「錦秋喜劇特別公演」が、10月3日から29日まで京都・南座で上演される。これに先駆け、去る7月26日に大阪府内で製作発表会見が行われた。
「錦秋喜劇特別公演」では、「祇園小唄」と「大阪ぎらい物語」が上演される。「祇園小唄」では、薬問屋・竹田屋本家の跡取り息子・利兵衛と、竹田屋分家の若旦那・卯三郎の物語が展開する。舞妓清香と恋仲の利兵衛は、お茶屋に10日もの間居続けて、仕事はそっちのけ。心配した卯三郎は、利兵衛を迎えに茶屋まで行くが……。本作には卯三郎役で
製作発表会見には、藤山、鴈治郎、扇雀、田村が出席。藤山は「上方喜劇は上方歌舞伎からの流れでできたお芝居。鴈治郎さん、扇雀さん、そして田村亮さんに出ていただいて、何の違和感もないというのが、このルーツの生きた証明になるんだと思っています。(鴈治郎と扇雀の両親である)坂田藤十郎さんに扇千景さん、子役時代に共演させていただいた二世鴈治郎さん、(田村の父)阪東妻三郎さん、そして父の藤山寛美と、上にいる人たちが一座を組んだとしたら大騒ぎ、大入満員だと思います(笑)。こちらは10月の南座で、お客様皆様に喜んでいただける公演にできるよう、一生懸命勤めさせていただきます」とコメント。
鴈治郎は「直美さんとの共演は27年ぶり。やっと、本当にやっと!という思いです。弟の扇雀と歌舞伎以外の芝居にでるというのもまずないことで、田村亮さんとも初めて共演させていただきます。『祇園小唄』で演じる役は、かつて寛美先生も演じられた役。二枚目で素敵だったのですが自分はどう演じるか、考えています。扇雀と相談してこのお芝居を作っていきたいです。『大阪ぎらい物語』では、ラストの膝枕の場面、自分も出る!と今決めました(笑)。良い公演にしたいと思っていますので、皆様どうぞよろしくお願いいたします」と述べる。
扇雀は「この公演をご覧になった方が、来年もありますよねとおっしゃっていただける公演にしたいなと思っています。そして毎年10月の南座は直美さんと成駒家兄弟の定期公演になるんじゃないか、そんな想像が膨らみました」と話す。また、「大阪ぎらい物語」で藤山演じる千代子の異母姉妹・おとみを演じることに「女優さんたちの中に女方の扮装で出ることも初めて。自然体で演じられたらと思っています。直美さんとは26年ぶりに共演。こういったご縁はきっとあるべくしてあったものなんだと感じています。上方喜劇のルーツなど、皆さんのお話を伺っていると本当に楽しみになってきています」と意気込みを語った。
田村は「大阪ぎらい物語」に初出演し、忠平役を初役で演じる。「これまでお客さんとしては何度も拝見しているお芝居で、子守歌のシーンはつい涙しちゃうんです。ぜひハンカチを持って、笑いにきてください」と話し、「ほかの皆さんの話を聞いていると、父の名や寛美さん、そして先代の鴈治郎さんのお名前が出てきて、親たち、兄弟たちが縁や絆を作ってくれて、そして世代が変わってこうして皆さんとご一緒できるのは、幸せなことだなと感じています」と述べた。チケットの販売は9月9日10:00にスタート。
「錦秋喜劇特別公演」
2023年10月3日(火)~29日(日)
京都府 南座
一、「祇園小唄」
作:舘直志
脚色:平戸敬二
演出:
出演
竹田屋分家若旦那 卯三郎:
竹田屋本家若旦那 利兵衛:
二、「大阪ぎらい物語」
著:鍋井克之
脚色:舘直志
演出:浅香哲哉
出演
河内屋妹 千代子:
叔父 忠平:
河内屋御寮さん おしず:
島之内の姉おとみ:中村扇雀
長男 新太郎:中村鴈治郎
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