尾上菊之助、岳父・中村吉右衛門への思いを込め俊寛に扮する「平家女護島」スチール公開

「錦秋十月大歌舞伎」昼の部「『平家女護島』俊寛」より、尾上菊之助扮する俊寛僧都のスチールが公開された。

近松門左衛門作「平家女護島」は、1719年に大坂竹本座で人形浄瑠璃として初演され、翌年に歌舞伎として上演された作品。作中では、絶海の孤島・鬼界ヶ島に流された俊寛の物語が展開する。ある日、都から赦免船がやってくる。俊寛は、同じく流罪となった丹波少将成経、平判官康頼と都に帰れることを喜ぶが、しかし、瀬尾太郎兼康が読み上げる赦免状の中に、俊寛の名前はなく……。今回、菊之助は俊寛を初役で勤める。

上演に向け、菊之助は「これまで岳父（二世中村吉右衛門）が俊寛を演じた際に、丹波少将や丹左衛門、そして俊寛の妻・東屋としても共演させていただきました。先日行いましたスチール撮影では、岳父の公演時の写真も拝見しつつ、共演させていただいた時のことも思い出しながら撮影に臨み、公演への思いが高まりました。近松門左衛門歿後三百年のこの年に、岳父の演じ方を目指し、初代吉右衛門さんにも敬意を払って勤めたいと思っております」と思いを述べた。

公演は10月2日から26日まで、東京・歌舞伎座にて。