これは、1982年に公開された映画「
マイケル・ドーシー(山崎)は、演技へのこだわりと熱意は人一倍だが、性格に難ありの中年俳優。チャンスを探す中、マイケルは仕事が欲しい一心で女性になりきって“ドロシー・マイケルズ”と名乗り、ブロードウェイミュージカルのオーディションを受ける。合格してしまったドロシーは、一躍人気者になり……。
山崎はあっという間にさまざまな衣裳に着替え、マイケルからドロシー、またドロシーからマイケルへと早替わりしつつ、身のこなしや歌声を変化させることで巧みに男女を演じ分ける。また山崎は共演者と息の合った掛け合いを展開し、全身で床に倒れ込むという身体を張った演技も見せ、会場を笑いで包んだ。
ドロシーと舞台で共演することになるジュリー・ニコルズ役の
ゲネプロ前の会見には山崎、愛希、昆のほか、ジェフ・スレーター役の
愛希は女装した山崎を「綺麗!」と称賛し、「マイケルよりドロシーに接する時間が長いからか、山崎さんに対して女友達のような感覚があります」と笑い交じりに言う。昆は「稽古場でこんなにずっと笑っている作品は初めてかも。お客様の反応でさらに楽しくなる作品だと思うので、ぜひ“参加”してください」とコメントした。
金井が「育三郎さんは今回、男女の歌声の使い分けでのどを酷使しているので、どうでもいいことで話しかけて彼ののどに負担をかけないように意識しました」と稽古場での裏話を明かすと、山崎は「優しさ!」とリアクションして会場を和ませる。岡田は「初日にワクワクしています。お客様と一緒に『トッツィー』を楽しみたい」と瞳を輝かせた。
また山崎は、日本でも通じるコメディにするために台本について話し合いを重ねたことを挙げて「日本を代表する芸人2人ががんばってくれた。滑ったら2人のせい(笑)」とおばたのお兄さん、エハラに水を向ける。エハラは「育三郎さんが台本の笑いどころをたくさんプロデュースしてくれた。そのうちルミネで“育三郎寄席”をやってほしい」とコメント。またおばたのお兄さんが「育三郎さんがコメディうますぎて、芸人の僕らは引いています。必見です!」とアピールすると、山崎は「もっと言って!」と続け、会場にはひと際大きな笑いが起きた。
羽場は「若い頃にブロードウェイでミュージカルを観たときのスピード感や切れ味がこの作品にも満ちていて、自分が参加できるのがすごくうれしい」と改めて出演を喜ぶ。またキムラは「今年1本目のお芝居が『トッツィー』で良かった」と述べ、「キャラクターそれぞれが強烈に誰かを愛していたり、もがいたり、すったもんだしたり(笑)。それを演じるカンパニーも愛にあふれています!」と笑顔を浮かべた。
最後に山崎は令和6年能登半島地震に触れて「被災された皆さんが心穏やかに過ごせる日が、1日も早く訪れたら良いなと思います。『トッツィー』の会場に募金箱を置きますので、少しでも寄り添ってもらえたら」と話し、「たとえ明日の公演がなくなっても今日やりきったと思える舞台を目指して大切に演じます」「千秋楽までたくさんの愛と笑いとハッピーを届けます。最後まで応援してください!」と観客にメッセージを送った。
上演時間は休憩を含む約2時間50分。東京公演は1月30日まで行われ、その後、2月5日から19日まで大阪・梅田芸術劇場 メインホール、24日から3月3日まで愛知・御園座、8日から24日まで福岡・博多座、29日・30日に岡山・岡山芸術創造劇場ハレノワでも上演される。
山崎育三郎が“女優”に!ミュージカル「トッツィー」開幕
ミュージカル「トッツィー」
2024年1月10日(水)~30日(火)
東京都 日生劇場
2024年2月5日(月)~19日(月)
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール
2024年2月24日(土)~3月3日(日)
愛知県 御園座
2024年3月8日(金)~24日(日)
福岡県 博多座
2024年3月29日(金)・30日(土)
岡山県 岡山芸術創造劇場ハレノワ
原作:映画「
音楽・歌詞:デヴィッド・ヤズベック
脚本:ロバート・ホーン
オリジナル演出:スコット・エリス
演出:デイヴ・ソロモン
振付:デニス・ジョーンズ
キャスト
マイケル・ドーシー / ドロシー・マイケルズ:
ジュリー・ニコルズ:
サンディ・レスター:
ジェフ・スレーター:
マックス・ヴァン・ホーン:
ロン・カーライル:
スタン・フィールズ:
リタ・マーシャル:
アンサンブル:青山瑠里、岩瀬光世、高瀬育海、田中真由、
スウィング:高田実那、蘆川晶祥
※高田実那の「高」ははしご高が正式表記。
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藤紫 @8uVgHu4UcRaGKAg
【公演 / 会見レポート】“女優”山崎育三郎がドレス姿で愛と笑いとハッピー届ける「トッツィー」開幕(舞台写真あり / 動画あり) https://t.co/8nQwUjjmXZ