染谷俊之・和田琢磨が“すべての伏線を回収する”舞台「Solliev0」への期待語る

8月2日に開幕する「舞台『Solliev0』」の取材会が5月中旬に東京都内で行われ、出演者の染谷俊之と和田琢磨が意気込みを語った。

「Solliev0」は、4月1日から5月6日までテレビ神奈川で放送されたテレビドラマと、東京・品川プリンスホテル クラブeXで上演される舞台の連動企画。テレビドラマ版では、複雑な背景を持ちながら、共にイタリアンレストラン・Solliev0を経営する異母兄弟の天月冬真（和田）と天月春陽（染谷）の物語が展開した。

和田は、冬真が春陽への殺意を明言するシーンで幕を閉じたテレビドラマ版を振り返り、「良い具合の謎を残せたかなと思います。僕はドラマ全体の質感、暗さが好きで、昨今、ドラマと舞台が連動する作品が多くある中でも異質な空気感のドラマになったのでは」と満足げに語る。一方、染谷は「『これはきっと舞台を観に来てくれるはず』と思わせてくれる、ぜいたくな終わり方」に感謝したと言い、冬真の真意を知った春陽がSolliev0に1人戻り、大事な指輪を捨てる最終話のシーンが“お気に入り”であることを明かした。また、テレビドラマ版では、幼少期の回想シーンが素舞台のような空間で撮影され、照明を駆使した見立てなど、一部舞台的な演出も。和田は「舞台が好きで、僕らのことを知ってくださっている視聴者の方が多かったと思うので、舞台と映像のつながりを感じられるような演出があって良かった」と話す。

ほさかようが脚本・演出を手がける舞台版では、新要素に加え、テレビドラマ版で残された謎についても言及される。舞台版ではクリエイターチームが異なるため、染谷は「激しいアクションシーンや銃撃戦、突然のダンスシーンがあったらどうしようという不安もありましたが（笑）、出来上がった台本を読んで、客観的に見てもドラマを観た人が腑に落ちるような内容になっていました」と顔をほころばせる。また、和田も「冬真としてはドラマに比べてセリフを発するシーンが多いので、違う印象を残せるかなと思っています」と期待を述べる。

さらに、和田が品川プリンスホテル クラブeXが円形劇場であることについて触れ、「主に会話劇となる今回、登場人物の後ろで会話を聞いているような感覚を楽しむことができる」と劇場と作品の親和性を語ると、染谷が「舞台での新キャラクターもキーマンになりますし、ドラマからのメンバーもキーマンになりますし。だから……全員キーマンですよね（笑）」と途中から自身の発言に照れた様子でコメント。すると和田が「点と点で存在していた登場人物たちが、舞台では線につながるような作り方になっていて、どのキャラクターも魅力的に描かれているよね」と温かくフォローした。

最後に、舞台版の見どころを問われると、和田は「ドラマで役が出来上がっているので、相手を探る必要がないですし、稽古1日目からフル回転でできる。その分、会話を深く掘り下げて、皆さんがいろいろな登場人物に心情を重ねられるよう役を膨らませていきますので、ぜひご期待いただければ」と語る。染谷は「衝撃的な終わり方をしたドラマで、違う道を行った2人が舞台でまた出会う。どういう出会い方をするのかにも注目していただきたいですし、ドラマでの伏線を舞台版が綺麗に回収してくれます。『Solliev0』は完全にこれで終わり。“舞台2”はあり得ませんので、ぜひ2人と作品の行く末を、生で、劇場に来られない方は配信で、見届けていただければと思います。絶対に面白い作品にしますので、楽しみにしていてください！」と気合い十分に呼びかけた。

舞台「Solliev0」は8月2日から12日まで、品川プリンスホテル クラブeXにて。舞台版では染谷、和田、井阪郁巳、安井一真、谷口賢志が続投するほか、新たに滝澤諒、酒寄楓太、吉田晃太郎、久保侑大、正木郁が出演する。なお、8月11日17:00開演回と12日13:00開演回はDMM TVにてライブ配信されることが決定。見逃し配信付きで、12日13:00開演回は終演後の出演者コメント映像が特典映像として付属するほか、一部公演アフタートーク映像が楽しめる2公演セット視聴券も用意されている。