線のほとりに泉が湧き上がるように…柳美里が「常磐線舞台芸術祭」への思い語る

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7月から8月にかけて上演される「常磐線舞台芸術祭 2023」の記者発表会が昨日5月12日に福島・Rain Theatreにて行われた。

「常磐線舞台芸術祭 2023」の記者発表会より。左から萩原宏紀、相馬行胤氏、柳美里、平田オリザ、小松理虔、古川日出男。

「常磐線舞台芸術祭 2023」の記者発表会より。左から萩原宏紀、相馬行胤氏、柳美里、平田オリザ、小松理虔、古川日出男。

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「常磐線舞台芸術祭 2023」の記者発表会より。

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「常磐線舞台芸術祭 2023」は、福島・宮城・茨城県内の常磐線沿線ほかで開催される芸術祭。記者発表にはプログラムディレクターの柳美里、フェスティバルコーディネーターの平田オリザ、実行委員の小松理虔、相馬家中村藩第33代当主の相馬行胤氏、古川日出男、いわき芸術文化交流館アリオスの萩原宏紀、アートディレクターの形山佳之が登壇した。

「常磐線舞台芸術祭 2023」の記者発表会より。

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「常磐線舞台芸術祭 2023」の記者発表会より。

「常磐線舞台芸術祭 2023」の記者発表会より。[拡大]

柳は「3年間に及んだコロナのパンデミック、2021年、2022年に起きた震度6強の福島県沖地震、と途切れることなく厄災に見舞われ、『常磐線舞台芸術祭』は延期せざるを得ない状況に追い込まれていた。そんな中、地元住民のみなさんからの『美里さん、こんな時だからこそ、舞台芸術祭をやってほしい』という声に背中を押された」と開催への思いを述べ、「東日本大震災と原発事故以来、『線』という言葉は、人々の暮らしの切断や、人と人との間に対立や摩擦をもたらすものとして使われてきた。幾重もの線で分断された地域だからこそ、遠くの人と近くの人をつなげる『常磐線』という鉄道(動く線・流れる線)を芸術祭の舞台に選んだ。『線』という字は『糸』と『泉』で成り立っている。常磐線という一本の線のほとりに、いくつもの泉が湧き上がる、そのような奇跡が生まれる瞬間に、地元のみなさん、観客のみなさんと共に立ち会いたい」と語った。

また平田は「この芸術祭の特徴は鉄道沿線を使った世界でも珍しい演劇祭であること」と述べ、「演劇・文学・音楽などを楽しみながら、福島浜通りの街や食、原発のことなどを学ぶことができるプログラムをつくった。ロックフェスのように、舞台芸術のフェスティバル文化を日本に定着させる大きな契機になればと考えている」と話している。

なお第1回のテーマは「つなぐ、」。参加団体には青森中央高校演劇部、福島県の高校生たち、尾崎世界観(クリープハイプ)、小松、後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)、佐藤厚志、青春五月党青年団田島貴男(Original Love)、津村禮次郎畑澤聖悟福名理穂、古川日出男、堀川炎、Miya、森幸彦、山本卓卓、柳、和合亮一渡辺源四郎商店といった面々が名を連ねた。

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「常磐線舞台芸術祭 2023」ラインナップ

青春五月党「JR常磐線上り列車-マスク-」

2023年7月21日(金)~28日(金)※プレ公演
2023年8月4日(金)~6日(日)
福島県 Rain Theatre

青年団「銀河鉄道の夜」

2023年8月1日(火)・2日(水)
福島県 勿来市民会館

「『ザ・レディオ・ミルキー・ウェイ』ラジオ朗読劇『銀河鉄道の夜』舞台版」

2023年8月1日(火)・2日(水)
福島県 新地町文化交流センター(観海ホール)

青森中央高校演劇部×福島県の高校生たち「もしイタ ~もし高校野球の女子マネージャーが青森の『イタコ』を呼んだら」

2023年8月1日(火)
福島県 福島県立ふたば未来学園中学校・高等学校 多目的ホール 「みらいシアター」

青森中央高校演劇部「ジンコちゃんの世界」

2023年8月2日(水)
福島県 いわき芸術文化交流館アリオス 小劇場

渡辺源四郎商店「空に菜の花、地に鉞」

2023年8月5日(土)・6日(日)
福島県 新地町文化交流センター(観海ホール)

青年団「阿房列車 / 思い出せない夢のいくつか」

2023年8月10日(木)~12日(土)
福島県 Rain Theatre

日没を祭れ 2023 第一日「日没、新しい夜明けに」

2023年8月5日(土)
福島県 東日本大震災・原子力災害 伝承館

日没を祭れ 2023 第二日「日没よ、鎮まれ。」

2023年8月11日(金)
福島県 小高山 同慶寺

堀川炎「窓の外の結婚式」(利賀日本博プログラム)

2023年8月12日(土)
福島県 平中央公園(いわき芸術文化交流館アリオス前広場)

「『二つの駅舎、ボイス・オン・ボイス』古川日出男×後藤正文」

2023年8月3日(木)
福島県 JR富岡駅周辺

2023年8月4日(金)
福島県 JR新地駅周辺

「『JR 常磐線夜ノ森駅』柳美里×尾崎世界観」

2023年8月7日(月)
福島県 富岡町 夜の森公園周辺

「『浜通りと中通りの境』和合亮一×田島貴男(Original Love)」

2023年8月8日(火)
福島県 JR 福島駅東口周辺

「『荒地の家族』佐藤厚志×Miya」

2023年8月9日(水)
未定

[演劇ワークショップ]

福名理穂(ぱぷりか)劇作ワークショップ

2023年8月2日(水)・3日(木)
福島県 いわき芸術文化交流館アリオス 大リハーサル室

山本卓卓(範宙遊泳)ワークショップ

2023年8月10日(木)
福島県 相馬市民会館 多目的ホール

[ツアー]

原発事故による 旧避難区域内の文化財巡りツアー

日時・会場未定

ロッコクツアー

2023年8月6日(日)、9日(水)
福島県 国道6号線沿い

[食]

酒と話「どんちゃん港」

2023年8月5日(土)
福島県 UDOK.

2023年8月12日(土)
福島県 Share Place STUDIO B-6

フェスティバル・フードマーケット

未定

[オープニング・クロージング]

KEYNOTE SPEECH

2023年7月31日(月)
福島県 小高生涯学習センター(浮舟文化会館)ホール

クロージングイベント

2023年8月13日(日)
未定

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西田伸 @yoxH7LvFg6r8IvJ

【会見レポート】線のほとりに泉が湧き上がるように…柳美里が「常磐線舞台芸術祭」への思い語る https://t.co/Ec6ibqREEb

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