心にあったかい種を植えつけられたら、船越英一郎主演「赤ひげ」スタート
2023年10月30日 10:15
2 ステージナタリー編集部
船越英一郎が主演を務める舞台「赤ひげ」が去る10月28日に東京・明治座で開幕。初日終演後、会見が行われた。
明治座の創業150周年を記念して制作される本作は、山本周五郎の小説「赤ひげ診療譚」を原作に、脚本を堤泰之、演出を石丸さち子が手がけるもの。作中では江戸時代の小石川養生所を舞台に、医師の“赤ひげ”こと新出去定を中心にした物語が展開する。
開幕に際し船越は「ほんとに大変な稽古をみんなで乗りきりました。またアフターコロナという中で結構みんないろんなことを律しながら協力しあって初日を迎えることができました。そして、これは何と言っても医療ドラマですからね。我々が何か皆様の身体を治すわけにはいきませんけれども、ちょっとでもご覧になった方たちの心に何かあったかい種みたいなものを我々が植えつけられたらというのを、最後まで目標に向けて努めていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします」とコメント。
保本登役の新木宏典は「一か月半しっかり稽古してやっとこの作品の産声があがったようなそんな初日を迎えることができ感謝しております。作品自体が医療ドラマなので命というものがどうしてもテーマに入ってくる作品だからこそ重くなってしまうのかなというところで、ずっしりとした空気のまま幕を終えるのかと思っていると、こんなにも温かい拍手を作品を終えた後にいただけたことで、この作品は皆さんにとっても必要なものだったんだなということが拍手をいただきながら感じることができました」と話す。
津川玄三役の崎山つばさは「稽古場から船越さんと紅葉さんがいてほんとに何かサスペンス的な事件が起こるかと思ったんですけど、何事もなく無事にこうして初日を迎えることができて本当に嬉しく思います」と場を和ませつつ「カンパニーの力や座長の船越さんの温かさについて行って最後まで怪我なく終われるように頑張りたいと思います」と意気込みを述べる。
Wキャストで森半太夫役を務める猪野広樹は「緞帳が下りた時にしばらくキャストが舞台の中に残ってたんですけど、その中で船越さんが『一生忘れられない日になりました』ということをおっしゃってくださったのがすごく嬉しくて、このカンパニーにいれることができて、そして赤ひげをやることができて本当に幸せだなと思いました」と感慨を述べる。
もう1人の森半太夫役、高橋健介は「僕は今日は立っていないので一観劇者として観させてもらったんですけど、やっぱり船越さんの初舞台の初日に一緒に立てなかったっていうのはですね、すごい広樹くんに嫉妬をしてるわけではありますけれども」と話し、「僕は月曜日から初日になりますけども今日よりもさらに良いものを作れるように千秋楽まで頑張っていきたいと思います」と語った。
またお杉役の菅井友香は「日々この赤ひげという作品に私自身も生きる力をいいただいているなと思っております。そしてたくさんの奇跡の連続で今日があるんだなというふうに改めて感じることができました」と思いを述べる。
山村紅葉は「作品のテーマは病と貧困ということで重いですけど、今にも通じることだと思うのでいろいろ考えさせられました。本当に大きな拍手と皆さんにお集まりいただいたことで本当にやってよかったな、これからも千秋楽までとても楽しみだなとすごく今嬉しい気持ちでいます」と話した。
上演時間は休憩を含む約3時間。東京公演は11月12日まで。本公演はその後、12月14日から16日まで大阪・新歌舞伎座で行われる。
明治座創業150周年記念「赤ひげ」
2023年10月28日(土)~11月12日(日)
東京都 明治座
2023年12月14日(木)~16日(土)
大阪府 新歌舞伎座
原作:山本周五郎「赤ひげ診療譚」より
脚本:堤泰之
演出:石丸さち子
出演:船越英一郎 / 新木宏典、崎山つばさ、猪野広樹、高橋健介 / 河相我聞、久下恵美、田淵累生、成清正紀、武岡淳一、瀬野和紀 、塚本幸男、宮川安利 / 菅井友香 / 高倉百合子、麻生かほ里、名越志保、中山義紘、飯塚三の介、吉橋航也、柿澤ゆりあ、浅沼みう、岩崎祐也、山口竜央、山崎タカヤス、竹中友紀子、佐藤玲羅、加藤岳、橋本偉成、小川向日葵、長田葵 / 深沢敦、山野海、真凛 / 山村紅葉
※猪野広樹と高橋健介、柿澤ゆりあと浅沼みう、加藤岳と橋本偉成、小川向日葵と長田葵はそれぞれWキャストでの出演。
※山崎タカヤスの「崎」は立つ崎(たつさき)が正式表記。
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とも485 @Tomo_485
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