ペダステ10周年!島村龍乃介×砂川脩弥×北乃颯希鼎談、西田シャトナー&鯨井康介の宝物とは? (2/2)

ペダステと歩んだ日々
西田シャトナー&鯨井康介の大切な宝物

西田シャトナー(総監督・脚本)

西田シャトナー

──ペダステと自身をつなぐ思い出の品と、その宝物にまつわるエピソードを教えてください。

私の専用ハンドルです。2011年の夏、演出を検討し始めた初期からずっと、書斎の、常に手に取ることのできる場所にあります。
当初、スロープもハンドルも何もない、パントマイム100%の芝居を検討していたのですが、ハンドルがあるほうが“走る”演技に全力を注ぐことができると考えました。
結果、ハンドルにキャラクターごとのペイントを施したり、ハンドルが自転車以外のいろいろなものになったり、予想以上に楽しいことになりました。
私にとっては“予想を超えること”の象徴です。

西田シャトナー専用のハンドル。

西田シャトナー専用のハンドル。

──「舞台『弱虫ペダル』The Cadence!」に懸ける意気込みをお願いします。

2012年の1作目には、原作と明確に食い違う過去エピソードが登場します。当時まだシリーズ化の予定がなかったための苦肉の策でした。いつかもっと原作に近い物語でリスタートしたい……と切望していたことが、今回実現します。その演出を、一緒に芝居を作り続けた鯨井キャプテンが受け継いでくれることに、まるで「弱虫ペダル」の世界そのものような奇跡を感じています。彼をバックアップしつつ、以前よりもっと全体から作品作りを眺めて、最高の作品に仕上げてみせます!

プロフィール

西田シャトナー(ニシダシャトナー)

1965年、大阪府生まれ。演出家・折り紙作家・脚本家・俳優。1990年から2000年まで惑星ピスタチオで座付き作家を務める。「舞台『弱虫ペダル』」では、2012年の初演から2021年の「舞台『弱虫ペダル』SPARE BIKE篇~Heroes!!~」まで演出・脚本を担当した。今回の「舞台『弱虫ペダル』The Cadence!」では総監督・脚本を担う。

鯨井康介(演出)

鯨井康介

──ペダステと自身をつなぐ思い出の品と、その宝物にまつわるエピソードを教えてください。

渡辺(航)先生からいただきました、直筆の手嶋純太のイラストです。
ありがたいことにシリーズ作品ごとにイラストをいただきました。宝物です。
毎回少しずつ表情に違いがあり、それがその作品において自分が演じた手嶋純太の表情だったのかななんて勝手に思っておりました。

「弱虫ペダル」の原作者・渡辺航による手嶋純太のイラスト。

「弱虫ペダル」の原作者・渡辺航による手嶋純太のイラスト。

──「舞台『弱虫ペダル』The Cadence!」に懸ける意気込みをお願いします。

「舞台『弱虫ペダル』」10周年という節目の年に、演出という大役を任せていただきました。
緊張と不安の中に、あの熱い舞台にまた戻ることができるという確かな喜びを感じております。
私自身、手嶋純太役としてインターハイの舞台を走り抜けた経験はとても大きく、かけがえのない時間でした。
ペダステという作品に、改めて敬意を表して。がんばらせていただきます。

プロフィール

鯨井康介(クジライコウスケ)

1987年、埼玉県生まれ。「舞台『弱虫ペダル』」には、2016年の「舞台『弱虫ペダル』~総北新世代、始動~」から参加し、手嶋純太役を務めた。2016・2017年に放送されたテレビドラマ「弱虫ペダル」「弱虫ペダルSeason2」でも同役を演じている。今回の「舞台『弱虫ペダル』The Cadence!」では演出を担当。