「六月博多座大歌舞伎」に尾上菊之助ら、4年ぶりに博多の初夏の風物詩“船乗り込み”開催

「六月博多座大歌舞伎」が、6月3日から19日まで福岡・博多座で上演される。

昼の部には「廓三番叟」「人情噺文七元結」「太刀盗人」がラインナップ。「廓三番叟」では、傾城千歳太夫を中村雀右衛門、新造松ヶ枝を中村梅枝、太鼓持藤中を坂東彦三郎が勤める。「人情噺文七元結」には、左官長兵衛役の尾上菊之助のほか、坂東彦三郎、中村萬太郎、市村橘太郎、上村吉太朗、片岡亀蔵、市村萬次郎、片岡愛之助、雀右衛門が出演。「太刀盗人」の出演者には、中村鴈治郎、中村亀鶴、中村寿治郎、愛之助が名を連ねた。

夜の部は「夏祭浪花鑑」で幕開け。同演目より序幕「住吉鳥居前の場」、二幕目「難波三婦内の場」、大詰「長町裏の場」が披露され、団七九郎兵衛を愛之助、一寸徳兵衛を菊之助、段七女房お梶を梅枝、玉島磯之丞を萬太郎、傾城琴浦を吉太朗、三婦女房おつぎを中村歌女之丞、三河屋義平次を嵐橘三郎、釣船三婦を鴈治郎、徳兵衛女房お辰を雀右衛門が勤める。続く「羽根の禿」「うかれ坊主」では、菊之助がそれぞれ禿と願人坊主に扮し、対照的な演目を1人で踊り分ける。夜の部ラストは「三人吉三巴白浪」より「大川端庚申塚の場」。お嬢吉三を梅枝、お坊吉三を萬太郎、夜鷹おとせを吉太朗、そして和尚吉三を彦三郎が演じる。

なお5月31日には「六月博多座大歌舞伎」の出演者による船乗り込みが行われる。出演者を船上でお披露目する船乗り込みは、博多の初夏の風物詩として博多座が開場した1999年から実施されてきたが、2020年に新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止に。今回、4年ぶりの開催となる。下船後、博多座劇場内での式典が予定されている。