“ジェシーじゃなきゃあり得ない”、ミュージカル「ビートルジュース」日本初演が明日開幕

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ジェシーSixTONES)が主演を務めるブロードウェイミュージカル「ビートルジュース」が明日8月4日に東京・新橋演舞場で開幕する。これに先駆け昨日2日、囲み取材とフォトコールが行われた。

左から清水美依紗、愛加あゆ、勝地涼、ジェシー、福田雄一、瀬奈じゅん、吉野圭吾。

左から清水美依紗、愛加あゆ、勝地涼、ジェシー、福田雄一、瀬奈じゅん、吉野圭吾。

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本作は、ティム・バートン監督のコメディ映画「ビートルジュース」のミュージカル版で、2019年にアメリカ・ニューヨークのブロードウェイで初演された。日本初演となる今回は、福田雄一の演出・上演台本によるノンレプリカ版が上演される。

不慮の事故で命を落とし、幽霊となったアダム(勝地涼)とバーバラ(愛加あゆ)夫婦は、彼らの家に引っ越して来たチャールズ(吉野圭吾)と後妻デリア(瀬奈じゅん)、娘リディア(清水美依紗)を追い出すべく、“バイオエクソシスト”を名乗る冥界の厄介者・ビートルジュース(ジェシー)を呼び出す。アダム夫婦はビートルジュースの荒唐無稽なアドバイスを元にチャールズ一家を脅かすが、幽霊が見えるリディアは、亡き母への思いと両親への反抗心から、アダム夫婦に協力を申し出て……。

ジェシー

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フォトコールでは「The Whole “Being Dead” Thing」「Say My Name」「Creepy Old Guy」の3曲が披露された。「The Whole “Being Dead” Thing」は、不気味でポップな本作の世界観を象徴する、ビートルジュースの登場ナンバー。ジェシー扮するビートルジュースは、観客ら人間が抱く死への恐怖をあざけりながら、冥界やこれから始まるショーについてコミカルに紹介。幅広い曲調が取り入れられたこのナンバーで、ジェシーは威嚇するようなデスボイス、 深く響かせる低い声、気の抜けるような弱々しい裏声など、さまざまな声色をコロコロと使い分け、ビートルジュースの得体の知れなさを巧みに表現した。また曲中にはスマートフォンの電源オフに関する“物騒な”注意喚起や、チケット代についての“無礼な”発言がメタ的に行われたり、ジェシーにゆかりある人物を思わせるセリフが取り入れられたりし、現実との距離を縮めた。

「Say My Name」では、ビートルジュースと、清水演じるリディアによる駆け引きが展開。清水はパワフルで表情豊かな歌声で、力強くビートルジュースを翻弄する。「Creepy Old Guy」では、ビートルジュースと結婚する、と彼をだましたリディアと、それを信じたビートルジュースが喜びを表現するナンバー。真っ赤なドレスとタキシードに身を包んだ2人は、ハッピーオーラ全開で躍動感あふれるダンスを次々に繰り広げた。

囲み取材にはジェシー、勝地、愛加、清水、吉野、瀬奈、福田が登壇。「ビートル役をやらせていただきます、ジュースです」と、おなじみの“あいさつボケ”で口火を切ったジェシーは、作品の見どころを問われ、「とにかくずっとテンション高く、ふざけております。どこで笑わせられるかを考えながら演じていきたい」と述べる。今回、日本版ならではのオリジナリティを意識したという福田は「ブロードウェイ版よりふざけることができている」と太鼓判を押す。またジェシーについて福田は「スタンダップコメディの役者さんのようで、常に刺激をもらっています」と言い、記者からジェシーらしさを生かしたポイントを問われると「随所にあります。ジェシーじゃないと(ビートルジュース役は)あり得ないです」と称賛した。

本作が初のミュージカル出演となる勝地は「歌やダンスが得意ではないのですが、愛加さんが『ここが1歩目だよ!』とアイコンタクトで教えてくれます」と、夫婦役を演じる愛加に助けられていることを明かす。愛加は「出番は勝地さんとニコイチ。稽古から積み上げてきた2人のチームワークを本番に生かせたら」とコメントし、自身が苦労した点があるかを問われると「火を扱う場面。今は気合いで乗り切れますが、稽古ではドキドキしました」と、本作にちりばめられた仕掛けの1つを紹介した。

左からジェシー、福田雄一、瀬奈じゅん、吉野圭吾。

左からジェシー、福田雄一、瀬奈じゅん、吉野圭吾。[拡大]

一方、リディアの父とその後妻を演じる吉野と瀬奈は、息を合わせるために特別なことはしていないとしつつも、信頼関係ができあがっている様子。瀬奈は「稽古に途中から参加したのですが、さまざまな場面で私をリードしてくださいました」と吉野に目配せし、吉野は「(2人の)演技、良い感じだよね」と微笑み返す。また本作での苦労を問われた吉野は、しばし悩んで、「場面展開の速さについていくのが大変」と回答するが、「圭吾さんは何を苦労しているんだろう?」(福田)、「大した苦労はしていないね(笑)」(瀬奈)と共演者たちから野次を飛ばされ、芝居の安定感をイジられていた。

左から清水美依紗、愛加あゆ、勝地涼。

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今作が2度目のミュージカル出演となる清水は「個性豊かなキャラクターの中で一番真面目な役を演じるので、バランスを取るのが大変でした」と苦労を明かす。そんな清水に視線を送り、福田は「最後のシーンで面白いものを見せてくれます」と観客の期待をあおった。

囲み取材では、本格的なミュージカルに初出演することについて、ジェシーが改めて思いを問われるシーンも。ジェシーは「アンサンブルの皆さんをはじめ、プロの方々から日々『すごいなあ』と刺激をいただいています。迷惑をかけないようにがんばっています」と回答。「今後もミュージカル作品に挑戦してみたいか?」と問われると、「いやあ、今回が最初で最後じゃないですか? またやるとしたら(ビートルジュースの)再演で」と言い、それに対して福田が「再演だったら出てくれるらしいです!」と笑顔を見せた。

東京公演は8月27日まで行われ、その後9月2日から8日まで愛知・御園座、13日から27日まで大阪・大阪松竹座で上演される。

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ブロードウェイミュージカル「ビートルジュース」

2023年8月4日(金)~27日(日)
東京都 新橋演舞場

2023年9月2日(土)~8日(金)
愛知県 御園座

2023年9月13日(水)~27日(水)
大阪府 大阪松竹座

作詞・作曲:エディ・パーフェクト
脚本:スコット・ブラウン&アンソニー・キング
演出・上演台本:福田雄一
翻訳・訳詞:福田響志

キャスト

ビートルジュースジェシーSixTONES
アダム:勝地涼
バーバラ:愛加あゆ
リディア:清水美依紗
チャールズ:吉野圭吾
デリア:瀬奈じゅん

可知寛子、小山侑紀、高橋卓士、横山達夫 / 坂元宏旬、竹内真里、常住富大、伯鞘麗名、福永悠二、堀江慎也
スウィング:岡本拓也、吉井乃歌

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