理性的な変人たちは、東京藝術大学出身者で構成されたパフォーマンス集団。本公演では、1924年に築地小劇場のこけら落としとして日本初演された、R.ゲーリングの戯曲「海戦」を女性キャストのみで立ち上げる。同作では、第一次世界大戦中最大規模とされるイギリス・ドイツ間の海戦をモデルに、7人の水兵が極限の精神状態に近付いていく姿が描かれる。
翻訳・上演台本・演出を手がける
出演者には理性的な変人たちの荒巻まりのと滝沢花野、そして小山萌子、
生田みゆきコメント
1924年に築地小劇場のこけら落としとして上演された「海戦」。この作品は、第一次世界大戦中に、イギリス海軍とドイツ海軍の主力艦隊同士がぶつかった、同大戦中最大の海戦をモデルとしています。
第一次世界大戦はその言葉通り、人類が初めて経験した世界規模の総力戦。それまでの戦争には登場しなかった機関銃、戦車、毒ガスなどの大量殺戮が可能な兵器が使用された結果、1000万人もの死者を記録しました。この数字はそれまでの100年間の全ての戦争における軍人の死者数を遥かに超えるものだそうです。そもそも大量破壊兵器や無人軍用機、ドローン攻撃が当然になってしまっているこの時代に、当時の人々が受けた衝撃を想像するのはなかなか困難です。しかし、それまでは「神」のみが可能だった、一度に大量の人間の命を奪うという行為が、人間にも可能になってしまった時、自分たちが何を信じればいいのか。そしてどうすれば目の前に迫っている「死」の恐怖と闘えるのか……。築地小劇場のこけら落としとしてこの演目が選ばれたのは、そういう大きな価値の転換点にあった人々の右往左往と、明治維新以来の激動の日本に生きる自分たちを重ね合わせることが出来たからではないかな、と想像します。
では築地小劇場での日本初演から99年たった今はどうでしょうか。当時センセーションを巻き起こしたというこの作品は、2023年に何を訴えかけるのでしょう。私たちは、それを発見するための一つの方法として、今回女性のみでこの作品を上演します。当時のインパクトにはなかなか及ばないかもしれませんが、日常が急に戦争一色に塗られる不条理、闘うことを選択した者たちのそれぞれの葛藤の一端を描くことが出来ればと思います。
理性的な変人たち vol.3「海戦2023」
2023年7月5日(水)~9日(日)
東京都 アルネ543
作:R.ゲーリング
翻訳・上演台本・演出:
出演:荒巻まりの、滝沢花野 / 小山萌子、
万里紗 / Marissa @marissa_indigo
#海戦2023 開幕!
VRメガネを構えているのがわたくしです👓笑
本日夜公演と千穐楽夜公演は余裕あり〼!
ぜひに🌊
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