おもしろVTRの会議は居酒屋で

──池田ディレクターの到着が遅れているようなので、まずはお2人の自己紹介からお願いします。

堀由史　構成作家の堀です。僕は「おもしろVTR」のネタを考えさせていただいてて、面白かったら使ってもらうっていう役割ですね。

藤本大介　ADの藤本です。VTRの会議をして、撮影が決まったら準備したり、自分らでカメラを回したり照明を立てたりと、いろいろ全般やってます。

──照明までやっているんですか？

藤本　はい。だから初回はマツコさんの顔半分が影になっちゃったんですよ（笑）。普通は照明さんにやってもらうんですけど、自分たちで照明までやってるのはこの番組くらいじゃないですかね。照明はだんだんうまくなってきたと思います。

──仕事の範疇が幅広いですね。

藤本　そうですね、この番組の場合は1人でいろんなことやってます。普通の番組のADだと、資料を作ったり、ディレクターと一緒に打ち合わせに行ったりするのが主な仕事なんですけど。

──堀さんはこの番組のことを客観的にどう思っていますか？

堀　普段だったら自分の頭の中で妄想して終わるようなことを映像にしてくれるからありがたい番組です。

──番組の中で池田さんがおっしゃっていましたけど、作家さんは1本ネタが採用されると5000円もらえるというのは本当ですか？

堀　僕は事務所に所属しているのでお金のもらい方はちょっと違うんですけど、そんなにもらえないかも（笑）。

──なかなかマツコさんに褒められないうえに、その金額は大変ですね。

堀　でも、スタッフの方からおいしいご飯をごちそうしてもらえたりするんで大丈夫です。

──会議のペースは？

藤本　月イチですね。下高井戸の居酒屋でやってるんですけど、先日はマツコさんも来て収録もしたんですよ。

──酔っ払って話が進まないというようなことはないんですか？

堀　食べたり飲んだりしながらですけど、いまのところ大丈夫です。

──1回の会議で決めているVTRの本数は？

藤本　1回の放送でVTRを3ネタ流すので、本編が3本撮りのときは9ネタ、4本撮りのときは12ネタですね。でも、なかなかいい案が出ないんですよ。

──では毎回会議は長時間になるんですか？

堀　いや、小一時間くらいで。

藤本　あははははは（笑）。もうちょっとがんばれよって。

──マツコさんに現場で怒られたことはありますか？

藤本　ちょいちょいありますよ。「おもんない」とか、「意味がわからん」とか（笑）。

──「おもしろVTR」のダメ出し以外で怒られたことはないですか？

藤本　ああー、例えば、VTRを流すときに自分が作ったVTRだったとしたら、笑うじゃないですか。

堀　自分で笑いますか？

藤本　はい（笑）。そうすると、「自分の作ったVTRで笑うか？」って注意されるんですよ。かといって、静かなのもイヤじゃないですか。ちょっと笑っておかんと。

池田ディレクター到着

池田哲也　遅くなってすいません。よろしくお願いします。

──よろしくお願いします。来て早々質問で申し訳ありませんが、第1回の収録で印象に残っていることから聞かせてください。

池田　全然覚えてないですね……。まあ、恐る恐るというか、2つありましたからね。僕がテレビに出なきゃいけないというのと、マツコさんと喋らなきゃいけないっていう。正直、イヤでしたね。でも自分が喋らないと会話が止まるわけですから。

──マツコさんは怖いイメージを持っている人も多いかと思いますが、実際のところいかがですか？

池田　怖いですよ。でかいですから。

藤本　んふふふふふ（笑）。

池田　いじってくる力士みたいな。大きいと怖いでしょ。

──「マツコの部屋」はどんな視聴者を想定して作っている番組ですか？

池田　想定してないですね。マツコさんは「世捨て人が見る番組」って言ってましたけど。

藤本　「報われないOL」とか（笑）。

池田　前番組の「ダイバスター」を見てくれていた人が離れていくのを、ものすごく感じながらやってます。

一同　あははははは（笑）。

藤本　でも、また別の層が見てくれているから大丈夫です！