「常磐線舞台芸術祭 2023」のラインナップの1つ、日没を祭れ 2023 第二日「日没よ、鎮まれ。」が去る8月11日に福島県・小高山 同慶寺で開催された。
これは小高山 同慶寺の境内で、鎮魂と再生の祈りを込めた創作能を上演するもの。1部では、詩人の
開催を終え、和合は「新しい創作の扉を開かせていただいたという大きな手応えをいただきました」「津波でさらわれた方々や避難をなされて辛い経験をなされた方への思いを集団創作で形にしていくことの大切さと、福島からの発信の意義をあらためて感じました。新しい演目をこれからも作り続け、新しく提示した『未来能楽』という形をさらに仲間たちと探っていきたいと思っております」と思いを語る。
津村は「由緒ある同慶寺さんでやれるというのは、格別ですね。昔はきっと、世阿弥たちも田舎まわりをしたり、お祭りがあったりすると、楽しい芸能を見せたり、縁があったところで猿楽をやっていたんだろうなと想像できます。全く同じ体験はできませんけども、初心に戻って、芸能っていうのはこうして作るんだなということを思う、そういう機会をいただいたと思います」とコメントした。
なおステージナタリーでは、「常磐線舞台芸術祭 2023」の特集記事を展開中。フェスティバルコーディネーターの平田オリザ、実行委員の小松理虔、そしてプロデューサーの鄭慶一が登場し、芸術祭への思いを語っている。和合亮一コメント
今回も大いなる挑戦でした。「日没を祭れ」では前回の8月5日に第一夜として、「日没、新しい夜明けに」という、詩の朗読のインプロヴィゼーションと合唱のイベントを行いました。前回が今を生きる私たちの力の交歓であったとするならば、今回は亡くなった方々へのメッセージを試みました。「日没」のイメージをめぐる公演の第二夜として、鎮魂と祈りをテーマとした創作能のイベントの開催となりました。特に前半で「火星」という作品を作・演出し、福島の演劇の若者たちと一緒に舞台を作りました。初演を終えて、新しい創作の扉を開かせていただいたという大きな手応えをいただきました。ご教示と発表の場をご一緒して下さった津村さんと皆さんに深く感謝申し上げます。津波でさらわれた方々や避難をなされて辛い経験をなされた方への思いを集団創作で形にしていくことの大切さと、福島からの発信の意義をあらためて感じました。新しい演目をこれからも作り続け、新しく提示した「未来能楽」という形をさらに仲間たちと探っていきたいと思っております。
津村禮次郎コメント
私も、福島、仙台には長年通っていて、色々とご縁がある方がいらっしゃいますが、その中で和合さんは特別な存在です。チャレンジングな、というか、私どもにチャレンジしてこられるので、何かお返しをしなければと思い、これまでにも何度かご一緒致しました。以前も福島市内のお寺でやらせていただいたことがありますが、今日はまた、由緒ある同慶寺さんでやれるというのは、格別ですね。昔はきっと、世阿弥たちも田舎まわりをしたり、お祭りがあったりすると、楽しい芸能を見せたり、縁があったところで猿楽をやっていたんだろうなと想像できます。全く同じ体験はできませんけども、初心に戻って、芸能っていうのはこうして作るんだなということを思う、そういう機会をいただいたと思います。
日没を祭れ 2023 第二日「日没よ、鎮まれ。」
2023年8月11日(金)※公演終了
福島県 小高山 同慶寺
1部
作・演出:
出演:清野和也 ほか
2部
作・演出・出演:
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和合亮一 @wago2828
日没よ、鎮まれ。
作・演出 和合亮一
照明・舞台美術 佐藤康孝
出演 清野和也 遠藤航 齋藤瑠偉 https://t.co/sfyQlQAz0N