ナタリー PowerPush - 磁石

コンビ結成10年、満を持して披露した90分ノンストップ漫才がDVD化

広島県出身の佐々木優介と秋田県出身の永沢たかしが2000年に結成したコンビ、磁石。昨年2010年7月には、約90分間ノンストップで漫才を繰り広げる単独ライブ「磁石漫才ライブ ワールドツアー 日本最終公演」を新宿安田生命ホールで開催し、漫才ファンを中心に話題を集めた。このライブの模様がDVD化され、いよいよ1月19日にリリースされる。

今回、お笑いナタリーでは、コンビ結成から、最新DVDの裏側まで2人にインタビューを敢行。ネタを見ただけではわからない、磁石のありのままの姿をお届けしたい。

取材・文/遠藤敏文 撮影/中西求

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コンビ結成までの流れ

──お2人は日本映画学校で出会ってコンビを結成したそうですが、そもそもお笑い芸人を目指したきっかけは?

永沢 僕は佐々木に誘われたんで、目指していたわけじゃないです。佐々木は高校時代からやってたんですけど。

佐々木 そうなんですよ。高校に入ってからお笑い芸人になりたいと思うようになって、友達とコントをやったりしてたんです。

インタビュー風景

──その高校生の頃、特に好きだった番組は?

佐々木 「めちゃイケ」ですねぇ。

永沢 やってた? 高1のとき。

佐々木 やってたでしょ。

永沢 やってなかったよ、まだ。たぶん「めちゃモテ」だったと思う。

佐々木 あー、そうだ。そういうことじゃねえよ(笑)。要は、あのメンバーが好きなんです。

──当時すでに各プロダクションのお笑いスクールがあったと思いますが、日本映画学校に入ったのはなぜ?

佐々木 いくつか大学も受けたんですけど、落ちちゃったんで専門学校に行こうと。僕は広島出身なので、東京に出ていくのにどこか行っといたほうがいいかなと。何もなしで行くっていうのは親も心配でしょうから、こっちに出てくるための口実的なことです。

──永沢さんとはどうしてコンビを組むことになったんでしょうか?

佐々木 学校で毎年恒例みたいなんですけど、内海桂子師匠が来て漫才というかお笑いのイロハを教える講義があったんです。それで最終的に発表会っていう形でクラスメイトの誰かしらとコンビを組んでネタを発表するっていうのがあって。で、永沢と一緒に組んで、そっからですね。

──ウッチャンナンチャンさんや出川哲朗さん、バカリズムさんなども同じ学校出身ですよね。次々に優秀な芸人さんが巣立っていって、どういう仕組みなのかなと思っていたんですけれども。

永沢 3年間のうち3カ月間ぐらい漫才をやるカリキュラムがあるんですよ。まぁ楽しかったですけどね。もともと好きは好きだったんで。ただもう、やるのと見るのとじゃ全然違うなと思いました。

──そのクラスの中での手応えはいかがでした?

永沢 手応えは良かったですけど。

佐々木 まぁ周りが素人ですから、手応えもクソもなく(笑)。

──でも、そのまま実際にプロでやっていこうと。

永沢 まぁ、ぼんやりとですね。徐々に。

──当時の所属事務所にはどうやって入られたんですか?

佐々木 もともと僕がお世話になっていた人がいて。さっき高校からコントやってたって言ったじゃないですか。そのときに知り合った方に「上京したら連絡して」って言われていて、意を決して連絡したんです。で、そのまま流れで入りました。

大人たちに踊らされた感じ

──ネタによっていろいろバラつきはあると思いますが、どちら発信でどのようにネタ作りをすることが多いですか?

永沢 佐々木発信は1度もないです。

佐々木 かなり疲れてますね。

永沢 佐々木発信ゼロです(笑)。

インタビュー風景

佐々木 まぁ永沢発信ですね(笑)。うちの事務所の「ホリプロライブ」っていうのが月1であるんで、ネタ作りのペースはそんな感じですかね。

永沢 でもM-1(グランプリ)の時期はもう全然新ネタは作らなかったですけどね。前のネタを練ったりとか。ただ、もうM-1がなくなっちゃいましたからねぇ……。

──M-1でペースを崩されましたか?

永沢 ペースは別にそんな崩されてないですけどね。ただ踊らされましたよね。

佐々木 踊らされましたー!

永沢 大人たちに踊らされた感じはありますよ。

佐々木 毎回ね、ガッカリするんです。ガックリくるというよりもガッカリする。

──結成10年以内で漫才をやっていると、どうしてもそこを見られちゃうのはありますよね。

佐々木 やっぱり“漫才日本一”って謳われるとね、漫才やってる以上はそこを目指しちゃいますからね。

──飲みに行くと熱い話になったりしますか?

永沢 たまーになりますけどね、僕はあんまり好きじゃないんで。愚痴ばっかになっちゃうんですよ。あんまり愚痴は言わないようにしてます。

このまま行ったらお笑いがひどいことになる

──いま一番力を入れていきたいと思っていることは?

永沢 やっぱりFKD48ですね。

──FKD?

永沢 あれ、ご存じないですか?

佐々木 まぁ、みんなそうだと思いますけど(笑)。

インタビュー風景

永沢 FKD48っていう集団を作るんです。

──何の略ですか?

永沢 「吹き溜まり」です。

──あははははは(笑)。そうなんですか。

永沢 僕らとか、流れ星とか、三拍子とか。

──それは賛同者はいらっしゃるんですか?

永沢 一応いますよ、20組ぐらいは。

──ライブ楽しそうですね。

永沢 あくまでも実力のある人を僕は集めてるんですけど。

──プロデューサー的な立場なんですね。

永沢 そんな秋元康さんみたいな感じじゃないですけど。いや、このまま行ったらたぶんお笑いがひどいことになるなと思って。ネタ番組も全部終わって、M-1も終わったじゃないですか。若手はテレビのオーディションに行って特技披露して、チョロっと番組出て「はい、さよなら」みたいな、そんなんばっかりになるだろうなと思って。ちょっとだけエピソードトークしてさよならみたいな、次の日には誰の記憶にも残っていないような使われ方になっていくと思うんで、自分たちでムーブメント的なものを起こしていかないとダメだなと思って。

佐々木 FKD48のライブは今月1月31日(東京・座・高円寺2「FKD48 1st LIVE ~始動~」)から始まるんですけど、楽しみですね。

永沢 完全にAKBに乗っかろうとしてますけど、一切歌ったり踊ったりしないんでご安心を(笑)。

磁石漫才ライブ「ワールドツアー 日本最終公演」2011年1月19日発売 / 3990円(税込) / ポニーキャニオン / PCBE53512

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2010年7月に新宿安田生命ホールで行った単独ライブを収録。新作漫才15本を含む本編のほか、特典映像では2人のフリートークも楽しめる。

磁石(じしゃく)

磁石

左/佐々木優介(1980年3月31日、広島県生まれ)、右/永沢たかし(1979年12月28日、秋田県生まれ)。2000年にコンビ結成。「磁石のケータイハンター」(tvkほか)、「磁石のオールナイトニッポンモバイル」(ニッポン放送 / 火曜配信)などにレギュラー出演中。