「坂東玉三郎 PRESENTS PREMIUM SHOW」が、9月2日から24日まで東京・BAROOMで開催される。これに先駆け、本日6月5日に同会場で
これは玉三郎が、昨年5月に東京・南青山にオープンしたミュージックホール&バーBAROOMで開催するセルフプロデュース公演。本公演では、1週目の9月2日から10日まで「口上&衣裳解説」、2・3週目の12日から24日までは「スペシャルコンサート」が催される。
BAROOMの着席収容人数は100人。玉三郎は「口上&衣裳解説」では5点ほどの衣裳を披露する予定だと明かして、「ただお話しするのではなく、歌舞伎の衣裳とかつらを身に付け、化粧をしてトークを行う予定です。お客様も間近で衣裳をご覧になれるので、すごく楽しいと思います」と笑顔を浮かべる。
また「スペシャルコンサート」では、玉三郎が“いま伝えたい歌”を披露。玉三郎は「コンサートは1時間30分。18・19曲程度を歌う予定で、今選曲中」だと言い、「歌い上げる楽曲もありますが、小さな空間だからこそひっそりと歌える曲というか、たとえばボサノバのようなナンバーも考えています」と話した。
東京・歌舞伎座をはじめとする大劇場での公演を数多く行っている玉三郎は、かつて東京の江東区にあった小劇場ベニサン・ピットの公演に出演したことを振り返って、「『ナスターシャ』に出演したとき、私が最前列すれすれのところで演技をしていたので、緊張してしまったお客様もいらっしゃったらしい」と笑い交じりにエピソードを明かし、「お客様との距離が近い、こういった緊密な空間を非常に大切に思っています」とコメントする。
記者から小劇場公演のメリットとデメリットを尋ねられると、玉三郎は「この年齢になると、近くから見られてしまうことがデメリット(笑)」と回答して報道陣の笑いを誘いつつ、「メリットは、お客様に近くから観ていただけること。緊密な空間だからこそ、私がその場でお客様の雰囲気を感じることで、ある種の即興性が生まれるのではないかと思います」と期待を口にした。
報道陣から小規模な会場でトークとコンサートを行うことについての意義を問われると、玉三郎は「実は、チャレンジという気持ちはあまりないんです」と打ち明け、「最近ではトークと素踊りの会を開いていますが、思いのほか多くのお客様が来てくださいます。私も大劇場で1カ月間、大役を背負い続けることが体力的に難しくなっています。ですからトークと素踊りのように、粛々と芸術的な活動をすることが私にとって良いのではないかと考え始めていました。そんなときに今回のショーのお話をいただいたので、運命的だと感じます」と述べる。
玉三郎は今年5月に行われた「姫路城世界遺産登録30周年記念 平成中村座姫路城公演」で「天守物語」の演出を手がけた。また6月12日には玉三郎の演出作「星降る夜に出掛けよう」が京都・南座で開幕する。玉三郎は「今後は舞台を作るお仕事もさせていただきながら、体力的に可能な活動を軸にしたいと思っています」と話し、「坂東玉三郎 PRESENTS PREMIUM SHOW」については「小さな空間でお客様が気楽に楽しめる催しを着実に作っていくことが、将来の自分の道だと思います。もしお客様が今回の公演で満足してくだされば、また新しい企画でお目にかかりたいですね」と笑顔で語った。
「坂東玉三郎 PRESENTS PREMIUM SHOW」のチケットは、7月10日に一般発売される。
「坂東玉三郎 PRESENTS PREMIUM SHOW」
2023年9月2日(土)~24日(日)
東京都 BAROOM
「口上&衣裳解説」
2023年9月2日(土)~10日(日)
「スペシャルコンサート」
2023年9月12日(火)~24日(日)
出演:
関連記事
坂東玉三郎のほかの記事
リンク
南天(出浦党 アンナチュラルなパセリ) @nantengoh
観客100人の濃密な空間で…坂東玉三郎が衣裳解説&コンサート行う「PREMIUM SHOW」(会見レポート) - ステージナタリー https://t.co/Bn5YGyLWyk