青森中央高校演劇部「ジンコちゃんの世界」が、昨日8月2日に福島・いわき芸術文化交流館アリオス 小劇場にて上演された。
「ジンコちゃんの世界」は、2016年に青森県立青森中央高等学校演劇部によって初演された、渡辺源四郎商店・
畑澤は「青森中央高校『ジンコちゃんの世界』リハーサルを終えて。」と題した文章の中で、「2016年、東北大会でこの演目を上演したとき、会場は今日と同じアリオスだった。青森に住む我々にとっていわきは遠い。あの年は郡山で新幹線を降りて磐越東線に乗り換え、つまりぐるっと遠回りしていわきにたどり着いた。そして、部員の誰にとっても親戚も知り合いも一人もいない街での上演だった。それから7年後、我々は再開した常磐線を縫うように走る(これまた再開した)国道6号を通って、つまり最短距離でいわきにやって来ることができた。そして何より違うのは、部員たちにとっていわきはもう知り合いのいない街ではない。昨日、ふたば未来学園で共に『もしイタ』を作り上げたチームメイトたちの住む街である」とコメントした。
ステージナタリーでは、「常磐線舞台芸術祭 2023」の特集記事を展開中。フェスティバルコーディネーターの平田オリザ、実行委員の小松理虔、そしてプロデューサーの鄭慶一が登場し、芸術祭への思いを語っている。畑澤聖悟コメント
「ジンコちゃんの世界」は「もしイタ」と同じく、被災地から来た転校生が主人公である。生まれ故郷を遠く離れ、心の傷に苦しむ主人公と瓶の中で繁殖するミジンコ の一生が交錯する。高校生が命についてを考える芝居である。そういえば2016年、東北大会でこの演目を上演したとき、会場は今日と同じアリオスだった。青森に住む我々にとっていわきは遠い。あの年は郡山で新幹線を降りて磐越東線に乗り換え、つまりぐるっと遠回りしていわきにたどり着いた。そして、部員の誰にとっても親戚も知り合いも一人もいない街での上演だった。それから7年後、我々は再開した常磐線を縫うように走る(これまた再開した)国道6号を通って、つまり最短距離でいわきにやって来ることができた。そして何より違うのは、部員たちにとっていわきはもう知り合いのいない街ではない。昨日、ふたば未来学園で共に「もしイタ」を作り上げたチームメイトたちの住む街である。本番を控え楽屋で部員たちはスマホを取り出し、いつも間にか立ち上げたLINEグループを開いて、「○○ちゃん、友達連れて来てくれるって」とか言って、きゃあきゃあ騒いでいる。
つくづく思う。
つなぐ、とはこういうことなのだ。
さあ、今日も精一杯の芝居をやろうじゃないか。
「常磐線舞台芸術祭 2023」
2023年7月31日(月)~8月13日(日)
青森中央高校演劇部「ジンコちゃんの世界」
2023年8月2日(水)※公演終了
福島県 いわき芸術文化交流館アリオス 小劇場
作・演出:
出演:青森県立青森中央高等学校演劇部
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