2010年にスタートしたミュージカル「忍たま乱太郎」がシリーズ開始から10年を迎えた。10年目突入第1弾として、今年5・6月に「ミュージカル『忍たま乱太郎』第10弾 ~これぞ忍者の大運動会だ!~」が上演され、10・11月には同作が再演される。
「忍ミュ」イヤーを記念した本特集には、善法寺伊作役の反橋宗一郎、食満留三郎役の秋沢健太朗が登場。2016年の「ミュージカル『忍たま乱太郎』第7弾 再演 ~水軍砦三つ巴の戦い!~」で出会って以来、3年にわたってコンビを組んでいる6年は組の2人に、“忍ミュファミリー”と共に歩んできた軌跡を振り返ってもらった。
取材・文 / 興野汐里 撮影 / 相澤心也
「忍ミュ」史上、一番熱くなる瞬間があった(反橋)
──ミュージカル「忍たま乱太郎」、10年目突入おめでとうございます。記念すべき「忍ミュ」イヤーの幕開けとなった「ミュージカル『忍たま乱太郎』第10弾 ~これぞ忍者の大運動会だ!~」初演は、これまでとスタッフの顔ぶれがガラリと変わり、今まで以上に観客参加型を意識した舞台構成になっていましたね。
反橋宗一郎 新しいものを提示していきたいという思いはもちろんありましたが、10年続いてきた「忍ミュ」を刷新したいというわけではなくて、今までつないできた“忍ミュファミリー”の絆を大切にしながら、新しいものを作ろうという気持ちが大きかったです。
秋沢健太朗 何かあったときに対応できるようにと、1年生が舞台上にずっと居続けることってこれまであまりなかったんです。今回、1年生と大人のキャストが一緒に作るシーンを増やしたことによって、子供ならではの“生感”と言うんでしょうか、とにかく新鮮に感じることが多かったですね。
──第10弾初演について、観客の方々からはどのような反応があったのでしょう?
反橋 「こういうの観てみたかった!」という意見や、「新しいことに挑戦してくれたんだ」という声をいただいて、「忍ミュ」のお客さんは相変わらず本当に優しいな、と。歴代のキャスト・スタッフ、そしてお客さんがつないでくれた10年の歴史に、ただただ感謝するばかりでした。初日迎えたとき、泣きそうでしたもん。
秋沢 いや、そりさん(反橋)泣いてましたよ!(笑)
一同 ははは!(笑)
反橋 これまで殺陣をつけてくださっていた山田先生役の今井(靖彦)さんに代わって、今回から(キャプテン達魔鬼役の)高橋光さんがメインで殺陣をつけてくださったんですけど、初日を終えて舞台袖にハケたら、光さんがめっちゃ泣いてて……。
秋沢 第10弾初演はいろいろなエピソードがありましたよね。
反橋 「忍ミュ」史上、一番熱くなる瞬間があったかもしれない。
──秋沢さんと反橋さんは第9弾から続投、潮江文次郎役の渡辺和貴さんは第5弾再演以来の出演となりましたが、第10弾初演から新たに、立花仙蔵役の湯本健一さん、中在家長次役の新井雄也さん、七松小平太役の木村優良さんが参加されました。お三方のフレッシュなエピソードがあれば教えてください。
反橋 キム(木村)はとにかくテンションが高い!
秋沢 普段から元気いっぱいで現場を盛り上げてくれて、まさに「いけいけどんどん!」な感じです。
反橋 雄也とはもともと知り合いで「まさかここで会うとは!」って思いました。雄也はどうにもがんばりすぎるところがあるので、「あなたが甘えてくれないと俺らも甘えられないよ」って話をしたことがあって。それをきっかけに打ち解けられた気がします。
秋沢 いいなあー、そんなことあったんですか!? たまには僕にも言ってくださいよ!
反橋 はい、次、健一!
秋沢 健一はもともとアクションができる子でしたよね。あと“作法委員会っぽすぎる”ときがあって……(笑)。
反橋 なんて言ったらいいんでしょうか。ちょいちょいリアクションがオネエになるんですよね(笑)。とにかく健一が6年生の中で一番のいじられキャラです。
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伊作ファンは僕のファンになるべき!(秋沢)