“なにかとんでもない代物”に…チェルフィッチュ × 藤倉大による新作音楽劇の詳細決定

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チェルフィッチュ × 藤倉大 with クラングフォルム・ウィーン「リビングルームのメタモルフォーシス」が5月13日から15日にオーストリア・ウィーン Halle G im MuseumsQuartier、19・20日にドイツ・ハノーファー DHC Halle Hannoverにて上演される。

チェルフィッチュ × 藤倉大 with クラングフォルム・ウィーン「リビングルームのメタモルフォーシス」ビジュアル(宣伝美術:岡崎真理子 / REFLECTA, Inc.)

チェルフィッチュ × 藤倉大 with クラングフォルム・ウィーン「リビングルームのメタモルフォーシス」ビジュアル(宣伝美術:岡崎真理子 / REFLECTA, Inc.)

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岡田利規(c)宇壽山貴久子

岡田利規(c)宇壽山貴久子[拡大]

藤倉大(c)Alf Solbakken

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これは、ウィーン芸術週間からの委嘱により、チェルフィッチュの岡田利規と作曲家の藤倉大がコラボレートし、“新たな音楽劇”の創作に挑むもの。2021年から断続的にクリエーションが続けられ、同年11月には日本でワークインプログレス公演も行われた。

上演に向けて岡田は「音楽と劇とを新しい関係、新しいバランスのもとに併置したこの、まもなく作られる代物は、音楽劇、という呼称では明らかにまかないきれてない、なにかとんでもない代物と、きっとなるでしょう。このような大それた野心を持ってクリエーションに取り組みます」と意気込みを述べ、藤倉は「音楽が完全支配するオペラとは、全く違う。それでいて、いつも映像の召し使い、みたいな映画音楽とも絶対的に違う。全く新しい、視覚と聴覚の融合による物語の語り方を発見できたと思う。 こうしてコラボレーションで作られた新しい舞台音楽、そしてその楽譜。それらが、役者さん達と演奏家達とのパフォーマンス で、どう化学反応を起こすか、今から楽しみだ」と語った。

出演者には青柳いづみ朝倉千恵子大村わたる川崎麻里子椎橋綾那矢澤誠が名を連ね、クラングフォルム・ウィーンが演奏を担当する。なお2024年には日本公演も予定されている。

岡田利規コメント

藤倉大さんの音楽はとにかく強くて美しい。それと共存、併存する演劇を、このプロダクションでは作り上げようとしています。それはおのずと、圧倒的に新しいありようの音楽劇になるでしょう。 圧倒的に新しいありよう、とはおそらく、音楽と身体表現の関係やバランスのありようが圧倒的に新しいということです。音楽と劇とを新しい関係、新しいバランスのもとに併置したこの、まもなく作られる代物は、音楽劇、という呼称では明らかにまかないきれてない、なにかとんでもない代物と、きっとなるでしょう。このような大それた野心を持ってクリエーションに取り組みます。

藤倉大コメント

この作品では、音楽と演劇が対等にある音楽劇を、岡田利規さんと目指して作った。音楽と演劇が対等にある、というのはどういう事なのだろうか。 僕は今まで、映画の為の音楽を、映画方面から頼まれては、デモを作曲した時点で「音楽が強すぎる」と言われて、クビになることばかりだった。ところが岡田さんとは、いつも平和に、静かに、そして、オープンに、完全なるコラボレーションができた。映画をクビにされた経験のある僕は、「これって音楽強すぎますか?」など最初は岡田さんに聞いたものだったが、岡田さんは「そんなことは絶対にあり得ないので、藤倉さんが良いと思う音楽を作ってください」という後押しをされた。岡田さんも、「音楽がこう来るのか、だったら台本は……演出はこういう感じで試してみよう!」など、Zoomで役者さん達の演技を見ながらリアルタイムで、僕のスタジオで作られる音楽と同時に、何十回というワークショップを一緒に重ねてテキストを書かれたと思う。僕も、音楽が演技をコントロールするようなことは一切しないように心がけて音楽を作っていった。音楽が完全支配するオペラとは、全く違う。それでいて、いつも映像の召し使い、みたいな映画音楽とも絶対的に違う。全く新しい、視覚と聴覚の融合による物語の語り方を発見できたと思う。こうしてコラボレーションで作られた新しい舞台音楽、そしてその楽譜。それらが、役者さん達と演奏家達とのパフォーマンスで、どう化学反応を起こすか、今から楽しみだ。

ウィーン芸術週間 芸術総監督クリストフ・スラフマイルダー コメント

岡田利規と長年にわたり協働してきた者として、彼の類稀なる劇作や演出の様式が新しい音楽とどのように対話を始めるのか、目撃するのを楽しみにしています。特に興味をそそられるのは、リズムや沈黙、音の揺らぎといった特徴的な要素を、身体や言葉、発話に取り入れる岡田の作品が、密接なコラボレーションを通じて書かれた楽譜と組み合わさったときに、どのような相互作用を起こすかについてです。この点を念頭に、岡田に藤倉大を紹介しました。藤倉は、岡田と同じ世代を代表する日本の作曲家の一人です。音楽の伝統的な側面を大切にしながら、実験的なアプローチにも積極的な藤倉は、先駆的な芸術ビジョンを持つ岡田にとって理想的な協働相手でしょう。楽譜と脚本それぞれの解釈が舞台上でどのように交わり、融合していくのか見届けずにはいられない、魅力的な試みです。

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チェルフィッチュ × 藤倉大 with クラングフォルム・ウィーン「リビングルームのメタモルフォーシス」

2023年5月13日(土)~15日(月)
オーストリア・ウィーン Halle G im MuseumsQuartier

2023年5月19日(金)・20日(土)
ドイツ・ハノーファー DHC Halle Hannover

作・演出:岡田利規
作曲:藤倉大
出演:青柳いづみ朝倉千恵子大村わたる川崎麻里子椎橋綾那矢澤誠
演奏:クラングフォルム・ウィーン(Lorelei Dowling、Jacobo Hernandez Enriquez、Benedikt Leitner、Florian Muller、Dimitrios Polisoidis、Sophie Schafleitner、Bernhard Zachhuber)

※川崎麻里子と岡崎真理子の「崎」は立つ崎(たつさき)、Florian Mullerの「u」はウムラウト付が正式表記。

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Dai Fujikura / 藤倉大 @daifujikura

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