貼り付けて向かい合った瞬間がジョイマン史上では一番面白かった / ジョイマン高木が(アンケート)1問目の選択肢にないのが不思議。個人的にMVPだと思う

ジョイマン高木の写真が小道具として持ち込まれ、最後まで大活躍した。出演していないのに「MVP」と言われる高木。この評価が彼の耳まで届いているといいが。

5位シーズン3「春日の股間に対して後藤が『ツルッツルやん』とツッコんだときに岩橋が鶴を折っていた」6票
鶴を折るプラス・マイナス岩橋。

回答者のコメント:奇跡の「ツル」かぶり。みんなが必死に笑わせようとしている中でああいう不意打ちアクシデントはずるい / 岩橋の天然ぶりが発揮されていた

折り鶴を作っていた岩橋の勘違いから笑いが生まれた瞬間。見逃していた芸人から「気づかんでよかった」という声もあったように、笑いに敏感であればあるほど「ドキュメンタル」では不利になる。

番外編

  • 各シーズンのエピソード1で出場者が入ってくるときの、すでに部屋にいる出場者たちのリアクション。これから闘う相手への正直な反応が期待感を煽る。
  • びしょ濡れになったジミー大西との何気ないやり取りで宮川大輔が普通に笑ってしまったシーン。緊張感がありすぎて人の感覚がおかしくなる「ドキュメンタル」の恐ろしさを実感させられた。(シーズン2)
  • バトルの一時中断時に芸人たちが笑い合っている中、開始の合図が出てみんな真顔になって一斉に散っていくところ。(シーズン2)
  • 後藤が水道から勢いよく出る水に「すっごい水出んなあ!」とツッコんだシーン。松本の「水が出ることすらも言うんや」というコメント含めて面白かった。(シーズン3)
  • フジモンが日村の名前を「キムラ」と噛んでしまい、それにみんなが「キムラ?」と反応するシーン。誰も脱落しなかったけど超好きな空気。(シーズン2)
  • アントニーとの会話中、とろサーモン久保田に蛾が止まったシーン。(シーズン1)
  • ダイアン津田がめちゃめちゃなタイミングで鈴木雅之の格好をして登場し、フリに応えてそのまま笑ってしまったのがバカすぎた。(シーズン2)
  • 極楽とんぼ山本とTKO木下の低周波を流し合うシーン。空気感が素晴らしかった。(シーズン3)
Amazonオリジナル作品「HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル」

出演者シャンプーハットこいで / 東京ダイナマイト・ハチミツ二郎 / バッドボーイズ清人 / 森三中・大島 / ロバート秋山 / とろサーモン久保田 / ニューロマンスおにぎり / スリムクラブ内間 / トレンディエンジェル斎藤 / 板東英二

パイロットシーズン
パイロットシーズン

出演者FUJIWARA藤本 / 宮川大輔 / ジミー大西 / ダイノジ大地 / 野性爆弾くっきー / 東京ダイナマイト・ハチミツ二郎 / とろサーモン久保田 / 天竺鼠・川原 / トレンディエンジェル斎藤 / マテンロウ・アントニー

シーズン1
シーズン1

出演者FUJIWARA藤本 / 宮川大輔 / ジミー大西 / バナナマン日村 / アンジャッシュ児嶋 / バイきんぐ小峠 / 森三中・大島 / ダイアン津田 / 平成ノブシコブシ吉村 / ジャングルポケット斉藤

シーズン2
シーズン2

出演者極楽とんぼ山本 / TKO木下 / ケンドーコバヤシ / 野性爆弾くっきー / フットボールアワー後藤 / サンドウィッチマン伊達 / ロバート秋山 / レイザーラモンRG / オードリー春日 / プラス・マイナス岩橋

シーズン3
シーズン3

出演者雨上がり決死隊・宮迫 / FUJIWARA藤本 / ずん飯尾 / 野性爆弾くっきー / スピードワゴン井戸田 / 千鳥 / 森三中・黒沢 / ダイアン西澤 / 安田大サーカス・クロちゃん

シーズン4
シーズン4
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