2.5次元俳優冥利に尽きる!
──小南さんがMCを務める番組「僕たちはアニメと舞台どっちも推したい!」#1、#2では、マンガ「東京卍リベンジャーズ」を原作としたアニメ「東京リベンジャーズ」と舞台「東京リベンジャーズ」の“Wタケミチ”がそろいました。皆さん、終始和やかにお話しされていましたが、収録を終えた感想を教えてください。
小南光司 初回の収録ということで、最初はすごく緊張していたんですが、舞台俳優さんと声優さんどちらにも積極的にお話ししていただけて、良い化学反応が生まれたと思います。アニメ好きの僕にはたまらない、本当に夢のような番組です!
木津つばさ 原作がある舞台をやらせていただくときに、原作者の方や声優さんたちはどのようなことを考えながら作品を作っていったのか、お話を伺ってみたいと思いつつ、なかなかかなわないことが多くて。なので、今回は自分にとってすごく貴重で特別な時間になりました。
新祐樹 まず、すごく楽しかったです! 僕たちは声を使ってキャラクターを立ち上げますが、身体全体を使ってキャラクターを演じる俳優さんたちとお話しさせていただく機会が今までほとんどなかったので、今回俳優さんにお話しいただいたことを自分のお芝居に生かしていきたいですね。例えば、「東京リベンジャーズ」でタケミチを演じるときに、原作のタケミチだけでなく、木津さんが演じているタケミチの姿を思い浮かべることもあるかもしれません。そんなふうにいろいろな要素を取り込みながら、今後の役作りに役立てていきたいなと思います。
木津 うわー! 本当ですか!? うれしいです。
小南 これは2.5次元俳優冥利に尽きますよ。
非日常を味わえる…役者は最強の職業
──新さんと木津さんは、舞台「東京リベンジャーズ」(2021年)の公演前、新さんがアクション稽古を体験した際に初めてお会いしたそうですね。
木津 今でも鮮明に覚えていますよ! 新さんが稽古場で「絶っっ対ぇ 負けねぇ」というセリフを言ったとき、「うわあ! 本物の“タケミチ”だ!」と思って。
小南 あなたも本物のタケミチだよ!(笑)
新 ははは! 稽古体験のあとに本公演を拝見したんですけど、僕も木津さんのお芝居を観て、「うわあ! 本物の“タケミチ”だ!」と思いました。同じキャラクターを演じる役者として、「負けたくない!」「お互いに高め合っていけたら良いな」と思っていたので、今回そういったお話ができて本当に良かったです。舞台を拝見して思ったのは、とにかくセリフ量と運動量が多い! 木津さんはよくあのパワーを持続できるなと思って……。
木津 「どこにそんな体力あるの!?」ってよく言われるんですよ(笑)。
小南 つばさと何度か共演させてもらっているんですけど、タケミチのような、走って、叫んで、逆境に立ち向かう役が多いよね。
木津 僕、“立ち向かい俳優”ですから!(笑)
小南 ははは! でも、ああいう役って演じていて気持ち良いでしょ?
木津 ……めっちゃ気持ち良い!(笑) 普通に生活しているときは、自分の弱い部分やだらしない部分を他人にあまり見せたくないじゃないですか。でも、俳優という仕事は自分の殻を破る瞬間を、包み隠さずにさらけ出すことができる。それがすごく楽しいし、改めて俳優というのは特別な仕事だなと思います。こんなに自分の人生を見てもらえる機会なんて滅多にないですもんね。
新 わかる! 自分が持っているものすべてをかけてキャラクター演じるとき、すごく気持ち良いですよね。
小南 俳優という職業に楽しさを感じる部分っていろいろあると思うんですけど、役に扮して非日常感を味わえるところだと思うんですよね。例えば「仮面ライダーになりたい!」とか「かめはめ波を放ってみたい!」とか、子供の頃に憧れていたことを舞台上で実現できるじゃないですか。
木津 特攻服を着てケンカもできるし、ガンダムにも乗れる!
新 僕もずっとチャクラを練ってました!
小南 ははは! やっぱり役者って最強の職業だと思います。
アニメに出合って人生が変わった
──「僕たちはアニメと舞台どっちも推したい!」は、“アニメと2.5次元舞台を好きになる”をコンセプトにした番組です。新さんと木津さんは、それぞれアニメと舞台をご覧になる際にどのようなところに注目して作品を鑑賞していますか?
木津 舞台に限らず、ドラマや映画に関しても同じなんですけど、「自分がこの役だったらどう演じるか」ということを考えながら観てしまうところがあって。あとは、職業柄感情移入しやすい体質になっているので、登場人物が怒ったり泣いたりしているときに気持ちが大きく動きますね。でも舞台というものは、作品世界に入り込むことができる体感型エンタテインメントだと思っているので、お客様が舞台を観劇するときは、余計なことを考えず、純粋に物語を楽しんでもらえたらうれしいなと思っています。
新 僕も木津さんに共感する部分が多いですね。アニメを観るとき、声優さんが自然なテンションでしゃべっているのか、キャラクターに寄せてしゃべっているのか気になるし、「自分だったら違う方向からアプローチできるかも」みたいなことを考えてしまうから、100%楽しめないこともあるんです(笑)。でも、そんなことを考えられないぐらい引き込まれる作品もあって。
木津 すごくわかります!
新 今、ながら見や倍速再生をする方が増えているそうですが、しっかり作品と対峙しながらアニメを観てもらえたら、より作品世界に没入できるんじゃないかなと思います。そういえば、舞台「東京リベンジャーズ」を拝見したときに、舞台上にいる人全員がケンカしているシーンに感動したんですよ。マンガやアニメでは、枠の都合によって描かれない部分がありますけど、舞台では「画面の外にいる登場人物たちもみんな生きていて、戦ってるんだ!」と思って。そういうこだわりを目の当たりにできるのって、やっぱり生の舞台ならではですよね。
木津 うわあ、うれしい! 実は僕らが一番楽しみながら演じているところはそこなんです。
──お二人のお話を伺って、「僕たちはアニメと舞台どっちも推したい!」のコンセプト通り、アニメと2.5次元舞台、どちらのカルチャーにもそれぞれ違った魅力があるのだなと改めて感じました。2.5次元舞台に多数出演され、アニメにも精通している小南さんから、「僕たちはアニメと舞台どっちも推したい!」の推しポイントを教えていただけますか?
小南 AT-DXでは、アニメや舞台、音楽など、視聴者の方にさまざまなものに興味を持っていただけるようなコンテンツを配信しています。その中で、僕が担当させていただいている「僕たちはアニメと舞台どっちも推したい!」が新しい作品を知るきっかけになるような、皆さんと作品をつなぐキューピッドになれたら良いなと思っていて。
僕はアニメに出合って人生が変わりました。もともと大好きだったアニメが舞台化された作品に俳優として出演することができて、今こんなにも楽しい日々を送ることができている。視聴者の皆さんにも僕と同じように、アニメや舞台を観ることが明日を生きる活力になったら良いなって。そのために、人生における選択肢がもっと広がるようなコンテンツを発信していくので、皆さん、AT-DXで「僕たちはアニメと舞台どっちも推したい!」をたくさん観てください!
プロフィール
小南光司(コミナミコウジ)
1994年、神奈川県生まれ。主な舞台出演作に、「あんさんぶるスターズ!オン・ステージ」、舞台「ある閉ざされた雪の山荘で」、ミュージカル「コードギアス 反逆のルルーシュ 正道に准ずる騎士」など。7月に「歌絵巻『ヒカルの碁』序の一手」の公演を控える。
木津つばさ(キヅツバサ)
1998年、広島県生まれ。主な舞台出演作に、「舞台『刀剣乱舞』」「『Dr.STONE』THE STAGE~SCIENCE WORLD~」など。舞台「東京リベンジャーズ」では花垣武道役を務める。6月に「Butlers' 歌劇『悪魔執事と黒い猫』~薔薇薫る舞踏会編~」の公演を控える。
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新祐樹(シンユウキ)
神奈川県生まれ。アニメ「うちの会社の小さい先輩の話」に出演するほか、海外映画、ドラマ、アニメなどの吹替を多数担当。アニメ「東京リベンジャーズ」では花垣武道役を務める。
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