芥川龍之介は逃げ切れるか?畑澤聖悟の書き下ろし作「逃げろ!芥川」演出は西川信廣

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文学座公演「逃げろ!芥川」が、10月27日から11月4日まで東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAで上演される。

文学座公演「逃げろ!芥川」ビジュアル(撮影:宮川舞子)

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文学座公演「逃げろ!芥川」チラシ表

文学座公演「逃げろ!芥川」チラシ表[拡大]

「逃げろ!芥川」は、畑澤聖悟の書き下ろし作品。劇中では、芥川龍之介が乗る列車を舞台に、人間ドラマが展開する。1919年5月4日、世知辛くしがらみだらけで、スペイン風邪の感染状況も予断を許さない東京から逃げ出そうと、芥川は、菊池寛と共に列車で長崎へ向かう。しかし、列車には芥川の作品の登場人物や、芥川を取り巻く女たちが時空を超えて乗り込んできて……。

演出を、本作で畑澤と初タッグを組む西川信廣が担当。出演者には、石川武瀬戸口郁、若松泰弘、郡山冬果、鹿野真央、高柳絢子、日景温子、牧紅葉が名を連ねている。チケットの一般販売は、9月26日にスタート。畑澤と西川のコメントは以下の通りとなっている。

畑澤聖悟コメント

この物語を思いついたのは2020年の初夏。いわゆるコロナ第一波の終盤である。国内感染者が100人を超え、初の緊急事態宣言が発出。イベントは軒並み中止。演劇なんかとんでもない! そんな空気を吸わされていたからこそ、芥川龍之介と菊池寛の長崎旅行が引っかかったのだと思う。スペイン風邪が流行する東京からまんまと脱出し、車窓から暢気な旅の空を見上げる龍之介は、このあとスペイン風邪の第2波に襲われることを知らない。関東大震災の予感もない。迫り来る戦争の足音も聞こえない。様々な不幸と病に苛まれ、やがて自ら死を選ぶことなど知るよしもない。しかし、考えてみれば3年前の私もコロナがまさか8波まで続き、感染者が3万人を超え、自身も感染するなど思いもよらなかった。あんなあからさまな戦争がウクライナで始まるとは夢にも思わなかった。一寸先は闇。結局、誰も逃げることなどできない。それでも人は逃げる。そんな可笑しくも悲しい逃避行を描いてみたい。お楽しみ頂ければ幸いである。

西川信廣コメント

「逃げろ!芥川」は100年前に世界を席巻したスペイン風邪の最中、親友の芥川龍之介と菊池寛が長崎旅行した史実をもとに、列車という閉ざされた中で巻き起こる人間ドラマです。ただし、物語は虚実相まって、列車と言う閉ざされた空間を飛び出して様々な人間が登場する劇的世界へと広がります。芥川の初恋の女性から妻や小説「河童」に登場する河童まで登場し、列車はまるで銀河鉄道999のごとき様相になります。そのドラマから現代の新型コロナに振り回された現代を照射できれば……。畑澤聖悟×文学座の初タッグ作品です。

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文学座公演「逃げろ!芥川」

2023年10月27日(金)~11月4日(土)
東京都 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA

作:畑澤聖悟
演出:西川信廣
出演:石川武瀬戸口郁、若松泰弘、郡山冬果、鹿野真央、高柳絢子、日景温子、牧紅葉

※高柳絢子の「高」ははしご高が正式表記。

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八尾市文化会館プリズムホール @yaoprismhall

関西では、唯一当館八尾市文化会館プリズムホールで11月8日公演です!
https://t.co/g5R4hJS1IH

#文学座 #逃げろ芥川 #関西 https://t.co/spfXOgDUCx

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