ミュージカル「マリー・キュリー」日本初演、愛希れいか・鈴木裕美ら皆でアイデア出し合い稽古中

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ミュージカル「マリー・キュリー」のオンライン公開稽古と取材会が、昨日2月27日に行われた。

ミュージカル「マリー・キュリー」出演者(撮影:平野祥恵)

ミュージカル「マリー・キュリー」出演者(撮影:平野祥恵)

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ミュージカル「マリー・キュリー」オンライン公開稽古の様子。(撮影:平野祥恵)

ミュージカル「マリー・キュリー」オンライン公開稽古の様子。(撮影:平野祥恵)[拡大]

3月13日に開幕する本作は、韓国発の創作ミュージカル「マリー・キュリー」を、鈴木裕美の演出で日本初演するもの。“ファクション・ミュージカル”とうたわれる本作では、科学者マリー・キュリーの生涯が、史実(ファクト)と虚構(フィクション)を織り交ぜて描かれる。19世紀末、マリー(愛希れいか)は大学進学のために乗ったパリ行きの列車でアンヌ(清水くるみ)と知り合う。そのあとマリーは当時一般的でなかった女性の科学者となり、研究者のピエール・キュリー(上山竜治)と共に新しい元素ラジウムを発見し、ノーベル賞を受賞。ところが、ミステリアスな投資家ルーベン(屋良朝幸)が経営するラジウム工場では、体調を崩す工員が現れ……。

ミュージカル「マリー・キュリー」オンライン公開稽古の様子。(撮影:平野祥恵)

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ミュージカル「マリー・キュリー」オンライン公開稽古の様子。(撮影:平野祥恵)

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ミュージカル「マリー・キュリー」オンライン公開稽古の様子。(撮影:平野祥恵)

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公開稽古は、作品冒頭のナンバー「すべてのものの地図」でスタート。二十代のマリーが列車に乗り込む場面から始まるこのナンバーでは、マリーがアンヌと出会って仲を深め、再会を誓って別れるまでが描かれる。互いに夢を明かし、未来に胸を躍らせる2人の姿を、愛希と清水がみずみずしく表現した。続けて、投資家ルーベンによる「遠い世界へ」、マリーと夫ピエールによる「予測不能で未知なるもの」が披露された。「遠い世界へ」では、研究支援を受けようとするたくさんの科学者たちと彼らの論文が、ルーベンの元に集まる様や、その中でルーベンの目にマリーの論文が留まる様が、紙を用いた群舞によって表現される。マリーとピエールが共同研究室で心通わせ歌う「予測不能で未知なるもの」では、元素ラジウムががんの克服に役立つ可能性を見出した2人の興奮と、一層研究にのめり込んでいく様を、愛希と上山が仲むつまじい様子で演じた。

ミュージカル「マリー・キュリー」オンライン公開稽古の様子。(撮影:平野祥恵)

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ミュージカル「マリー・キュリー」オンライン公開稽古の様子。(撮影:平野祥恵)ミュージカル「マリー・キュリー」オンライン公開稽古の様子。(撮影:平野祥恵)

ミュージカル「マリー・キュリー」オンライン公開稽古の様子。(撮影:平野祥恵)ミュージカル「マリー・キュリー」オンライン公開稽古の様子。(撮影:平野祥恵)[拡大]

公開稽古のあとに行われた取材会には、鈴木、愛希、屋良、上山、清水が参加。自身の役柄について、愛希は「私も小学生の頃に本で読みましたが、皆さんご存知の“キュリー夫人”とベースは変わりません。本作ではそこに人間らしさがプラスされ、共感できる部分がとても多いです」と話す。屋良は「ルーベンは不思議や異質といった言葉が似合う存在。自分の目的のためにマリーを利用している側面もありつつ、お客さんと同じ目線でシーンを見ていたり、1シーンを牛耳ったり、さまざまな角度で作品に関わる役柄だと解釈しています。自分としても新しい引き出しを開けることになり、演じていて楽しいです」とコメント。

ミュージカル「マリー・キュリー」オンライン公開稽古の様子。(撮影:平野祥恵)

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ミュージカル「マリー・キュリー」オンライン公開稽古の様子。(撮影:平野祥恵)

ミュージカル「マリー・キュリー」オンライン公開稽古の様子。(撮影:平野祥恵)[拡大]

上山は「革命家やテロリストなどを演じてきた僕にとっては、ピエールはこれまで演じたキャラクターの中で一番優しい人物。ミュージカル『エリザベート』では(命を奪うために)“じっと見ていた”愛希さんのことを、今回は献身的に支えるのが新鮮な気持ち」と振り返る。清水は「アンヌはルーベンと同じく架空の人物で、マリーに影響を与える存在。本作には、“もしもマリーがアンヌに出会っていたら”というテーマが含まれます。稽古中に裕美さんからよく言われるのですが、マリーが“静”だとしたらアンヌは“動”、マリーがクラスで1番勉強ができる人だったらアンヌは1番運動ができる人、といったようにマリーと対照的な人物です」と明かした。

キャスト陣は鈴木の演出に言及し、清水は「裕美さんはキャストに演劇的理解を求める雰囲気があり、ミュージカルにもかかわらず演劇を観ている感覚になります。これは日本版ならではの特徴だと思います」、上山も「コンテンポラリーダンスを用いた表現など、これぞ鈴木演出といった感じで、想像をかき立てられる作品」と印象を述べる。

鈴木は、本作の魅力について「“ファクション・ミュージカル”とうたわれているように、事実に非常に大胆な虚構を加えることで、劇的なうねりが生まれていると思います。感情がほとばしるようなエモーショナルなシーンと、それをしっかりと支える素晴らしい楽曲があるので、ミュージカルとして非常に面白い。異邦人であるマリーが、女性が科学者になることが一般的に認められていない時代にどうやって生きていくのかを、歴史の勉強としてではなく(オリジナル作品として)楽しんでいただけるはず」と語った。

また、屋良は「劇中では(アニメーションダンサーとしても活動している本作の出演者)聖司朗くんがとても異質な空間を作ってくれています。聖司朗くんと僕でアニメーションダンスをしながら歌う場面もあるのですが、ミュージカルのジャンルではあまり見たことがない新しい表現に挑戦できてすごく楽しいです」とにこやかに話した。

ミュージカル「マリー・キュリー」オンライン公開稽古の様子。(撮影:平野祥恵)

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左から鈴木裕美、上山竜治、愛希れいか、屋良朝幸、清水くるみ。(撮影:平野祥恵)

左から鈴木裕美、上山竜治、愛希れいか、屋良朝幸、清水くるみ。(撮影:平野祥恵)[拡大]

最後に愛希が「日本初演ということで難しさや乗り越えるべき課題が多くありますが、みんなでアイデアを出し合いながら日々稽古を重ねています。エネルギッシュな舞台に仕上がっていますので、ぜひ足を運んでいただけたらうれしいです」と観客にメッセージを送り、取材会を締めくくった。

公演は3月13日から26日まで東京・天王洲 銀河劇場、4月20日から23日まで大阪の梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて。

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ミュージカル「マリー・キュリー」

2023年3月13日(月)~26日(日)
東京都 天王洲 銀河劇場

2023年4月20日(木)~23日(日)
大阪府 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

脚本:チョン・セウン
作曲:チェ・ジョンユン
演出:鈴木裕美
翻訳・訳詞:高橋亜子
出演:愛希れいか上山竜治清水くるみ / 能條愛未宇月颯清水彩花石川新太 / 坂元宏旬、聖司朗、高原紳輔、石井咲、大泰司桃子 / 屋良朝幸

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