「
これは東野圭吾「手紙」(文春文庫)を原作にしたミュージカル。これまでに2016・2017年、2022年に上演されており、今回は4回目の公演となる。脚本・作詞を
弟の進学費用のために空き巣に入った兄・武島剛志は、強盗殺人を犯してしまう。高校生の弟・直貴は唯一の肉親である兄が刑務所に 15年間服役することになり、突然孤独になってしまい……。物語の主軸となる兄弟役を務めるのは、2022年公演にも出演した
今回の上演版では、一部シーンの変更や新演出が予定されている。上演に際し藤田は「今回の上演は、特にオープニングとエンディングに2025年版独自の演出を考えました。これまでなかった役も舞台上に登場します。上演台本は変化と、進化を続けています」と語り、「言葉の強さと音楽の楽しさや温もりを大切に紡ぎ、最愛のお客様にお届けしたいと思っております。全国の劇場にて、お待ちしております」と観客にメッセージを送った。
公演は来年3月7日から23日まで東京・東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)、29日から31日まで大阪・SkyシアターMBS、4月5・6日に岡山・岡山芸術創造劇場ハレノワ 大劇場で行われる。
藤田俊太郎コメント
「ミュージカル『手紙』2025」上演決定に寄せて
オリジナルミュージカル「手紙」はいつも私の心の大切な場所に寄り添い続けている作品です。また、演出家としてこれからも時間をかけて創り続けていきたいと決意している演劇作品でもあります。この素晴らしい演目を再び演出するチャンスをいただけたことに大きな幸せを感じています。
今回の上演は、特にオープニングとエンディングに2025年版独自の演出を考えました。これまでなかった役も舞台上に登場します。上演台本は変化と、進化を続けています。新たに参加するメンバーが与えてくれた影響を元に、新曲、曲の新しいアレンジが加わりました。2025年のこのメンバーでしか創れない鮮烈な「手紙」を上演したいと思っています。2016年の初演から9年が経ちました。たくさんの方の想いと愛がつまったミュージカルです。2016年、2017年、2022年それぞれの上演を共に創った仲間たちに心からの敬意と感謝を込め、思いを胸にしっかりと刻み、一歩一歩大事に進んでいきたいと思います。
創作にあたっては、東野圭吾さんが原作に込めたメッセージに座組一丸となって向き合っていきたいと考えています。舞台は1990年代から2010年代までの日本、とある兄弟を中心とした物語です。日常、そして音楽が大きなテーマです。話は冒頭、兄が犯した強盗と、兄が人を殺めてしまう罪が描かる場面から始まります。兄弟の姿を通して、人は誰しも被害者、加害者、被害者家族、加害者家族になり得るのだということ。日常はいつも突然変わる可能性を秘めているということ。そして、私たちの日々は、もっとこうすればよかった、もう少し他の行動ができたはずだという、在り得たかもしれない現在を願う後悔の連続ではないかと作品が教えてくれます。兄も弟も全てを失い、他の登場人物も一人一人が必死にもがき生活する中、音楽が寄り添い、今を照らす、かすかな希望の光になります。
たった一人だけの肉親である兄による犯罪。音楽という夢を一度は諦めた弟。劇中、胸が締め付けられる多くの出来事を経て、兄、弟、そして他の人物たちは、経験も、立場も、状況も違う中で、自分の人生の在り方を考えます。そして“帰るべき場所”、ホームはどこにあるのかと問い、生きていきます。帰るべき場所を見つけた弟と、帰るべき場所が今はない兄の別れ。ラストシーンでは、深く豊かな家族の愛の姿を、観客席に手渡したいと強く願っております。
最後になりますが、上演の継続を決めたプロデューサー、製作の皆様、作品の礎を作った、脚本・作詞の高橋知伽江さん、作曲・音楽監督・作詞の深沢桂子さんをはじめとする全カンパニーメンバーと素敵な仕事をしたいと思っています。言葉の強さと音楽の楽しさや温もりを大切に紡ぎ、最愛のお客様にお届けしたいと思っております。全国の劇場にて、お待ちしております。
ミュージカル「手紙」2025
2025年3月7日(金)〜23日(日)
東京都 東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
2025年3月29日(土)〜31日(月)
大阪府 SkyシアターMBS
2025年4月5日(土)・6日(日)
岡山県 岡山芸術創造劇場ハレノワ 大劇場
スタッフ
原作:東野圭吾「手紙」(文春文庫)
脚本・作詞:
作曲・音楽監督・作詞:深沢桂子
演出:
出演
関連記事
高橋知伽江のほかの記事
リンク
村井良大 @ryota_muraidesu
出演させていただきます。
よろしくお願い致します。 https://t.co/EjJlT4P6Ow