もし2万人規模の会場でやるとしても自分たちだけの力で

──これから先、虹色オーケストラをどうしていきたいですか？

40mP　まずは次の大宮公演ですよね。どうするか……。

事務員G　ちょっと今ここで打ち合わせします？（笑） 毎回こんな感じなんですよ。作って、できたら、そこから次のこと考えて作って、みたいな。

40mP　長期的なビジョンがないんです（笑）。

──ライブをメインにやっていくプロジェクトなんですか？ 昨年末に同人でCDも出しましたけど。

40mP　もちろんCDもすごくいいものができたと自負してるんですけど、やっぱり会場で集まっていただいた方々に飴を配ったりとか、そういう細かいことも含めて自分たちの1つの作品だと思っているので。

事務員G　「感謝」とか「おもてなし」みたいなものも含めた意味での虹色オーケストラだと、僕も40さんも思っています。形の見えないものだけど、これも1つの作品として発表させていただいてもいいんじゃないかなと。

40mP　だからCDだとどうしてもやりきれないことがあるんです。で、それは毎月1回みたいな短いスパンでできるものではないので、数を増やして頻繁にやるという方向ではなく、じっくり考えながらこれからもやっていきたいです。

──例えば、虹色オーケストラのための新曲を作るとか。

40mP　面白いですね。そういうのすごくやりたいです。

──これから先、虹色オーケストラがどんどん大きな存在になっていったときに、それでも自分たちだけでゼロから作り上げるつもりですか？

事務員G　このやり方が虹オケですからね。

40mP　そうですね。もし2万人規模の会場でやれるから企業とタッグを組みますかって言われたときに、「じゃあ、一緒にやります」って話にはならないと思うんですよ。この作り方だから、ああいう場ができたわけで。

事務員G　40さんから「2万人相手にやりたい」って言われたら、僕はまたがんばって動きますよ（笑）。

虹オケは絶対にそこでしか聴けないものになる

──次回の大宮についてもう考えてることはあります？

事務員G　「再演にする？」って話があって。

40mP　東京と神戸は全然違うことをしたんですけど、神戸はかなり考えて作りこんだので、1回で終わらせるのはもったいないなって。東京から神戸まで来てくださった方もたくさんいたんですけど、今回観にこれなかった関東のファンのためにもう1回やるというのも結構アリなんじゃないかと。

事務員G　僕それ反対だったんですよ。毎回1回きりのほうが絶対いいって思ってて。でも今回神戸が終わったら、これをまたいろんなところでやりたいと思い始めるようになりました（笑）。

40mP　「1回で終わらせたくない」って気持ちになってて。ただ半年くらいスパンがあると、その間に僕が新しい曲を作るから、それをやりたくなっちゃうんですよね（笑）。だから同じ曲目ではやらないと思います。最近は「これを虹オケでやるとしたらどうなるかな」みたいなことを、なんとなく考えながら新曲を作ってるんですよ。

──じゃあ、これから新曲がアップされるときは虹オケでの演奏が期待できるわけなんですね。

40mP　あ、なんかプレッシャーが（笑）。さっき「再演」って言いましたけど、虹オケは絶対にそこでしか聴けないものになると思うんです。だからぜひ来ていただきたい。「次もあるから」って思ってなかなか来ない人も結構いますけど、会場で体験してほしいです。

──実は僕も話を聞いただけでは、当日までどんな公演なのか想像できなかったんです。でも実際にステージを目の当たりにして「ああ、こういうことなんだ」って納得して。

40mP　そうなんですよね。なんとなく雰囲気だけイメージして「どういうものなんだろう」って思ってる人はかなりいると思います。でもやっぱり会場に来たら一発でわかるはずなので、僕らが届ける生の音を聴いていただきたいです。