ミュージカル「ヴィンチェンツォ」記者発表が本日5月17日に東京都内で開催された。同時に、企画・プロデュースを担うエイベックス・ピクチャーズと、原作ドラマを手がけたスタジオドラゴンによる戦略的業務提携協定発表会見が行われた。
ドラマ「ヴィンチェンツォ」は、2021年に韓国で放送、Netflixで世界190カ国へ配信されたヒューマンコメディ。イタリアンマフィアのコンシリエーレ(相談役)という裏の顔を持つ弁護士ヴィンチェンツォ・カサノを軸にした復讐劇が展開し、ドラマ版ではソン・ジュンギが主演を務めた。
ミュージカル「ヴィンチェンツォ」記者発表には、ヴィンチェンツォ役の
ユ・ボンヨル氏が世界初の「ヴィンチェンツォ」ミュージカル化に対して謝辞を述べたあと、キャストが舞台化を知ったときやオファーを受けたときの気持ちを語った。和田は「まさか自分が舞台でヴィンチェンツォを演じられると思っていなかったのですごく幸運です。僕は普段ミュージカルを主戦場にしているタイプの役者ではないので『僕で良いのかな』と思ったんですけど、ご一緒するスタッフさんが僕の歌も知ってくれている人で、『可能性がある!』と言って背中を押してくださり救われました。がんばりたいと思います」と笑顔を見せる。
ミュージカル初挑戦となる富田は「日向坂46以外の公演に1人で臨むので不安もありますが、うれしい気持ちもすごく大きかったです。出演が決まったときは先輩や後輩が連絡をくれ、中には私より喜んでくれる先輩もいてうれしかったです。グループにとって良い刺激になればと思いながらやっていきたいです」と話した。
佐藤は「昨年Netflixでドラマを観たばかりのタイミングでお話をもらって、本当にびっくりしました。10話以上ある長編ドラマをどんなふうにミュージカル化するのか、すごく楽しみです」とドラマファンとして期待を口にした。
初めてミュージカルに挑む富田に対してアドバイスがあるかと司会に聞かれた和田は、演じるキャラクターの癖を日頃から真似することから役作りを始めると明かした。「ヴィンチェンツォはジッポをずっと“パチン!”と鳴らしているキャラクターですが、僕も実は今ポケットに忍ばせていて、ときどき鳴らしています。僕は不器用なタイプなので、そうやって身体の中に役を入れることが多いです」と言うと、佐藤は「ずっと何が鳴っているんだろうと思ってた!」と納得した様子を見せた。
ドラマの脚本を担当したパク・ジェボムから舞台版キャストやスタッフに向けた熱意と信頼の詰まったメッセージが読み上げられると、和田は「言葉選びが優し過ぎて、心にぶっ刺さりました。期待を裏切らないようしっかり準備して臨みたいです」、富田は「こんな素敵な言葉をいただけると思っていなかったのでうれしい気持ちです」と緊張した面持ちで述べ、佐藤は「素敵なお言葉でしたが、急にプレッシャーが(笑)。私、このドラマが本当に大好きなので……東京まで観に来てくれるんだ……。今すごく緊張しました!(笑)」と2人に目配せしながら語った。
会見では、本作の主人公がイタリアンマフィアの右腕で弁護士という正義と悪が混在したキャラクターであることになぞらえて、自身の“ぶっ飛んだ一面”があるか問われる場面も。和田はトレーディングカード収集癖が高じて、秋葉原でカードの値段を見ずについ購入しまうこと、富田は最近マットレスの上に置いた寝袋で就寝することでキャンプ気分を味わっていること、佐藤は今年44歳になるものの、いまだに10時間続けてお酒を飲むときがあることをそれぞれ暴露した。
また、同日行われたエイベックス・ピクチャーズとスタジオドラゴンの業務提携協定発表会見には、エイベックス・ピクチャーズから前野展啓取締役と、スタジオドラゴンからユ・ボンヨルが登壇した。
前野は「ドラマや音楽など、韓国IPの楽しみ方が日本で多岐にわたる中で、韓国IPと弊社の強みをかけ合わせた新たなエンタテインメントを作れないかと考えてきました。弊社が継続的に行っている舞台事業のノウハウを生かそうとしたときに、社内で真っ先に上がったタイトルが『ヴィンチェンツォ』で、スタジオドラゴンにアプローチして提携が始まりました」と説明し、「ヴィンチェンツォ」の舞台化については「原作のイメージを損ねない作品を作り上げることに全社を挙げて取り組み、原作ファン、キャストのファン両者に喜んでもらえるようにしたい」と意気込んだ。
ユ・ボンヨルは「スタジオドラゴンでは弊社で製作したドラマを映画やミュージカル、舞台などに展開する、“ISMU”つまり“IPソース・マルチユース”という戦略を立てました。これは作品をただ再利用するのではなく、作品の世界観を拡張する試みです。韓国ではすでに『愛の不時着』『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』をミュージカル化していますが、海外進出を目指す中でエイベックス・ピクチャーズと提携する運びとなりました」と話した。そして「今回の舞台化に留まらず、次のプロジェクトもすでに動き出しています。それがミュージカルか、別ジャンルになるかは申し上げられませんが楽しみにしていてください」と示唆した。
ミュージカル「ヴィンチェンツォ」では脚本・作詞を三浦香、演出を吉谷晃太朗、ミュージカル楽曲をtakが担当。公演は8月11日から13日まで兵庫・AiiA 2.5 Theater Kobe、18日から21日まで東京・日本青年館ホール、25日から27日まで大阪・サンケイホールブリーゼにて。舞台化に際し、パク・ジェボムが発表したコメントは以下の通り。
パク・ジェボム コメント
尊敬する「ミュージカル・ヴィンチェンツォ」の関係者の皆様へ。
こんにちは。韓国のTVドラマ「ヴィンチェンツォ」の作家パク・ジェボムです。
最初に、「ミュージカル・ヴィンチェンツォ」の開幕を心よりお祝い申し上げます。
そして「ヴィンチェンツォ」をミュージカルとして再誕生させていただき、誠にありがとうございます。
「ヴィンチェンツォ」がミュージカル化されるという話を伺い、喜びと同時にワクワクし始めました。
どんな歌とダンスで「ヴィンチェンツォ」が具現化されるのか、どんな俳優さんが演じるのか、どんな立派な舞台が繰り広げられるのか、この全てが私の心をときめかせました。原作者としてではなく、一人のファンとして「ミュージカル・ヴィンチェンツォ」の開幕を待っておりました。
いよいよ開幕が近づき、私の期待感は最高潮に達しております。
ドラマ「ヴィンチェンツォ」は、一人の男の復讐と愛を盛り込んだ物語です。また、弱い正義を捨て「悪は悪で処断すべきだ」というメッセージを含んでいます。
しかし、「ミュージカル・ヴィンチェンツォ」は原作とは異なる色彩で観客により大きな感動と面白さを与えてくれると信じています。
このような強い信頼の理由は、素晴らしい俳優さんたちとスタッフがいらっしゃるからです。特にヴィンチェンツォ役を演じてくださる「和田雅成」さん、ホン・チャヨン役を演じてくださる「富田鈴花」さん、チェ・ミョンヒ役を演じてくださる「佐藤仁美」さんに深く感謝申し上げます。
俳優の皆様はそれぞれ素晴らしい解釈と演技でヴィンチェンツォをさらに輝かせてくれると信じています。
臨場感あふれる舞台の上で繰り広げられる皆様の熱演をとても拝見したいです。
8月の東京公演の際には、万事を差し置いて必ず観に行かせて頂きます。
ドラマ「ヴィンチェンツォ」を愛してくださったファンの皆様、「ミュージカル・ヴィンチェンツォ」も愛してください。
また別の楽しみがあるということを自信を持って申し上げます。
改めて「ミュージカル・ヴィンチェンツォ」の開幕をお祝い申し上げます。
8月、東京でお会いしましょう。よろしくお願いします!
ミュージカル「ヴィンチェンツォ」
2023年8月11日(金・祝)~13日(日)
兵庫県 AiiA 2.5 Theater Kobe
2023年8月18日(金)~21日(月)
東京都 日本青年館ホール
2023年8月25日(金)~27日(日)
大阪府 サンケイホールブリーゼ
原作:ヴィンチェンツォ(製作:スタジオドラゴン、脚本:パク・ジェボム)
脚本・作詞:三浦香
演出:吉谷晃太朗
ミュージカル楽曲:tak
キャスト
ヴィンチェンツォ・カサノ:
ホン・チャヨン:富田鈴花
チャン・ジュヌ:上田堪大
チャン・ハンソ:竹内將人
ハン・スンヒョク:松井工
チョ・ヨンウン:高原紳輔
ナム・ジュソン:伊藤裕一
ソ・ミリ:中野郁海
チャン・ヨンジン:柴崎咲子
キム・ヨンホ:古川雅達
チェシン:高山裕生
レリー・カン:伊東征哉
パク・ソクド:小林遼介
オ・ギョンジャ:白木原しのぶ
アン・ギソク:西川大貴
ホン・ユチャン:鈴木壮麻
チェ・ミョンヒ:
ほか
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【会見レポート】和田雅成ら韓ドラ「ヴィンチェンツォ」世界初ミュージカル化に期待と不安「まさか自分が演じるとは」(コメントあり) https://t.co/toRg02EHOt
すーじーミュージカル出るのか!和田雅成さんとの組み合わせ楽しみすぎるんですが…!