コンビ愛に喝采、ハリセンボン10周年ライブ

ハリセンボンの芸能生活10周年を記念した単独ライブ「女の武器は使わない～だけど一緒にいてほしい～」が、10月25日、26日、東京・銀座博品館劇場で開催された。彼女たちが新作ネタライブを行うのは2010年8月の「ロビン博士と黄金のスカル」以来約4年ぶりだけに、会場には老若男女多くのファンが詰めかけた。

最初のコント「楽屋」の登場人物はハリセンボン自身。劇場のネタ披露が終わり楽屋に戻ってきた箕輪に、近藤が「無理だわ」と不機嫌に言い放つ。不満をぶちまける近藤に対する、箕輪の軽いあしらい方に会場は早くも爆笑の連続。対する近藤も負けじと絶妙なツッコミで観客を笑わせた。

続く漫才では、子供が欲しいと夢見る2人が、将来どのように子供を育てるかを議論。コント「野球場」では2人が野球場で働くビールの売り子に扮し、近藤がボケ役となって観客を笑わせた。逆に箕輪がボケ役を演じたのがコント「温泉旅館」。旅行雑誌のライター・近藤が旅館の女将・箕輪の奇怪な行動に振り回される。

コント「放課後」にはゲストの鈴木砂羽が登場し、地味な学生役のハリセンボンに混じってボケ役の不良学生を堂々と披露。クイズ大会に出場するため、見た目も性格もバラバラな3人が力を合わせて奮闘するドタバタ劇に、観客は笑いっぱなしだった。

最後のコント「結婚式」は、箕輪が結婚しハリセンボンを解散するという設定。ウェディングドレス姿でイケメンの新郎と華やかに登場した箕輪だったが、解散を受け止められない近藤は結婚式に姿を現さない。鈴木は箕輪の従姉役で登場すると、滅茶苦茶な余興や不謹慎な言動で結婚式を台なしにしてしまう。

相方の不在と余興の失敗でどんどん落ち込んでいく箕輪。そこに突然「CAN YOU CELEBRATE？」が流れ出すと、舞台中央から歌いながら近藤が登場する。歌い終わると早着替えでPSYに変身し「江南スタイル」を熱演。箕輪のために歌い踊る最高のショーに観客は割れんばかりの拍手を送った。

初日のエンディングで2人は「お客さんがあったかくてよかった」とホッとした表情。鈴木はコント中に披露した2700の「右ひじ左ひじ」ネタについて、2700ツネ本人からコツを教えてもらったことを明かした。最後に近藤は、自身の成人式写真がレーザーで彫刻された1点限定3万円のライブグッズ「3Dクリスタル」を必死にアピール。2日目終演後に無事に買い手が現れた。

デビュー当時と変わらない素直さと見た目を武器に、10年目も新たなネタで多くの人たちを笑いの渦に巻き込んだハリセンボン。今後どのようなネタが彼女たちから生まれるのか、ぜひ注目を。