Daiwa House presents ミュージカル「生きる」が明日9月7日に東京・新国立劇場 中劇場で開幕。これに先駆け昨日5日、出演者の
本作は黒澤明監督の映画「
宮本は「完成度がどんどん高まっている。初演を観た方には申し訳ありませんが、必ず今回も観てほしい」と出来栄えに自信をのぞかせる。市村は「とにかく1回1回を懸命に“生きる”! それだけです。次どうぞ!」と声を大にしながら鹿賀にコメントを促して報道陣を笑わせる。鹿賀は「オリジナルミュージカルを3回も上演できることがうれしい。亞門さんが『まだあるの!?』というくらい細部にわたって演出してくれました。今回はそれだけ濃く、深い舞台になっていると思う」と笑顔を浮かべた。
宮本はコロナ禍の最中に前回公演が行われたことに触れながら「コロナが収束しつつある状態で、『次にどう生きるか?』『本気で生きているか?』と力強く問う作品になった。僕自身、演出していても、迷いを感じている人に勇気とヒントを与えてくれる物語だと感じます」とコメントする。「過去公演と比べて気持ちの違いはあるか?」と記者に尋ねられた市村は「今回は勘治が、いろいろなものに憤りを感じているという演出が足された。彼なりの怒りの感情も少し出せたら」と回答。鹿賀は「5年前の初演の写真を見たら、自分が若かった(笑)。勘治は60歳の役ですが、1952年の60歳と、2023年に70歳過ぎの僕は、同じような感じなのかなと思いましたね」と述べる。これを聞いた市村は即座に「良い“かんじ”ってことでね!」とだじゃれを繰り出し、鹿賀を笑わせた。
会見では、市村と鹿賀がさらに仲むつまじい姿を見せる場面も。市村が「丈史は理想の上司という雰囲気がありますよね。“市民課の課長”というより“市民課の重役”というか」と話すと、鹿賀は「まるでミスキャストみたいな言い方じゃない!」とツッコんで記者を笑いに包む。2人は基本的に、互いの演技を観ないという。鹿賀は「(市村とは)50年の付き合いだし、同じ台本で同じ曲を歌うから彼がどう演じるかは想像がつきます。それに彼は『その手があったか!』というお芝居をする人ですから(笑)、僕は自分なりの勘治を演じるために観ないようにしています」と語る。これを聞いた市村は「でも実は今回僕、こっそり(鹿賀の演技を)観ていろいろ盗んでいますよ」と続け、会見場を笑いで包んだ。
宮本は楽しそうな市村と鹿賀を眺めつつ「お二人は僕に『もっと演出を付けて!』と正直うるさいんですよ!(笑) 演出家としては大変ですが、お二人の尋常ならざる向上心は本当にすごい」と言い、「『生きる』にヒーローはいません。あくまで普通の人たちの物語ですが、それだけに心に響く作品になっていると思います」「がんの話題もありますが全然悲しくありません。希望しかないお話ですので、ぜひ劇場で体感して」と観客にメッセージを送った。
最後に鹿賀と市村があいさつする。鹿賀は「2023年のこの時代になぜ『生きる』を上演するのか?ということを念頭に置いて演じられたら」と真摯な表情で述べた。また市村は「黒澤明監督の映画『生きる』を宮本亞門さんが舞台化し、ブロードウェイのジェイソン・ハウランドさんが素晴らしい音楽を作ってくれました。なおかつ2人の名優が演じるこの『生きる』、観なかったら“生きた”ことになりません!」とちゃめっ気たっぷりにコメント。宮本の「そういう結論ですか!?」というツッコミに笑いつつ、市村は「だからあなたも観においで。待ってるぞ!」と結んだ。
上演時間は、休憩ありの約2時間30分。東京公演は明日9月7日から24日まで行われ、その後は29日から10月1日まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールでも上演される。
Daiwa House presents ミュージカル「生きる」
2023年9月7日(木)~24日(日)
東京都 新国立劇場 中劇場
2023年9月29日(金)~10月1日(日)
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール
原作:黒澤明監督作品「
作曲・編曲:ジェイソン・ハウランド
脚本・歌詞:高橋知伽江
演出:
出演
渡辺勘治:
渡辺光男:
小説家:
小田切とよ:高野菜々
渡辺一枝:
組長:
助役:
スウィング:齋藤信吾、 大倉杏菜
安立悠佑、高橋勝典
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宮本亞門 @amonmiyamoto
9/7本日、「生きる」初日です!
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