「饗宴/SYMPOSION」明日開幕、橋本ロマンス「私は評価の代わりに、変化を望みます」

「饗宴/SYMPOSION」が明日7月3日に東京・世田谷パブリックシアターにて開幕する。

これは古代ギリシャの哲学者プラトンによる対話編「饗宴」をベースに、橋本ロマンスが演出・振付を手がけるダンス作品。「饗宴」では、宴会に集まった詩人や知識人たちが愛の神・エロースについて演説する様が描かれる。本作ではその“饗宴”が、2024年の東京で開かれるとしたら……という発想で作品が立ち上げられる。音楽をyahyelのメンバーである篠田ミルが担当。出演者には池貝峻、今村春陽、唐沢絵美里、Chikako Takemoto、田中真夏、野坂弘、湯浅永麻が名を連ねた。

開幕に向けて橋本は「私が望むことは、このような作品を作る必要が無い世界です。何十年も前のアーティストが訴えていた願いを、いまだに引き継ぐ必要の無い世界です。この怒りが諦めに変わる前に、私は評価の代わりに、変化を望みます。どうかこの作品がフィクションの蓋で閉じられないことを、そして、どこかで新たなノイズを生むものになることを願います」とコメント。

篠田は「この作品に居合わせられたことを心から幸運に思う日々です。作品を準備する中での、演者やスタッフ間でのコミュニケーションのプロセス自体がこの作品の決定的な部分であると強く確信しています。どうかこの作品に巻き込まれに来て欲しいです。お会いできるのを楽しみにしています」と思いを語った。

上演時間は約1時間20分、公演は7月7日まで。