ここでは舞台「仮面山荘殺人事件」のキャスト陣にインタビュー。それぞれの異なる目線から、作品が立体的に立ち上がってくる。
畑中智行
──今回あなたが演じられる役について、現段階でどのような人物だと感じていますか？
ヒール役として登場する“ジン”ですが、非常に魅力的な役だと思っています。最大の特徴は、“好奇心が旺盛”なところ。憎まれ役なのに謎に興味を持ち、結果的に探偵のようなポジションについてしまう。追い詰められる側ではなく、追い詰める行動を取っていく強気で自信過剰なキャラクター。とても魅力的です。
──今作のキャストやスタッフの中で、あなたにとって一番“ミステリー”に感じる人物は？
初めて共演する俳優の皆様は、僕にとって全員ミステリアスです。どんな性格で、どんなアプローチをしてくるのかまったくわからない。魅力的な方ばかりだと思うので、その人柄に興味を持ち、良い化学反応が起きればいいなと思っています。僕自身はわかりやすい人間なので、ミステリーの要素は欠片もありません（笑）。
三浦剛
──今回あなたが演じられる役について、現段階でどのような人物だと感じていますか？
タグは純粋無垢のおバカさんって感じですね！
力はあるけど、勉強はまったくダメ！
まあ僕も一緒ですけど。
頭の切れるジンのことが大好きで、ジンを信頼し考えることはすべてジンに任せて、自分はマイペースに生きている男ってイメージです。
実際に稽古が始まったら、ジン役の畑中さんに頼り甘えてまくって、好き放題暴れたいと思います！
──今作のキャストやスタッフの中で、あなたにとって一番“ミステリー”に感じる人物は？
キャラメルボックスの1期先輩の畑中智行という男。2002年の劇団公演で共演してから現在まで数十本の作品、1000ステージ以上を一緒に芝居をしている男。僕がこの世の中で1番一緒に芝居をしている男。そんなに一緒にいて、しかも奈良の同郷ですがプライベートのことはまったく知りません。一緒に遊びに行ったこともないし、家に行ったこともなく、どんな家でどんな生活をしているのか？
謎すぎる男です！
原口健太郎
──今回あなたが演じられる役について、現段階でどのような人物だと感じていますか？
多分ですが、芯になる人であるというか精神的に真ん中にいる人でしょうか。
ヒロインの父親であり、会社経営者で、舞台となる別荘の持ち主で。ほかの登場人物たちも、娘の婚約者、妻、息子、娘の友達、姪、会社の秘書などなど。
シチュエーションも切羽つまった状況がずっと続くので、みんなに安心してもらえるように、真ん中にデンと構えていたいと思います。
──今作のキャストやスタッフの中で、あなたにとって一番“ミステリー”に感じる人物は？
こんなことを言ってはなんですが、畑中智行クンと森めぐみちゃん以外の方は皆さんミステリーです。
お二人以外の方は皆さん初めましてなので。ちょっとの不安と大きな期待でいっぱいです。
畑中クンとめぐみちゃんにはくれぐれも優しく接していただきたいと切に願っております。
岡田さつき
──今回あなたが演じられる役について、現段階でどのような人物だと感じていますか？
裕福な家庭の奥様で、多少の世離れ感はありますが、だからこそ愛する家族のために真っ直ぐに闘うんだな、と。どこからどこまでがお芝居なのか心して演じたいと思います。
──今作のキャストやスタッフの中で、あなたにとって一番“ミステリー”に感じる人物は？
長い付き合いの劇団後輩なので、畑中がミステリーというか、毎日何を食べてるのかがミステリーです。何か口に入ればいいみたいな食べ方をするので、今でもスナック菓子しか食べてないんじゃないかと──ええ、ミステリーというか心配してます。
森めぐみ
──今回あなたが演じられる役について、現段階でどのような人物だと感じていますか？
職業的に、私にはとても出来ないのでこのお仕事をされている方を尊敬しております。役としても初めて演じる職業で、しかもかなり頭の回転が早い方なので私と正反対すぎてドキドキしておりますが……でも、推理するのは昔から実は大好きなので、ミステリー好きがいかせたらいいなと思います！
──今作のキャストやスタッフの中で、あなたにとって一番“ミステリー”に感じる人物は？
そうですね……舞台監督の村岡晋さんですかね。所属している劇団キャラメルボックスでも昔からお世話になっている舞台監督さんで、いつもニコニコ優しい頼れるお方です。でも、いろいろなゴシップにめちゃくちゃ詳しいんですよ！ 劇団員のプライベートとかも晋さんは全部把握していて、劇団員よりも劇団に詳しいといっても過言じゃないかと……笑……一体その情報はどこから仕入れているのか……晋さんにはかなりの人数のスパイがいるんじゃないか……ミステリーです。
瀧原光
──今回あなたが演じられる役について、現段階でどのような人物だと感じていますか？
今回演じさせていただくのが、蒲原巡査。まだ警察になってから日は浅いが、何か特有の嗅覚を持っているセンスのいい警察官という印象です。物語に出てくる頻度は少ないかもしれませんが、僕ら2人が山荘に訪れたときの緊張感や雰囲気は良いアクセントになるかなと感じています。
──今作のキャストやスタッフの中で、あなたにとって一番“ミステリー”に感じる人物は？
全員です。僕は普段、北海道を拠点に活動しているボーイズユニットNORDの1人なのですが、僕以外のメンバー3人は成井豊さん演出の元、過去舞台に出させていただいたことがあり、僕だけ経験したことがない状況だったんです。ようやく成井さんの元で舞台に立つことができるということで、ワクワク感が強いです。そして、今回関わるすべての方が初めましてなので未知数なところが楽しみで仕方ないです。まさにミステリーって感じです！
稲田ひかる
──今回あなたが演じられる役について、現段階でどのような人物だと感じていますか？
私が「仮面山荘殺人事件」を読んで、雪絵に最初に抱いた印象は「アルプスの少女ハイジ」の中に出てくる“クララ”です。おしとやかな言葉遣いや少し引っ込み思案な性格もそうですが、何より大事な人への心の在り方が雪絵と似ているなと思いました。彼女なりの悩みはありますが、それでも大切な人の笑顔を守ろうとする姿勢がとても好きです。
──今作のキャストやスタッフの中で、あなたにとって一番“ミステリー”に感じる人物は？
脚本・演出の成井豊さんです。東野圭吾さんの独特な個性感をよりミステリアスに、更にエンタメとして謎が謎を呼ぶような構成を作り上げていることが素晴らしく、私には真似できないことなので“ミステリー”だなと思います。成井さんの魔法で今回の「仮面山荘殺人事件」がどのような舞台に彩られていくのか、私自身もとても楽しみです！
北見翔
──今回あなたが演じられる役について、現段階でどのような人物だと感じていますか？
脚本を読んで一番に感じたことは、とても利口な人物だということです。状況を冷静に判断し、的確に発言ができる頭の冴えた人。そしてそれを行動に移す実行力もある。そういう人は一見冷たく論理的にしか物を見られないように見られがちですが、そうではない。家族に対してとても愛情深く、人間味もある。いろいろな側面を持ったとても人間らしい人物だと感じました。
──今作のキャストやスタッフの中で、あなたにとって一番“ミステリー”に感じる人物は？
やはり成井豊さんです。毎日1冊は本を読むという噂を聞いたことがありますが、本当にすごいなと。僕は本を読むとき体力も集中もたくさん使うので、小説はなかなか1日で 読みきれません。成井さんは演出や新作を書きながらも本まで読む。もしかしたら本当にお芝居のことを24時間考えているのではないかと。成井さんのプライベートは本当にミステリーです。
上ノ町優仁
──今回あなたが演じられる役について、現段階でどのような人物だと感じていますか？
今回、警察官の役を演じるにあたり、現段階で私が思う人物像は、やはり警察官ということもあり正義感あふれて頼りになる面もありつつ、大事な場面ではどこか少し抜けていて、見ている人に焦ったさを与える面もあるという頼れそうで頼りない警察官かなと思います。ただ、いざとなるとカッコいい警察官であることは間違いなくあるだろうと感じています。
──今作のキャストやスタッフの中で、あなたにとって一番“ミステリー”に感じる人物は？
今作のキャストさんやスタッフさんの中で僕が一番“ミステリー”に感じているのは、畑中智行さんです。一度共演経験があり、お芝居が本当に上手で劇中でのネタも面白くて勉強になることが多く、尊敬する大先輩の1人なのですが、お芝居がすごく面白いからこそ普段は何を考えて過ごしていて、何を考えてお芝居をしてるのか、尊敬もあってある意味僕の中で“ミステリー”です（笑）。
松崎浩太郎
──今回あなたが演じられる役について、現段階でどのような人物だと感じていますか？
木戸信夫はピュアな人間だと思います。
ピュアというと純粋とか無邪気といった良い面を思い浮かべますが
この木戸信夫という人は悪い面のピュアが全面に出ていると思います。自己中、KY、わがまま、デリカシーのなさ、正直嫌な奴です。でも悪いやつではない。この作品で多くの人を振り回し事あるごとにイラッとさせる彼をなんか憎めないのは僕だけじゃないはずです。
2人っきりだといやだけど遠くから見てる分には面白い、そんな人だと思いました。
──今作のキャストやスタッフの中で、あなたにとって一番“ミステリー”に感じる人物は？
今回初めての方ばかりなのでほとんどの方がミステリアスですが僕にとって一番、ミステリーなのは溝口さんです。
理由はあんなイケメンな方、僕とはかけ離れすぎて想像もできません。
生活、考え方、見ている世界、謎に包まれていて本当に僕と同じ世界に住んでいるのか？ もしかして本当は実在しないんじゃないかとさえ思ってしまいます。
僕との共通点と言えば肺呼吸と二足歩行ぐらいです。だからこそ今回の稽古期間中にイケメンたる所以を解き明かし、せめて心の部分だけでも近づけたらと思い、溝口さんの一挙手一投足を見逃さない。そんな決意で稽古に挑みたいと思います。
南木春香
──今回あなたが演じられる役について、現段階でどのような人物だと感じていますか？
下条さんは、凛としてて、芯があって、冷静で、自分の判断をしっかり信じて進んでいける、とてもかっこいい女性だ！と思っています。朝起きたら、コーヒーを豆から挽いて、それを飲みながら、綺麗に整頓された部屋で経済新聞を読んだりするんだろうな……。私はといいますと、いつもうるさいし、朝起きたら散らかった部屋で玉子かけご飯をかきこんで家を出るような、下条さんと真反対な性格です。もし下条さんがうちに遊びに来たら怒られそうです。
──今作のキャストやスタッフの中で、あなたにとって一番“ミステリー”に感じる人物は？
今作がNAPPOS PRODUCE作品初出演でして、ほとんどの方が初めましてなので、ほぼ皆さんミステリーです。もちろん、舞台上でお芝居されているところを拝見したことがある方は、たくさんいらっしゃいます！ あんなカッコいいお芝居をされる皆さんが、どんな風に作品を作っていっているのか、どういう方なのか、好きな食べ物は何なのか、朝起きたらまず何をするのか、ぜんぶミステリーです！ 新しい小説を読む前みたいに、とてもわくわくしています！
