11月から12月にかけて上演されるまつもと市民芸術館プロデュース「ハイ・ライフ」に向けて、演出家・
「ハイ・ライフ」は、リー・マクドゥーガルのデビュー作。世界各国で上演されており、2009年には映画化もされた。劇中では、前科まみれのディック、刑務所帰りのバグ、コソ泥のドニー、女に貢がせてばかりのビリーと、いずれも違法薬物に手を染めている筋金入りのジャンキー4人が、一攫千金を狙い、銀行強盗を企てる姿が描かれる。なお今回の上演版ではディック役を
稽古がスタートしたことを受け、日澤は「今回私は、4人の演者さんとは初めてだったので、どんなことを考えているのか気になっていたのですが、向こうから『こうじゃないか、ああじゃないか』と積極的に意見を言ってくれたので、私自身の想像もより膨らませることができました」と手応えを述べる。また本作の見どころを「間違いなく、この4人の演技合戦です。私自身はもちろんセリフはこだわっていきたいので、この作品の持つ熱量や暴力性、セリフの汚さ、強さ、荒々しさも表現しながらも、なお4人の個性をどう際立たせていくか。そこが見どころではないでしょうか。さらに今回は三方から舞台を囲む客席なので、座る席によってそれぞれ全く違う見方になるように演出しようと考えています。何回ご覧いただいても楽しめますので、ぜひ何度も劇場に足を運んでいただければと思います(笑)」と語った。
一方、キャスト陣にも作品の見どころを問うと、東出は「とにかくハチャメチャで、4人とも、自分たちの欲求のために好き勝手なことをやります。ただ一 方で生きづらさも抱えている。その中で、まるで動物のように欲を満たすために行動することで、この後どうなるんだろうという先が読めない展開になっていく。それが、この作品の魅力の 1 つではないでしょうか」と答え、尾上は「日常生活の中では、見ることができない世界なんですが、些細なケンカから大ごとに発展して、取 り返しのつかないことになる。そのスリングな展開はエンターテインメント的な要素でもあり、非常に見どころです」、阿部は「尾上くんが言ったように、普段体験できない世界が観られるのは面白い。それに、みんなジャンキー中毒者ですが、一人ひとりキャラクターが立っていて、会話から関係性を紐解いていく、そういう楽しみ方もあると思います」、小日向は「4人とも本当に愚かなんですけど、どこか人間臭くもあって、愛おしい。モラルも常識もわきま えずに生きているところに、清々しさすら感じるし、どこまでも、脇目も振らずに突き進んでいくところに疾走感があり、楽しめると思います」と語った。
公演は11月23日から26日まで長野・まつもと市民芸術館 実験劇場、12月1日から6日まで東京・吉祥寺シアターで行われる。
まつもと市民芸術館プロデュース「ハイ・ライフ」
2023年11月23日(木・祝)~26日(日)
長野県 まつもと市民芸術館 実験劇場
2023年12月1日(金)~6日(水)
東京都 吉祥寺シアター
作:リー・マクドゥーガル
翻訳:吉原豊司
演出:
出演:
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吉祥寺シアター @Kichi_Theatre
【5日目】
まつもと市民芸術館プロデュース『ハイ・ライフ』
12月5日(火)19:00開演
当日券は開演の60分前より販売🎫
受付 18:00
開場 18:30
開演 19:00
終演 21:00ごろ https://t.co/nG9UYH3ffo