見逃していたものに目を向けたい、ベースメント・モリ「睡眠遊行」

「ベースメント・モリ『睡眠遊行』」が5月25・26日に、東京・神楽坂セッションハウスにて上演される。

ベースメント・モリは、2021年に発足した“演劇の集まり”。作・演出を務める倉橋真奈美は上演に向けて「私たちは、生活の中で溢れる情報を無意識に取捨選択をして生きています。自分が見逃している事物であっても、他の人にとっては重要なものであるかもしれません。普段見ている空間を分解し、再構成する。また、そこにあるはずのものがない、もしくはないものがあるとされる。そのような上演の体験を通して、日常で見逃していたものに目を向けることが出来ればと思います」とコメント。

また出演者の杉田亮は作品について「俳優が観客の前を歩みゆくとき、また観客がそれを凝視するとき、その空間はある種の磁場の中にあって均一には広がらず、果たして私たちの体験は私たちが思っているほど明らかなのか？と問い直しているように感じることがあります。この劇の朧げな立ち上がりが、不確かな出来事や存在を、不確かなままに現すことができるのではないかと考えています」と語った。

出演者には、杉田のほか小川真由子、落合砂月、中川友香、平山瑠璃、前田龍平が名を連ねている。

※初出時、本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。