お笑いナタリー Power Push - ジャーナリストボーイズ

ポップカルチャー探求コンビ 土田晃之&鈴木おさむがゲイタウン潜入

土田晃之と放送作家・鈴木おさむが日本のポップカルチャーを世界に広めるべく結成したコンビ「ジャーナリストボーイズ」。2人は「知っているようで意外と知らない場所に行ってみよう」をテーマにさまざまな人物や場所を徹底取材し、その成果をDVDシリーズとしてリリースしている。

第1弾DVDでは、カリスマ読者モデル・鈴木あやに密着取材した2人。続く第2弾では、鉄道ファンにはおなじみの“鉄道6賢人”に鉄道のディープな楽しみ方を教わった。そしてこの3月には、日本を代表するディープ“ゲイ”スポットである新宿2丁目の全貌を探ったDVD「ジャーナリストボーイズ 世界一のゲイタウン 新宿二丁目の歩き方編」をリリース。目覚ましい活躍を見せるジャーナリストボーイズに、これまでの活動と今後の展望について話を聞いた。

取材・文/遠藤敏文 インタビュー撮影/中西求

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ジャーナリストボーイズの出会い

──ジャーナリストボーイズの結成の経緯を教えてください。

インタビュー写真

鈴木 今回このDVDシリーズの企画をいただいて、一緒にやらせてもらうことになったんですけど、そもそもの出会いは19歳のときだったんですよ。

土田 太田プロのネタ見せで出会ったんですけど、僕はコンビ(U-turn)で来ていて、おさむくんはひとりで。ネタ見せには当時も50~60組くらいいて、稽古場が狭いから外の駐車場で練習しようと思って外に出たら、おさむくんがひとりでいたんだよね?

鈴木 そうです、そうです。僕は最初から作家志望だったんですけど、太田プロの荻野さんから「作家になるには半年間舞台に出ろ」って言われて、無理矢理やらされたというか(笑)。それもあって、そのとき土田くんの相方に「なんで作家やるのに芸人みてえなことやってんだよ!」って絡まれて、超怖かったんですよ。

土田 あいつはそういうところあるから(笑)。おさむくんとの出会いはそれっきりだったんですけど、23歳くらいの頃に相方が「キムタクとラジオやってる“鈴木おさむ”ってさ、あのときの鈴木おさむくんじゃない?」って言い出して。「ほんとに?」みたいになって、確認したらやっぱりおさむくんだったっていう。

──その後、お仕事でお会いすることはありましたか?

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土田 全然なかったですね。仕事で会うようになったのは15年ぐらい経ってからかな。おさむくんのラジオに呼んでもらったときに、相方が初対面でおさむくんに絡んだ衝撃事実が発覚したっていう(笑)。

鈴木 自分の昔のことを知っている人って、なかなかいないじゃないですか。それこそ松村邦洋さんと土田くんぐらいですよ。だから変な感じですね。

──2人で一緒にDVDでロケに行ってみて、手応えはいかがですか?

鈴木 最初、「土田くんはロケに行かない」って聞いていたんですけど、結局行ってくれることになったんです。一緒にやってみたら、やっぱり面白かったですね。

土田 おさむくんだったから「ロケでもいいよ」って返事をしたんです。それまでロケに行きすぎた時代があったんですよ。そもそもロケが嫌いなのに、「世界バリバリバリュー」「銭金(銭形金太郎)」「F2スマイル」とかで毎日東京駅と羽田空港に行っている時期があって、1年間に2回も十二指腸潰瘍になって(笑)。このままだと死んじゃうなと思って、事務所に「俺、もうロケやらない」って伝えたんですけど。

──では、このDVDは土田さんにとっては久々のロケなんですね。

土田 久々ですね。

鈴木 まぁ、これはロケっていうより散歩ですから。

土田 あはははは(笑)。「ちい散歩」の若い人版みたいに思ってもらえればと。

日本のお笑い界の傾向

──このDVDシリーズは「日本のポップカルチャーを世界に広める」というコンセプトが掲げられていますね。

インタビュー写真

鈴木 知っているようで意外と知らない場所に行ってみようというのがテーマです。しかも、濃い客層がいるところに目がけてDVDを作ろうと。

土田 僕が最初に聞いたコンセプトは「絶対売れるDVD」でした。だって、第1弾(「鈴木あや VOL.1」「鈴木あや VOL.2」)と第2弾(「鉄道6賢人イチ押し最強路線あいのり旅」)のパッケージを見たらわかるじゃないですか。僕もおさむくんも写っていないんですから(笑)。第1弾の鈴木あやちゃんは、「テレビにはそんなに露出してないけど、雑誌業界ではカリスマになっている読者モデルがいる」って聞いて、「そんな子、ほんとにいるのかな?」って半信半疑で原宿に行ったら、ほんとに長蛇の列ができていてビックリしましたね。これはファンなら絶対DVD買うだろうなと。

鈴木 最近はお笑い界でもそうですけど、芸歴とか一切関係ないですからね。

土田 昔は芸達者な人が多かったけど、最近は素人っぽい人のほうがむしろ受け入れられたりしますから。アイドルも、おニャン子クラブの頃からそうじゃないですか。

鈴木 よしもとの若手アイドルの子だと、ライブのチケットがすぐに売り切れるくらい人気があっても、テレビに出始めた途端にチケットが売れなくなることがあるらしいです。「身近な存在でいてほしい」っていうのは、今の子たちの感覚にあるのかもしれないですね。昔と発想が逆なんですよ、「テレビに出るとイヤ」みたいな。「ちょっと面白いお兄さん」がいいんでしょうね。面白すぎると疲れるっていうか(笑)。

インタビュー写真

土田 ちょっと面白いぐらいの人がテレビに出ていたら、若い子も「俺もやってみよう」って思うじゃないですか。さんまさん見て「俺もやってみよう」って思う奴はバカですけど(笑)。若手で「さんまさんに憧れてます」って言う奴は、絶対売れないと思ってますから。

鈴木 こないだ何かで見たんですけど、女子高生のなりたい職業の11位くらいに女芸人が入っていてビックリしましたね。

土田 そこは嫁(森三中・大島美幸)の貢献があったからでしょう。

鈴木 いやー、大変だよ、お笑い芸人って。完全に男社会だし。なりたいって答えた子は、ケツ出したりするのが楽しいと思ってるのかな。

土田 イモトが動物と一緒に走ったりしてるのを見て「楽しそうー」って。楽しくねえよ! 大変だよ! あんなに海外たらい回しにされて、精神的にズタボロだぜ(笑)。

DVD「ジャーナリストボーイズ 世界一のゲイタウン 新宿2丁目の歩き方編」 / 2011年3月16日発売 / 2940円(税込) / 発売元:ホリプロ 販売元:ポニーキャニオン / PCBE-53515

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収録時間:本編47分+特典映像6分
収録内容

ジャーナリストボーイズの2人が、日本を代表するディープ“ゲイ”スポットである新宿2丁目に潜入。人気のショーパブで毎夜繰り広げられる華やかなショータイムを見学するほか、放送NGの過激な話が次々に飛び出すゲイバーを堪能する。さらに、世界的有名ロックスターも訪れたというバーでは、そのスターと一夜を共にしたという伝説の“2丁目の生き字引”に話を聞く。

ジャーナリストボーイズ

ジャーナリストボーイズ

左/鈴木おさむ(すずきおさむ)
生年月日:1972年4月25日
出身地:千葉県

右/土田晃之(つちだてるゆき)
生年月日:1972年9月1日
出身地:埼玉県(東京都生まれ)