本公演ではハムレット役を
世田谷パブリックシアター公演は19日まで。その後、25日に東京・江戸川区総合文化センター 大ホール、29日に大阪・枚方市総合文化芸術センター 関西医大 大ホールでも上演される。主な出演者のコメントは以下の通り。
野村萬斎コメント
野村裕基、岡本圭人さん、藤間爽子さん、釆澤靖起さんらフレッシュな面々と、若村麻由美さん、村田雄浩さん、河原崎國太郎さんをはじめとする「子午線の祀り」メンバー。若手からベテランまで、思う存分それぞれの魅力を結集させた総合力のある座組みで稽古を重ねてきました。
プレビュー公演のお客様は集中力が高く、静かに、でも場面によっては笑いをもって見守ってくださいました。この、“オールジャパン「ハムレット」カンパニー”にとって良いスタートを切ることができ、更なる躍進を遂げられると確信しています。
私にとっては、20年間芸術監督を務めた世田谷パブリックシアターでの集大成ともいえる公演。やがては世界へ打って出る作品にしたいと思います。その為にも世田谷、江戸川、枚方で皆様の洗練を受けて、大いに磨き上げたいと思います。どうぞご期待ください。
私が演じたかったやり方のハムレット、裕基が羨ましいなぁ~。
野村裕基コメント
稽古場でも様々に稽古を積み重ねてきましたが、実際にお客様の前で公演できる喜びを感じると共に、お客様の視線や熱量を浴びながら演じることで発見したこともある、ありがたみを感じたプレビュー公演でした。
この物語は、ハムレットという人物の追体験をお客様にしていただく作品。ハムレットが葛藤し、もがきながらも、一つの答えを見出し、死を迎えるまでの過程を、お客様には、ハムレットの友人ホレイシオと同じ立場でご覧いただき、証人になっていただけたら。ハムレットがどのような人物で、どのような答えを導き出して死んでいったかを探していただけたらと思います。
誰しも人生において、“To be, or not to be”、二つの分岐点に立つことがあると思います。この「ハムレット」という作品が、ご自身の“To be, or not to be”を考えるきっかけとなれば幸いです。劇場でお待ちしております。
岡本圭人コメント
あこがれ続けてきたシェイクスピアの言葉を綴ることができ、光栄です。プレビュー公演で、お客様が見守ってくださることで、この「ハムレット」というドラマの最後のピースがはまったと感じました。お客様と一緒に「ハムレット」を作り上げたという感動があります。
戯曲を読み込んでも、稽古を重ねても理解しきれずにいたところもあったのですが、実際に舞台に立つことで、「ハムレット」が400年以上の時を超えて愛され続けてきた理由が少しわかったような気がします。
世田谷パブリックシアターを皮切りに、江戸川、枚方へも参ります。難解なイメージもあるかもしれませんが、萬斎さんの素晴らしい演出で、どなたでも気兼ねなく楽しんでいただける「ハムレット」になっていると思います。僕自身がずっと魅了されてきたシェイクスピアの世界をもっと多くの皆さんにお伝えできたら……。ぜひ劇場で体感してください。
藤間爽子コメント
今日までの約一か月半という稽古期間があっという間に通り過ぎ、初日にたどり着きました。
衣裳を身に着け、舞台に立ち、共演者の皆さんから発せられる台詞を受けると、シェイクスピアの言葉が稽古場よりも更に素直に心に届き、私自身腑に落ちた状態で、オフィーリアとして生きることができたように感じます。無事千秋楽までカンパニー全員で駆け抜けたいと思います。
初演から400年以上を経て上演される、この萬斎さん版「ハムレット」が、令和を生きる皆様にどう感じていただけるか……劇場でお待ちしています。
釆澤靖起コメント
僕の役ホレイシオは野村裕基さん演じるハムレットのご学友、腹心の友です。因みに私はこの3月で40になります。一方、裕基さんは現在23歳。え、ご学友? むしろ先生じゃねーの? そう思った貴方。ご安心を。年齢差は芝居でカバーします。私達は楽屋が同じ。互いの心的距離は日々縮まり、プレビュー公演でも昨日までなかった芝居が多数自然発生。良い傾向です。昨日までなかったシミが自然発生。これはいけませんので僕の方はスキンケアも怠りません。益々絆を強めていくであろうハムホレコンビにどうぞご注目下さい。
村田雄浩コメント
初めてのシェイクスピア作品。言葉の使い方や羅列がとても難しく、解釈も様々にできる。これまで多くの俳優陣が挑戦したいと願ってきた意味がよく分かりました。日々ブラッシュアップを重ねたいという気持ちと、ご覧いただく限りは楽しんでいただきたいという欲とで、より緊張しています。
シェイクスピアというと台詞が長くて難解というイメージがあるかもしれませんが、さすがは萬斎さん演出だけあり、視覚的にも聴覚的にも、これまでに見たことのない「ハムレット」になっていると思います。ぜひ温かい目で見守っていただけると嬉しいです。
河原崎國太郎コメント
約一か月半、稽古を重ねてきました。初めてのシェイクスピア戯曲への挑戦は、その言葉の巧みさ、面白さ、そして難しさを感じる毎日となりました。難しさを感じる一方で、立役、女役と、私自身が努力してきた芸を生かすことができる演出にしてくださったことに感謝しております。
西洋の戯曲と、和風の衣裳や美術が、アンバランスなようで不思議な調和を奏でているのを感じていただけたら。和と洋とがコラボレーションした新しい「ハムレット」、存分にお楽しみいただけますと幸いです。
若村麻由美コメント
幕を開けることができて嬉しいです! 約3時間半、笑ったり手を叩いてくださるお客様の息づかいのお蔭で芝居が出来上がりました。そして、この悲劇の源は、ハムレットの母の無自覚な罪でもあったと感じました。
「女」としてこの世の春を迎えた王妃が、「母」として、最期を迎えるまでの過程を台詞を変えることなく演出していただいたお蔭で、今までにないガートルードとして誕生しました。
ご覧くださる方は、あらすじを知っていると、よりお楽しみいただけると思います。ガートルードにとっての「To be, or not to be」をお見逃し なく! 劇場でお待ちしています。
「ハムレット」
2023年3月6日(月)~19日(日)
東京都 世田谷パブリックシアター
2023年3月25日(土)
東京都 江戸川区総合文化センター 大ホール
2023年3月29日(水)
大阪府 枚方市総合文化芸術センター 関西医大 大ホール
作:
翻訳:
構成・演出:
出演:
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