11月22・23日に東京・シアタークリエで上演される「TOHO MUSICAL LAB.」の合同取材会が、10月24日に同劇場で行われた。
2020年7月に開催された「TOHO MUSICAL LAB.」第1弾では、シアタークリエから新作ミュージカル2本が無観客配信された。今回の第2弾は有観客公演が行われ、タカハ劇団・
高羽が脚本・演出、ポップしなないでが作曲を担う「わたしを、褒めて」は、舞台の初日直前のドタバタを描くコメディ。高羽は創作のきっかけを「お客様に『裏方たちの仕事があって、初めて作品が届く』と伝えたかった」と明かし、「悔しさや悲しみを乗り越えて仕事に向かう人は多いはず。そういう方たちにエールを届けたい」と意気込む。
池田が作詞・脚本・演出、深澤恵梨香が作曲を手がける「DESK」では、アニメーションの制作会社で働く人たちの姿が描かれる。「今までにないミュージカルが作りたかった」と言う池田は「アニメ会社の人から話を聞く中で、働く人の声を歌にしたいと思いました。そういう声が歌になったときのパワーはきっとすさまじい」と題材を選んだ理由を述べた。
有澤は「TOHO MUSICAL LAB.」という企画名に触れて「僕は“実験”が大好き」と笑顔を見せ、「短編ミュージカル2本を同時上演するってめちゃくちゃぜいたく。今回は2本ともリアル寄りな作品で、歌の1つひとつが心に刺さりそうです。ミュージカルの魅力を詰め込んで、お客様に前向きになってほしい」と言葉に力を込めた。
東は「日本のオリジナルミュージカルを作れるのが誇らしい。これをきっかけにミュージカルファンが増え、さらに活気が出たらうれしいです」と期待を寄せ、「悩みを『そんなに重く考えなくても良いかも』と思えたり、秘密を打ち明けるきっかけを作れたり……演劇を観ると人生が少し豊かになるかもしれません。ぜひ気軽に観てもらえたら」と語った。
有澤の印象を尋ねられると高羽は、2021年に上演された、有澤と山下容莉枝の二人芝居「息子の証明」を脚色・演出したときのことを振り返りつつ、「あれから彼はさらにビッグな人になっていて『すごいじゃない!』と思います。この座組のメインをバーン!と張ってくれる俳優さんだなと、期待しています」と信頼を口にする。
池田が東の印象に言及しようとすると、東は膝を池田に向けて座り直し、一同の笑いを誘う。池田はそんな東に笑いつつ、「舞台『弱虫ペダル』」シリーズで初めて東の演技を観たことに触れて「途中から(東演じる)葦木場拓斗ではなく、東さん本人に目が行ってしまい、『あの人は誰だろう』と思いながら観劇しました。それくらい俳優として印象が強かった。出てくれてありがとうございます」と頭を下げ、会見場を和ませた。
高羽と池田は普段、それぞれの劇団で活動している。ミュージカルを作ることが「大きな野望だった」という高羽は「ミュージカルには“オリャー!”とお客様の心に直接触れて、“グイッ“と動かすイメージがあります。今回は非日常的なミュージカルと、日常的な“お仕事もの”を重ねたい」と述べる。またシアタークリエでの公演については「この劇場は空間全体がミュージカル愛にあふれている。お客様と私たちが愛情を交換できる場所になれば」と話した。
池田は「ミュージカルで歌を聴くと、胸が“グツグツ”と沸き立つような言葉にできないものを感じる」と言い、「『DESK』はアニメ会社のつらそうな人の話ですが、音楽は意外に明るい。疲れて変なテンションになっているイメージです」と話すと、東が「実は台本を読んで『暗い……』と思ってしまったのですが、楽しみです(笑)」と打ち明ける。これを聞いた有澤は「マネージャーさんが(東に)『救いはあると思う!』って言ってたよね」と、裏話で一同を笑わせた。
池田は2作同時上演について「対バンのようなものだと思う」「『有吉の壁』『千鳥のクセスゴ!』みたいに、バラエティ感覚で楽しんでほしい」とコメント。これを受けた高羽は「上演順は未定ですが、『わたしを、褒めて』のあとに『DESK』を観ることで、『DESK』の背後にいるスタッフたちの存在を感じてほしい」「2本で1つの作品に見えるような、同じテーマ性を持った舞台になれば素敵ですよね」と笑顔を見せた。
有澤が出演する「わたしを、褒めて」には美弥るりか、エリアンナ、屋比久知奈も出演。また「DESK」には東のほか、豊原江理佳、山崎大輝、壮一帆がキャスティングされた。「TOHO MUSICAL LAB.」のチケット一般前売は11月5日にスタートする。
「TOHO MUSICAL LAB.」
2023年11月22日(水)・23日(木・祝)
東京都 シアタークリエ
「わたしを、褒めて」
脚本・演出:
作詞・作曲:ポップしなないで
出演:
「DESK」
作詞・脚本・演出:
作曲:深澤恵梨香
出演:
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ななこ🌟 @nanakosan0707
DESKはアニメ制作会社のお話、今までにない、2本ともリアル寄り、対バン、バラエティ感覚、お仕事もの…とかほんと新しい感じ。しかも2本で1つの作品に見えるような、同じテーマ性を持った舞台になれば~とか。東くんの言うように気軽に見れる感じなのかな。チケ代も安いし。
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