本作は1938年のモスクワを舞台にした物語。作家のミハイル・ブルガーコフはモスクワ芸術座からスターリンの評伝劇を創作するよう、依頼されるが……。
作・演出を
上演に向けて玉置は「ソ連の不遇な時代を生き抜いた彼の小説や戯曲は、決して読みやすく分かりやすいものではなかったのですが、時代背景や、関係性を知っていくうちにとても面白く読むことができるようになりました」と言い、「今回の『犬と独裁者』でも、鈴木アツトさんによって描かれた登場人物たちを『知ること』で皆様を舞台の世界へ引き込めればと思っています。安心してください。決して難しくはありません。とてもいいメンバーです。劇団印象は、面白いです。是非とも劇場にご来場を心よりお待ちしております」とコメントした。そのほかの出演者のコメントは以下の通り。
玉置祐也コメント
劇団印象に参加させて頂くのは2回目です。今回はロシアの作家ミハイル・ブルガーコフです。ブルガーコフ、「え? ちょっ、ちょっ、えっ? ちょっ、、、え、誰?」というのと、ロシアって難しそうだなぁ、というのが僕の最初の印象でした。
ソ連の不遇な時代を生き抜いた彼の小説や戯曲は、決して読みやすく分かりやすいものではなかったのですが、時代背景や、関係性を知っていくうちにとても面白く読むことができるようになりました。ブルガーコフは「知ること」を大切にしていたようです。何をどこまで知っていたのか、知ってしまっていたのか、とてもミステリアスな人物です。今回の「犬と独裁者」でも、鈴木アツトさんによって描かれた登場人物たちを「知ること」で皆様を舞台の世界へ引き込めればと思っています。安心してください。決して難しくはありません。とてもいいメンバーです。劇団印象は、面白いです。是非とも劇場にご来場を心よりお待ちしております。
佐乃美千子コメント
ありがたいことに、劇団印象への出演はこれが2回目になります。今回はブルガーコフの妻エレーナを演じます。エレーナもブルガーコフも共に3回目の結婚生活だそうです。彼女は軍高官の元夫と、二人の息子との裕福な家庭を捨てて、ブルガーコフとの愛に飛び込み、作家の不遇な時期を共に分かち合うだけだけでなく、夫の死後20年以上たって「巨匠とマルガリータ」を出版し、世界にブルガーコフの名を知らしめた女性です。今回は、「マルガリータ」のモデルとされている彼女の、その魅力に迫りたいと思います。
金井由妃コメント
2020年、劇団印象の舞台を観劇しながら、私はなぜこの客席に座っているのだろうと思いました。舞台に圧倒されたのと同時に、自分が舞台上にいないことが、悔しく感じられたのです。こんな気持ちは初めてでした。今回のご縁をとても嬉しく思います。
さて、今回の作品はロシアが舞台で、私はブルガーコフの前妻を演じます。主人公は大粛清下のソ連で文学を執筆しています。その著作のほとんどが当時発禁になりました。発行できない本を何年も書き続けるという苦悩は、どんなものだったのでしょうか。その最中主人公は3回も結婚していますが、さぁどんな恋愛模様だったのでしょうか。これから先が楽しみです。ロシアウクライナ戦争の一日も早い終結を祈って。
二條正士コメント
人に寄り添ったような、落ち着いて観られるものがSNSなどでバズっているそうですね。SNSの他に、リール動画など、インスタントな楽しみに溢れつつ「誰かを想う時間」がなくなってきてきるような気がします。人とのコミュニケーション、人と人との繋がり方は、テクノロジーの発展とともにどのように形を変えていくのでしょうか。
さて、物語の中では独裁政権下。非常に閉鎖的で、猜疑心を持たずにはいられない逼迫した状況の中、やりたいことをやるにも命を脅かされるかもしれない環境で、その時代に生きた方々はどのように世の中と向き合っていたのか。その姿勢から、今を生きる我々に届くメッセージはあるのか。しっかりと作品を受け止めつつ臨みます。
武田知久コメント
子ども時代に好きだった食べ物、恐かった動物、これは一人ひとり違います。同じように、ある言葉に対するイメージも各々異なっていたような気がします。”どらねこ”という言葉は僕に“麻婆豆腐”を想起させました(理由は思い出せません)。詩人であるということは、言葉の色の特殊さを、ひろく味わいつくすことなのかもしれません。
印象初参加となります。“ソソ”という役どころです。大きな挑戦です。言葉を楽しみ、交流を楽しみ、夢をみる眼差しを大切に、皆さまと一緒につとめます。7月を楽しみにしていただけたら嬉しいです。
矢代朝子コメント
スターリン体制下、不遇の作家ブルガーコフは、様々なキャラクターと絡みながら、如何に前を向こうとしたか? 鈴木アツトさんの評伝劇は、堅苦しいことなく、演劇的仕掛けも随所に用意されていて、これから始まる稽古が楽しみです。私はモスクワ芸術座の元女優、文芸部長を演じます。激動の20世紀前半のソ連といえど「いつの世も芝居の世界にハマった人間は変わらないなぁ」というところもお見せできればと思っています。
劇団印象-indian elephant- 20周年記念 第30回公演「犬と独裁者」
2023年7月21日(金)~30日(日)
東京都 駅前劇場
作・演出:
出演
ミハイル・ブルガーコフ:玉置祐也
エレーナ・ブルガーコワ:佐乃美千子
リュボフィ・ベロゼルスカヤ:金井由妃
ウラジーミル・ドミートリエフ:二條正士
ソソ:
ワルワーラ・マルコワ:
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鈴木アツト @Atsuto_Suzuki
いよいよ、明日から本格的な稽古開始!
その前に、ステージナタリーさんが、『犬と独裁者』の出演者コメントを記事にしてくださいました!是非、ご覧ください!
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