重いところがいい

──今作は、自分たちではどういうアルバムになったと思いますか？

あんな（Vo, B）　これまでのアルバムよりも、もっと言いたいことが力強く言えていて。あと、前までは歌い方とか、3人の音がそろってる感じとか、そこまで強く意識していなかったんですけど。今回はそういうことも意識しました。まあ、相変わらず演奏が下手っていうのは変わらないと思うんですけど、力強さは増したと思います。

──これまで以上に熱量を込められた実感があると。

あんな　そう。ガッ！って込めました。歌を重ねれば重ねるほど思いが強くなっていく感じがあって。歌うたびにこの歌い方のほうが自分の感情をワーッと出せるなとか、どんどんわかってきて。

──2人はどうですか？

さとこ（Dr）　曲順も大好きだし、ここに入ってる曲をライブで演奏するのがすごく好きなんです。アルバムとして形になったのがうれしいです。

まりな（G）　いい感じですよね、力強くて。あんなちゃんとバンドを組んでから、歌い方がどんどん変わってきていて。すごく感情を込めて歌っているから、すごくしんどそうでもあって。そういう感じが詰まってるアルバムだと思います。重いところがいいなって。

まりなのギターがすごくカッコよくて大好きだった

──では、ナタリー初登場ということもあって、改めて結成までの流れを聞きたいんですけど。2009年3月結成ですよね。

まりな　その話、出たー！

あんな　今回はどのバージョンでいこうか？ レズビアンバージョンか……。

──リアルバージョンを聞かせてくれ（笑）。

まりな　じゃあ、聞かせてあげて！

さとこ　元々は私とまりながバンドを組んでいて。

まりな　もうひとりメンバーがいて、その3人でバンドをやっていて。

──どんなバンドをやってたの？

さとこ　そのバンドは、THE BLUE HEARTSの曲をコピーしたり、スタジオで遊んでるだけみたいな感じでした。

まりな　それから私はオリジナルをやる違うバンドを組んで。その頃に私とあんなが出会うんです。

あんな　私はまりながやっていたライブをよく観にいってて。彼女のギターがすごくカッコよくて、大好きだったんです。

まりな　いやー！

さとこ　フーッ！

──みんな地元も学校もバラバラなんだ？

あんな　そう。

──あんなさんもバンドをやってたの？

あんな　私はひとりでやってました。

まりな　あんなはひとりでノイズバンドをやっていて。私も彼女のファンで、よくライブを観にいってたんです。

──ひとりでノイズバンド？

あんな　たまに友だちと一緒にやるときもあったんですけど、基本的にはひとりで。ギターをガーッと鳴らして、歌うみたいな。ノイズばかりの日もあったし、普通に歌う日もあって。それをやっていたのが高校2～3年のころですね。

──じゃあ日本マドンナを結成する直前だ。

あんな　そうなんです。