2.5次元舞台などで活躍する舞台俳優たちが一堂に会し、真剣勝負の野球ゲームを繰り広げる、“野球×エンタテインメント”のショー「ACTORS☆LEAGUE 2021」。野球好きの黒羽麻璃央が発起人となって企画プロデュースし、7月20日に東京・東京ドームにて行われる、一夜限りの祭典だ。

ステージナタリーでは「月刊 ACTORS☆LEAGUE」を通して開催までの道のりを追ってきたが（参照：キャプテン黒羽麻璃央＆和田琢磨、こだわり抜いたユニフォームを紹介！ / 「ACTORS☆LEAGUE 2021」注目のメンバーは？）、開催を目前に、いよいよ「ACTORS☆LEAGUE 2021」の全貌に迫る。BLACK WINGSからはキャプテン・黒羽と有澤樟太郎が、対するDIAMOND BEARSからはキャプテンの和田琢磨と選手会長を務める和田雅成が登場し、お互いの思いをぶつけ合う。

当日は東京ドームで火花を散らす2チームだが、開催まで1カ月を切った6月下旬、オンライン上に集合した4人の様子は、試合を楽しみに待ち望むあの日の野球少年そのもの。キラキラと瞳を輝かせながら、まずはトークでプレイボール！

取材・文 / 大滝知里　撮影 / Junko Yokoyama（Lorimer）

黒羽麻璃央、野球がやりたいです

──黒羽さんが中心となって動いている「ACTORS☆LEAGUE 2021」ですが、構想はどのくらい前からあったのですか？

黒羽麻璃央　5年くらい前からかな。なんで誰もやらないんだろう？とずっと思っていたんです。僕は野球が大好きで、プライベートでも野球をしたいんですけど、その時間を作るのも、人数を集めるのも難しくて「じゃあ、仕事にしちゃおう！」と。きっと盛り上がるし、僕らも楽しい時間を過ごせるはずだと思っていました。そして昨年、「何かやりたいことはない？」と“ある方”に聞かれたときに「野球がやりたいです！」と言ったら、今、この状況に。

有澤樟太郎　ずいぶん（話が）デカくなりましたね。

黒羽　その方は僕がやりたい舞台作品を聞きたかったんだと思うんですけど。最初は地方球場でやる予定だったのに、まさか東京ドームでやることになるとは。

──黒羽さんはプロ野球の試合で始球式を務められたり、和田琢磨さんは中学時代に東北第3位になられたり、野球の経歴は知られていますが、和田雅成さん、有澤さんの野球経験を教えていただけますか？

有澤　僕は小学5年生くらいから中学2年生までですね。もう、野球大好きで。そこの高校は甲子園の常連みたいなところだったので、甲子園にも応援に行きました。

和田雅成（以下、雅成）　僕は小学4年生くらいから中学3年生まで。強いチームではなかったので、みんなみたいに輝かしい成績はないんですけど……（何か言いたそうな和田琢磨を見て）なんだよ、和田！（笑）

和田琢磨（以下、琢磨）　今日みんな練習すごかったんだってよ！麻璃央も柵越えしたんだって（編集注：取材前に合同の練習試合が行われていた）。

雅成　え、マジで!?

有澤　ヤバかったっすよ。東京ドームでホームラン出ると思います。

琢磨　もうさ、マジで練習しようね、雅成。

雅成　やりましょう、琢磨さん！

──皆さん学生時代に野球を一生懸命やられていて、7月20日までに当時の感覚を取り戻そうとしているわけですね。

黒羽　そうです。試合（「ACTORS☆LEAGUE 2021」のこと）があるので、できるなら仕事はほとんどキャンセルしたいくらいです（笑）。

雅成　あははは！野球の練習に振り切りたいよね。

琢磨　合宿とかしたいもん。

有澤　今日、練習風景を見た麻璃央くんから、「ベストオーダーこれでいきたいんだけど」ってLINEが来て。こっちはある程度、固まってきていますよ。

雅成　俺と琢磨さんは1つも固まってないよ（笑）。

刀を振り回していた雅成の肩がピンチ!?

──DIAMOND BEARSの面々には、「舞台『ダイヤのA』The LIVE」のキャストが多い印象ですね。

琢磨　ビクッ、バレた！

有澤　誰が見ても（笑）。

雅成　大バレよ！

琢磨　そうなんです。実は、舞台中もみんなで球場や練習場を借りて野球をしていたりしたので、再び仲間が集まれるいい機会だと思って、麻璃央くんに考慮してもらいました。章平くんがこっちのチームにいたら完璧だったんですけどね。皆さん、いろいろな作品でつながりがあるので。

──野球をするにあたって、舞台での身体作りとは違った、特別な筋トレをされているのでしょうか？

雅成　野球系の筋トレってあんまりないかな。これはイチロー選手が言ってたんですけど、筋肉を付けすぎるとあまり良くないって。スイングするときの筋肉はスイングをしていたら付くので、素振りをして、走り込んでおけば大丈夫。なので、特別な筋トレはしていません。つい先日まで僕は舞台（「舞台『刀剣乱舞』无伝夕紅の士 -大坂夏の陣-」）をやっていて、ずっと鍛えてはいたので。

有澤　でも僕、野球クリニックに行ったときに、殺陣の動き、刀を振る動きが肩に良くないって聞いたんですよ。

雅成　俺、終わってるじゃないか。一番ダメな動きしまくってたよ？

黒羽・琢磨　あははは！

有澤　野球クリニック紹介しますよ。今日、鳥さん（鳥越裕貴）も治療しに行ってました。

黒羽　おい、敵を強くするな！（笑）スパとかマッサージを紹介しておけって。

雅成　いや、なんでマッサージしてもらわなあかんねん（笑）。

東京ドームは聖地で、憧れで、アガる場所

──東京ドームで野球をするということは、皆さんにとって帝国劇場の舞台に立つようなことなのですか？それともアメリカのブロードウェイで主演するくらいのことなのでしょうか？

雅成　むずいっすね。

有澤　仕事で東京ドームに立つっていうのは、劇場に例えると帝劇っぽい感じなのかなあ。

琢磨　俺はちょっと、あまり比べられないと思ってるかな。野球も仕事といえば仕事だけど、東京ドームで野球をすることは、おそらく自分の人生で今後ないだろうと思っていたこと。帝劇には……いつか立てるかもしれない。だから、別ものだと思います。

──チャンスや種類という意味では、今回の「ACTORS☆LEAGUE 2021」が唯一無二の機会になるかもしれないということですね。

黒羽　そうですね。僕らが野球をしていた頃は、まだプロ野球中継が地上波でたくさん放送されていて、野球中継といえば東京ドームから流れてくる映像だったんですよ。聖地というか、“野球といえば東京ドーム”みたいな、憧れの地。高校球児だったら甲子園かもしれないけど、“野球人”と大きく捉えると、一番アガるのはたぶん、東京ドームなんじゃないかな。

──黒羽さんは当日、先発投手をされますが、ほかの皆さんのポジションは決まっていますか？